ネゴシエーション(交渉力)研修

営業や提案といった場面はもちろん、会社内での調整や仕事を進めるための合意形成など様々なビジネスシーンで必要なネゴシエーション(交渉)行為。ネゴシエーションを成立させるためには、説得のメカニズムを理解し、効果的な働きかけを行うためのスキルを習得することが必要です。

本ページではネゴシエーションにおける重要な観点と、スキルを習得するための研修プログラムをご紹介します。
下記のような課題・ニーズにお応えします
  • 相手の真のニーズや課題からズレたネゴシエーション(交渉、提案)をしてしまう
  • 相手のニーズに対して伝えるべきメッセージが設計されておらず、相手から納得、共感を得られない
  • 内容を淡々と説明するにとどまり、魅力的に伝わらない
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ビジネスにおけるネゴシエーションの目的

ネゴシエーション(交渉)行為とは、異なる役割やミッションを持ち、利害関係にある双方が、お互いの納得できる条件を探るために、情報提供やすり合わせを行う行為です。

ネゴシエーション(交渉)行為は、両者間での合意を形成をすることが目的になりますが、多くのビジネスシーンでは相手のニーズを無視した一方的な情報提供や、相手の意見に反対するような話し方をしてしまい、利害が衝突してしまうことが散見されます。

ネゴシエーション(交渉)におけるポイントと手順
~重要なのは「共感を引き出すコミュニケーション」~

合意を得るためには、自身の提案や交渉に対する相手の共感を引き出すことが重要です。 また、共感を引き出すためには、「私は〇〇を実現したい」「〇〇といった方法が良いと思っている」といった、相手の言動や意思決定を鵜呑みにして、それらに対し直接的に働きかけを行うことは効果的ではありません。

言動や意思決定の背景となっている相手の選択基準(何を重要視して何を重要視していないか)を把握した上で、その選択基準に対して、優先順位の上げ下げを行う働きかけが必要になります。

ポイント①:相手の選択基準を把握する

まずは、交渉相手の頭にある選択基準を整理します。

具体的には相手が持つ選択基準の中で、重要度の高い条件と重要度の低い条件に分けて整理をします。そうすることにより、相手が本当に求めているものが何なのかが明確になります。

ポイント②:見抜いた選択基準を望ましい選択基準に導く

相手が持つ選択基準を正確に把握した上で、相手の基準を変えるように働きかけます。具体的には、相手の思考を切り替えることで、条件の重要度の上げ下げをしたり、新たな基準を付け加えます。その結果、自分の基準と相手の基準をすり合わすことかでき、相手に共感を促すことができます。

【参考】望ましい選択基準へと「導く」スイッチ&フォーカスの技術

相手の意思決定の背景にある選択基準を、望ましい選択基準への「導く」ためには相手が持たない新たな視界を提示し、納得を引き出すことが必要です。 下記に、相手が見ている視点を変えたり、別の視点へ注目させたりすることによって新たな視界を提示するための、いくつかの方法を紹介します。
 

タイムスイッチ

”短期”⇔”長期”、“過去⇔未来”など相手が見ている「時間感」を広げたり、狭めたりすることで相手が持っていない視界を提示します。

ズームスイッチ

“低⇔高”、“狭⇔広”など相手が見ている「空間感」を広げたり、狭めたりすることで相手が持っていない視界を提示します。

チャンスフォーカス

相手が気づいていない、もしくは気づいていても重要視していない「得られるもの」に目を向けさせることで、相手が持っていない視界を提示します。

リスクフォーカス

相手が気づいていない、もしくは気づいていても重要視していない「失うもの」に目を向けさせることで、相手が持っていない視界を提示します。

ゴールフォーカス
そもそもの「実現したいこと」に改めて目を向けさせることで、相手に不足している視界を提示ます。

ネゴシエーション(交渉)における陥りがちな失敗例

ネゴシエーション(交渉)シーンにおいては、下記のような失敗に陥りがちです。

失敗例①:相手からヒアリングした内容が整理されていない(時として、提案内容自体がズレる)

ネゴシエーションにおいて相手からの共感を促し、最終的な合意を得るためには、まず初めに相手の選択基準(ニーズ)を適切に把握する必要があります。ポイントが整理されていないことによって交渉の方向性や提案内容がずれてしまいます。

失敗例②:伝えるべきメッセージが設計されておらず相手に刺さらない

相手の意思決定の背景となる選択基準を望ましい選択基準に導くためには、伝えるべきメッセージを明確にする必要があります。相手が持つどういった選択基準を、どのような選択基準に変えたいのか、そのために何を伝えるべきなのか、といったメッセージを定めます。メッセージが曖昧だと相手に何も残りません。

失敗例③:提案書に記載された内容を淡々と説明するにとどまっている

相手に伝えるメッセージが明確でも、それが相手に伝わらないものであれば意味がありません。淡々と説明するだけに留まるのではなく、メッセージの届け方を工夫し魅力的に相手に伝わるプレゼンテーションを行う必要があります。

リンクアンドモチベーション
ネゴシエーション(交渉力)研修のポイント

ビジネスシーンにおいて、他者を説得するメカニズムを理解し効果的な働きかけを行うためのコミュニケーションスキルを習得する研修です。相手の意思決定の背景にある選択基準を「見抜く」ことと、見抜いた選択基準を望ましい選択基準に「導く」コミュニケーションの構造を理解し、習得します。

ポイント①:相手が持つ選択基準を把握・整理するための「思考フレーム」を理解する

相手がどのような選択基準で意思決定しようとしているのか、その選択基準をMust/Wantで整理するフレームを理解します。

ポイント②:相手の選択基準を望ましい選択基準に「導く」重要性を理解する

相手のMustの優先順位を下げたり、相手のWantの優先順位を上げたり、 新たな条件を付与したり、相手の選択基準を望ましい選択基準へと「導く」重要性を理解します。

ポイント③:相手の選択基準を望ましい選択基準に「導く」スキルを習得する

自分の伝えたいメッセージを明確にし、相手に自分の主張を理解・納得してもらうための「働きかけの観点」「表現技法」を理解・習得します。

リンクアンドモチベーション
ネゴシエーション(交渉力)研修で目指す姿

  • 相手の選択基準を見抜き、整理することができている。
  • 引き出したい意思決定に相手を導くためのコミュニケーション戦略を立て、引き出したい意思決定に導くことができている。

  • 最も伝えたいメッセージが明確で、わかりやすいコミュニケーション・プレゼンテーションができている。

研修プログラム例

プログラム
目的 内容
「見抜く」フレームを理解する

ケース ぴったりの結婚式場を選ぼう
・リーダーシップは意思から始まり、リーダーシップを発揮した人がリーダーとなることを知る

 

ケース 新婚旅行に行くまでに①
・フレームを使って、実際に顧客の要望を整理してみる

 

ケース 新婚旅行に行くまでに②
・相手の要望にマッチする商品を考える
・自分が最も売りたい商品ではない場合はどうする?

 

「導く」フレームを理解する

ケース 伊集院夫妻のマンション購入
・相手の意思決定を引き出したい意思決定に「導く」技術を理解する

演習

ケース 上司を説得せよ
・スイッチ&フォーカスを使用し、相手のMust/Want条件を入れ替える演習

 

ケース 青空新聞社の新しい雑誌を創刊せよ!
・相手の要望を見抜き、自分の作りたい条件に導く演習

 

日常と接続させる

ワーク 日常との接続
・学んだ技術を日常にどのように活かしていくかを考える

 

総括

受講者の声

  • お客様の要望をあいまいに把握せず、MUSTとWANTに分類して把握する手法は、業務の中で実践していこうと思いました。
  • 相手の選択基準に対して違う視点からアプローチすることで、相手をより良い選択に導けるということを学べました。今までの自分の交渉の仕方をアップデートする良い機会になりました。
  • 「スイッチ&フォーカス」を用いて交渉することで、相手の気持ちを変えることができると気づくことができました。
  • 研修を通じて、お客様や上司との日頃のコミュニケーションを振り返ることができ、今回学んだようなことが今までできていなかったと感じました。今回教えていただいた技術を、実際の現場に落とし込んでいきたいと思います。
  • 相手の思考をしっかり整理して交渉することで、説得力が全然違うと身をもって体感することができました。今まで感じていたものが整理できて良かったです。

講師情報・メッセージ

ネゴシエーション(交渉力)研修
研修講師/松井 裕志

講師メッセージ:

自分の主張が相手にうまく伝わらずに困ったことはありませんか?様々な場面で活かせる合意形成力を磨きたい方、是非一緒に研鑽しましょう。

研修内容について:

本研修は、相手を説得し、引き出したい意思決定を促進するためのコミュニケーションスキルを獲得するプログラムです。
自分の意見を押し付けるだけで相手を説得しようとしたり、相手の意見の言いなりになるだけで説得に至らない人に対して、相手の話している内容を要素分解した上でどのようにコミュニケーションするかを技術として習得します。 その結果、合意形成のメカニズムを意識した働きかけによって、利他と自利を統合した結論に相手を導くコミュニケーションができる状態を目指します。

よくいただく質問

■リンクアンドモチベーションの研修の特徴は?

弊社では2001年より、企業に対するコンサルティングで培った ノウハウやセオリーを定式化し、教育研修を開発しています。 実際の職場での活用・実践を前提とした内容に加え、 体感型ゲームやグループワークなどを中心とした “楽しみ”ながら“学ぶ” 体感型の「エデュテインメントプログラム」 となっていることが特徴です。 また、弊社の基幹技術である モチベーションエンジニアリングを用いることで 単なる知識提供や意識変革ではなく、 参加者の「行動変革」を実現する研修となっています。

■研修プログラムの種類はどんなものがある?

「新入社員研修」や「管理職研修」といった階層別の研修から 「リクルーター研修」や「営業力強化研修」といったテーマ別の研修まで 企業様のニーズに合わせて幅広く実施しております。

■プログラム内容について相談することは可能?

可能です。 リンクアンドモチベーションの研修プログラムは、 企業様のご状況・ご要望に合わせてカスタマイズし、 ご参加者の行動変化が促進されるような 最も効果的な形でご提供させて頂いております。

■研修プログラムの費用はどの程度?

研修内容・実施人数によって費用は大きく異なります。 詳細は、お問い合わせページよりご相談下さい。

■研修プログラムの実施事例はある?

様々な規模・業界の企業様にサービスをご提供しております。 詳細は、実施事例ページよりご確認下さい。

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