近年の新入社員は、言われたことは素直に取り組む反面、自己防衛の意識や自己承認の欲急が強く、受け身な傾向にあると言われています。
一方で受け入れ側が新入社員に期待する内容はこれまでと変わらず、両者の間には年々ギャップが広がっています。
両者の橋渡し役としてOJTトレーナー・メンターの役割が非常に重要になります。
本ページでは、メンター・OJTトレーナーとして新入社員に関わる上で重要な観点と、必要なスキルを習得するための研修プログラムをご紹介します。
メンター・OJTトレーナーという役割にやらされ感を感じてしまい、意欲的な新人育成が期待できない
OJTとは、On the Job Trainingの略称で、職場での仕事を通じて新入社員のスキルや心構えの開発を促す教育・育成手法です。
一方で、OJTとは異なる育成手法として、Off The Job Traning(職場での仕事を離れて行われる職場外研修)が存在します。
どちらか片方を実施するのではなく、仕事における観点やポイントをインプットする場としてのOff the Job Traning、実践及び血肉化の機会としてのOn the Job Trainingを組み合わせることで、効果的な教育・育成が実現できます。
OJTトレーナーは、OJTにおいて育成対象者に対して、仕事に必要な知識、スキル、スタンスを指導していく役割を持ちます。
業務についての指導も必要であるため、基本的には育成対象者と同じ職場の先輩や上司がトレーナーの役割を担うことが多いです。
メンターは、OJTトレーナーと同じく人材の教育・育成を目的として育成対象者のサポートを行う役割を持ちますが、OJTの役割が業務における指導的要素が大きいのに対して、メンターは日々の業務に加えて精神的な支援を行う役割を指す場合が多いです。
その場合、OJTトレーナーのように業務の指導をする必要がないため、育成対象者が所属する部署とは異なる部署の先輩が対応することもあります。
OJTトレーナーとメンターの明確な定義の違いは存在せず、会社によってそれぞれの役割が異なるため、本ページでは新入社員の成長を目的としたOJTトレーナー、メンターの役割に共通して必要なポイントをお伝えします。
多くの会社では、昨今新入社員受け入れの際に下記のような「新入社員が抱く期待」と「受け入れ側が抱く期待」とのギャップが生まれています。
新入社員が抱く期待:周囲からの支援や承認
周囲に教えてもらいながら、弱みに向き合うことなく、できる範囲で頑張って承認を得たい
受け入れ側が抱く期待:新入社員からの主体的な行動
自ら考え、自ら周囲に働きかけて、目的・基準をぶらさず、価値発揮してほしい
「働きかけてほしい」と思う新入社員と、「主体的に動いてほしい」と考える受け入れ側のギャップは小さくありません。
新入社員に望ましい変化を促すためには、新入社員だけを変えようとするのではなく受け入れ側も変わることが大事です。
メンター・OJTトレーナーはその橋渡しを担う役割として「双方の歩み寄り」を促すための意識・スキルが必要となります。
メンター・OJT制度の目的を実現するためには、まず、育成を担当するメンター・OJTトレーナー自身が、適切な役割認識を持つことが重要です。
具体的には、何となく新人の面倒を見る役割ではなく、新人の成長をサポートする役割であることを明確に理解する必要があります。
メンター・OJTトレーナーが新人育成において果たすべき役割は、「業務指導」「支援行動」「動機形成」の3つに分類されます。
それぞれに対して、具体的なスキルを習得することで新人に対して効果的な育成を行うことができるようになります。
※「業務指導」に関しては専門性・個別性が高いため、「動機形成」「支援行動」の2つの領域に関して、研修などで強化することが一般的です。
OJTトレーナー・メンターとしての役割が正しく認識されておず、人によって育成方法や担当新人の成長度合いにバラつきが生じてしまいます。
また、結果として、OJTトレーナー・メンターという役割にやらされ感を感じてしまい、意欲的な新人育成が期待できません。
担当新人の特性に合わせて関わることの重要性を理解していないため、「昨年と同じように」といった形で新人に対して画一的に関わってしまいます。
結果として担当している新人のモチベーションが低下してしまいます。
メンター・OJTトレーナーの役割は「何となく新人の面倒を見ること」ではなく、「新人の成長をサポートする」ことであることを明確に理解します。
具体的には、新人を「動機付ける」役割、新人を「正す」役割の2つが重要であることを理解します。
指導する際に新人が「表出した言動」を鵜呑みにするのではなく、言動の背景にある「意識や考え」にアプローチする重要性を理解します。
新人を「正す」うえで重要なポイントを理解し、演習を通じてスキルを習得します。
目的 | 内容 |
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モチベーションリソース理解 |
エクササイズ グルーピングをしてみよう
ワーク モチベーションリソースの自己分析
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タイプに合わせてモチベーションリソースをマネジメントするスキルの理解 |
ケース 仕事を魅力的に語れ!
エクササイズ 新入社員との面談①
ケース 亀丸くんへのアドバイス
エクササイズ 新入社員との面談②
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総括 | ー |
目的 | 内容 |
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マネジメントの分類の理解 |
ケース どんなアドバイスをしますか?
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“正す”コミュニケーションスタイルの習得 |
ケース 部下Aさんの困惑
ケース 新人Bさんの仕事振り
ケース 仕事の哲学
エクササイズ picture quiz
レクチャー スイッチ&フォーカス
ケース 部下Cさんの営業スタイル
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日常と接続させる | ワーク 日常との接続 ◇自分の部下に対して“正す”コミュニケーションを実践する グループ内でアドバイスをし合い“正す”コミュニケーションの技術を高める |
総括 | ー |
■リンクアンドモチベーションの研修の特徴は?
弊社では2001年より、企業に対するコンサルティングで培った ノウハウやセオリーを定式化し、教育研修を開発しています。 実際の職場での活用・実践を前提とした内容に加え、 体感型ゲームやグループワークなどを中心とした “楽しみ”ながら“学ぶ” 体感型の「エデュテインメントプログラム」 となっていることが特徴です。 また、弊社の基幹技術である モチベーションエンジニアリングを用いることで 単なる知識提供や意識変革ではなく、 参加者の「行動変革」を実現する研修となっています。
■研修プログラムの種類はどんなものがある?
「新入社員研修」や「管理職研修」といった階層別の研修から 「リクルーター研修」や「営業力強化研修」といったテーマ別の研修まで 企業様のニーズに合わせて幅広く実施しております。
■プログラム内容について相談することは可能?
可能です。 リンクアンドモチベーションの研修プログラムは、 企業様のご状況・ご要望に合わせてカスタマイズし、 ご参加者の行動変化が促進されるような 最も効果的な形でご提供させて頂いております。
■研修プログラムの費用はどの程度?
研修内容・実施人数によって費用は大きく異なります。 詳細は、お問い合わせページよりご相談下さい。
■研修プログラムの実施事例はある?
様々な規模・業界の企業様にサービスをご提供しております。 詳細は、実施事例ページよりご確認下さい。