採用戦略コンサルティングとは?内容やメリットについて解説



応募者との出会いから入社を決意させるまでの期間における、「誰に(ターゲットの設定)」
「何を(伝えるべきメッセージ)」「どのように(アプローチ方法・時期)」のプロセスをきめ細かに設計し、
効果的な採用コミュニケーション活動を実現するコンサルティングサービスです。

弊社では採用領域におけるコンサルティングを行っており、毎年多くの企業様から支援の依頼を いただいております。一方で、このページに関心を持たれた方は、そもそも採用戦略コンサルティングを外部へと依頼したことがなく、検討をしようと思っているものの、どのような基準で選ぶことが望ましいかで悩んでいることかと存じます。

本ページでは、採用戦略コンサルティングについて外部に依頼する目的や、依頼することで 得られる成果について実例をもとにご説明していきます。


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なぜ採用領域にコンサルを入れてまで課題解決をする必要があるか?

結論から申し上げると、採用領域における採用課題が複雑化し、難易度が高まっているためです。

21卒採用の選考期から始まったオンライン選考を筆頭に、母集団形成方法の多様化や イベントやリクルーター形式における個社性の強化など採用領域における変化は大きく、 課題の複雑性は増していると思います。

数年前には、5Daysのインターンシップを行い、以降は社員と学生を会わせていけば、 優秀な学生を採用することができるそんな時代もありました。今と比較すると、 いかに採用において考えるべきことが増え、課題解決の難易度が上がったのかがよくわかります。

採用における課題解決の難易度が上がった理由は大きく下記の3つに分けられます。

①そもそもの採用の特性によるもの
こと新卒採用においては、常に未来の事業において求められる、もしくは未来の事業を生み出す 人材を採用することが重要になります。そうなると事業環境の変化を見据えた人材要件を定め、 その人材を採用することが求められます。近年事業環境の変化は激しさを増しており、それにより 採用においても非常に大きな変化が求められるようになりました。



②学生市場の変化によるもの
学生のラベルが増えたと思います。例えばこれまで「旧帝大」「体育会」「理系」などのラベルを 活用しながら、採用の戦略を立てていたかと思います。しかし近年、学生ごとの価値観の多様化が 強まり、これまでのラベルごとの対応では採用できなくなってきているかと思います。
学生ひとりひとりの価値観に寄り添い、動機づけを行わなければ、採用することができないという新たな対応が求められるようになってきています。

③労働市場の変化によるもの
また採用市場における適応にも頭を悩まされていることかと思います。これまでの経団連の指針に基づく、足並みをそろえての一括採用のスタイルであったため、個社性を大きく問われることはなかったかと思います。一方で、倫理憲章の立ち位置が変わっていく中で、ポートフォリオ別採用・ルート別採用などの新たなスキームがここ数年で現れました。直近では、メンバーシップ型採用 に加えてジョブ型採用を取り入れたり、採用プロセスのオンライン化やAI選考を活用する企業など採用市場の変化は数えきれないほど増えてきています。

改めて採用における課題解決の難易度が上昇した理由を考えると、採用における最適な回答を自社だけで導き出すのはいかに至難の業であるかが分かるかと思います。そのため多くの企業様より、この複雑化している採用課題の解決に向けて、弊社にご相談をいただくことが多いです。


採用戦略コンサルティングとは?

「採用戦略コンサルティング」を説明するにあたり、「採用戦略」と「コンサルティング」の要素 ごとに説明をさせていただきます。

①「採用戦略」とは?

採用戦略というのは、下記の3つの要素によって成り立っています。

・ターゲット(誰に)
 具体的に誰を採用するのかという「求める人物像」を設計し、そのターゲットがどのような要件を持っているべきなのかを整理すること
・メッセージ(何を)
 ターゲットの共感を引き出し、採用競合とのポジショニングが伝わるメッセージを設計すること
・アプローチ(どのように)
 上記のポジションやメッセージが伝わるような採用活動全体を通じたコミュニケーションを設計すること

②「コンサルティング」とは?

どの領域においても、「コンサルティング」には「課題発見」と「課題解決」の二つのフェーズが 存在します。このフェーズを活用しながら、採用戦略コンサルティングではどのようなことが 行われるのかをご説明します。

フェーズ①:課題発見
採用における課題発見を行います。採用課題は企業ごとに千差万別で、採用の現状・目指す姿からボトルネックとなる課題を抽出することが重要になります。正しい課題発見が課題解決における最も重要なポイントになります。そのためコンサルティング会社は、下記の要素をもとに採用における課題発見をサポートすることが重要です。

・専門性:多くの企業様に対する採用支援の実績、採用競合/学生における最新の情報に基づき、他社と相対化しながら強み・弱みを分析
・中立性:一部のソリューションに偏らず、中立的な立場から広く採用全体を分析した上で、採用課題を特定

フェーズ②:課題解決
課題発見で見つかった課題への解決策を策定します。同じ課題であったとしても、解決策の取り方は採用メンバーの人員や予算など企業ごとに異なることが多いため、最適な解決策を選択できるかが採用の課題解決に投下した費用が回収できるかを分けるポイントになります。そのため筋の良い解決策を提示するためにも、コンサルティング会社は、下記の要素をもとに課題解決をサポートすることが重要です。

・実効性:発見された採用課題を解決できるという見込みの高い解決策を詳細に至るまで描き、実際の企画設計に至るまでサポート
・ワンストップ:課題を解決するような戦略を設計するだけでなく、実行に至るまでの採用プロセス全体に対してのソリューションを提供



これらの「設計対象」「設計プロセス」を経て、採用戦略を描き、解決策の企画・設計までを行うことが採用戦略コンサルティングです。


採用戦略コンサルティングを活用することで解決・実現できることとは?

ではそれらの採用戦略コンサルティングを通じて解決することができることは何でしょうか。
それはより高いレベルでの採用成果の実現です。採用成果とは企業ごとに異なりますが、大きくは下記の三つだと思います。

・量:採用人数の充足
・質:優秀な学生の採用(学歴、面接評価、志向性など)
・関係性:入社エンゲージメントが高い状態での採用
 ※学生が採用時に自社に対して「期待」「満足」していてほしい状態に対してどれだけ近い状態で採用できているか

これらの成果を望ましい状態へ近づけ、実現することが採用戦略コンサルティングを活用することで得られる果実です。例えば、学生に広く認知がされていない企業においては、成果において「量」が課題となることが多いです。その際の採用戦略コンサルティングでは、採るべき人材像を再定義し、その学生が多く所属する母集団形成方法の検討から、学生の認知拡大に向けたインターンシップ設計やリファラル採用体制の構築、果ては集めた採用学生をぶれなく見極めることが重要になるため面接官へのトレーニングや選考項目における設計まで含めた総合的な解決策をご提示します。

また上記の採用成果以外にもご相談をいただくポイントは「費用・工数」です。このポイントを起点とした依頼をいただくことは基本的にはないですが、上記の採用成果を実現する際に考慮に入れた上での解決策の提示をご依頼いただくことが多いです。

結論、採用戦略コンサルティングにおいて実現していることは、あくまでご相談いただく企業様の採用成果を最大化し、目指す姿の実現を支援するものであるということです。


採用戦略コンサルティングのメリット

採用戦略コンサルティングを実施した際に解決・実現できることについて説明しましたが、それを外部の企業に依頼することのメリットはどこにあるのでしょうか。
先ほどの「採用戦略コンサルティングとは?」を説明した際の、コンサルティングに求められる要素をベースに説明いたします。

■専門的な知見
 採用マーケットに関する幅広い情報を保有しており、自社だけでない「学生」や「競合他社」に関する情報を持っており、その情報を踏まえた課題設定が可能

■中立的な立場からのアドバイス
 内部からの主観の中での評価だけでなく、外部からの加えて他社と相対化した上での情報に基づく課題設定が可能

■実効性のある解決策
 他社での支援実績をもとにした解決の見込みが高い解決策の提示が可能
 また外部へ委託する場合、採用業務とセットでは対応が難しいデザインなどを含むアウトプットへのこだわりを組み込むことが可能

■ワンストップでの支援
 採用プロセス全体に対しての解決策を持っているため、最も効果的な施策の検討が可能

導入する施策によっては上記以外のメリットも存在します。面接官へのトレーニングを行う際に社外の人間からの講座の方が効果が高い場合が多く、かつ採用に力を入れているというメッセージを暗に伝えることもできます。


採用戦略コンサルティングの導入ポイント

採用戦略コンサルティングの外部委託を行う場合上記のようなメリットを享受できますが、一方で本当に自社で実施すべきかを考える際には、何を考えるべきでしょうか。 採用戦略を策定するということは、採用の全体像を変えることに等しい行為です。そのため「本当に採用戦略を修正するかどうか」「外部に委託すべきかどうか」を明らかにするためにも、下記の3つのポイントが満たされているかを確認することが重要です。

①費用対効果の比較
採用戦略を変えることは大きな費用がかかります。まず外部に委託するのであれば、そのコンサルティングフィーがかかります。もちろん費用はそれだけではなく、採用チームのメンバーや協力を依頼している現場社員に対しても影響を及ぼします。例えばリクルーター面談を依頼している場合には学生への動機付けにおける口説き方が変わり、面接官を現場の管理職に依頼している場合には見極め質問が変わるなど面接の進め方が変わることが予想されます。そのため、採用戦略の策定後は、多くの社員に対して変更内容を共有するコストがかかります。その費用を補えるような採用成果を効果として実現することができるかを確認する必要があります。

②実効性の確認
費用対効果が担保されたとして、その効果の実現可能性がどれほど高いかを検証する必要があります。一切前例のないことへと挑戦する場合は実効性を事前に確認することはできませんが、近しい事例に取り組んだことがあるか、そしてその際にどのような結果になったかを把握しておくこと必要があります。

③成果創出までのリードタイム
最後は望ましいタイミングで成果を得ることができるかを検証する必要があります。採用戦略を変更したことによる成果をいつまでに獲得したいかは企業の状況によって異なるとは思います。例えば、リファラル採用などの施策は単年では成果につながりにくく、2~3年間を見込んでおく必要があるといえます。戦略やその戦術が成果を得たいタイミングとマッチしているかどうかを検証する必要があります。

これまで採用戦略コンサルティングに求められる要素や、行うことで得られる成果について 説明させていただきました。ここからは弊社にて行わせていただいている採用戦略コンサルティングについて事例も交えてご紹介させていただきます。


採用戦略コンサルティングの前提となる考え方

採用戦略コンサルティングにおいて重要なことは、現状で既に明らかになっている課題をどのように解決するのかではなく、いかに未来を見据えた「あるべき姿」をいかに実現するかです。

そのため弊社での採用戦略コンサルティングについて具体的に説明を始める前に、弊社が採用のあるべき姿についてどのように考えているかから説明します。

事業環境は現在大きな変化を迎えています。直近のトレンドでは事業のオンライン化が進んでおり、新しい市場環境への対応が求められます。より大きなトレンドとしては、成熟経済へと突入することにより、商品市場においてソフト化・短サイクル化が求められるようになっています。



そのような事業環境においては、新たな事業や商品を企画・考案できる人材、および顧客に価値を届けることができるアイデア・ホスピタリティ・クリエイティビティのある人材の存在が価値の源泉となっていきます。

一方で労働者は、終身雇用の「相互拘束」の時代から、自ら会社を選ぶ「相互選択」の時代へと移り労働者ひとりひとりのモチベーションを束ねることができなければ、価値の源泉となるような人材を自社に受け入れ、留めることは難しくなってきています。

そのため採用の目的は「必要な人材を、必要量揃える”人員調達=採用”」ではなく「必要な人材を、必要量、活躍する状態で組織に入れる”組織創りのための入口管理=Entry Management”」とすることが重要であると弊社では創業の2000年から考えております。

このEntry Managementを実現するために求められるスタンスを弊社では「採用の4つの逆転発想」と呼び、下記のように整理しております。

①「事業戦略のための人材」ではなく「人材が事業戦略を決める」
 「事業戦略ありき」ではなく「まず人材ありき」の発想で採用を行うことが重要である。
②「入りたい人材を選ぶ」のではなく「採りたい人材を口説く」
 自社に入りたいと考えている人の中から見極めて採用するという受け身の姿勢ではなく、採りたい人材を口説き自社に招き入れるアクティブに関わることが重要である。
③「会社に人材を入れる」のではなく「人材の中に会社を入れる」
 スキルやポテンシャルを持った人材を自社に招き入れることを目的とするのではなく、自社理解や競合との差別化を通じて共感者を生み出すことを目的として活動することが重要である。
④人材採用は最良のモチベーション向上策である
 社員は新たに仲間となるかもしれない応募者へ思いを語ることによって、社員のモチベーションを高める施策として活用することが重要である。



これらの考えをもとに、企業の事業成長に寄与できるような人材を採用するべく、弊社では採用戦略コンサルティングを通じて支援をさせていただいています。


採用コンサルティングのサービス内容

ここからは上記の考え方をベースにどのようなサービスをご提供できるのかについて、説明します。
上段で説明したとおり、採用戦略は「ターゲット(誰に)」「メッセージ(何を)」「アプローチ(どのように)」に分解されます。それぞれにおける支援内容について説明します。

①ターゲット(誰に)

ターゲットではどのような人材を採用するべきか(求める人物像)を定め、その人物像を具体的なスペックや志向性へと落とし込んでいきます。
「求める人物像」の策定にあたっては、「機能的アプローチ」だけではなく「演繹的アプローチ」の両方を用いて策定していきます。「機能的アプローチ」を通じて、活躍している社員の特徴を 定性・定量の両方から分析していきます。定性はインタビューから、定量は弊社が経済産業省からの依頼を受け、要件定義を行った「社会人基礎力」のフレームを活用したサーベイ(BRDIGE)を 活用して分析を行います。「演繹的アプローチ」においては、経営層へのインタビューなどを通じて未来の事業構想から求められる要件を抽出していきます。この2つの要素を組み合わせて、現在に求められる最適な求める人物像を策定していきます。



②メッセージ(何を)

「求める人物像」が策定された後、その学生が自社に対して魅力を感じ、共感を創造できるようなメッセージを設計していきます。
メッセージの策定にあたっては、ただ競合と「差別化」するのではなく、採りたい学生が志望している企業への「同質化」も図ることが重要になります。特に、よりこれまで採用したことのない学生を採用するためには、その学生が志望するであろう企業群と同じバスケットに入ることが求められます。例えば、商社や外資コンサルを志望する学生を採用したい場合、解決する課題の難易度や影響力の大きさで同質化した上で、自社らしさで差別化していく必要があります。
弊社では就職活動の人気企業ランキング100社の内半数近くを支援しており、その知見から「同質化」「差別化」のメッセージを設計していきます。

③アプローチ(どのように)

「求める人物像」「メッセージ」が策定された後、学生にメッセージを訴求するタイミング・メディア・コンテンツを設計していきます。
学生は一度に全ての「メッセージ」を消化することはできません。また学生ごとに就職活動における動き方は異なります。そのためいつ、誰から、どのような内容を伝えるかについてのアプローチに関する全体像を描くことが重要です。特にタイミングに関しては、競合の前後どちらにするかは判断の分かれるところになります。競合やメッセージによって、最適なアプローチ内容を設計していきます。

このような流れで弊社では採用戦略設計の支援をいたします。また弊社では採用プロセス全体にワンストップでのソリューション提供が可能なため、既存の採用プロセスでは新たな戦略学生を採用できないことが場合には、戦略に合わせたその他の領域での支援も可能です。




採用戦略設計事例のご紹介

大手保険企業

・課題
 保険業界において変革が進んでおり、既存の保険営業だけでない新たな事業モデルを創っていくことが求められており、新規事業創造系の人材の採用が求められていました。既存事業も拡大傾向にあり、既存事業運営系人材の採用人数も増やす必要性に迫られていました。一方で、保険業界における超大手の2社の採用力は高く、採用は難航をしていたため、これまでの採用モデルではない、新たに採用戦略を再設計し、新規事業創造系人材および既存事業運営系人材の両方における採用成功を実現することとなった。
・解決の方向性
 採用戦略を描きなおすにあたり、新規事業創造系人材の人材像の設計だけでなく、既存事業運営系 人材の人材像を再設計することから始めました。新規事業創造系人材に関しては、役員陣などから今後の事業展開やその中で求められる役割をインタビューにて明らかにした上で、要件を新たに設計しました。また既存事業運営系人材は現場で高いパフォーマンスをあげている人材へのインタビューや定量調査を行うことで、必要な要件を新たに設計しました。
これらの人材の仕事を通じて発揮したい能力や影響力の方向性が大きく異なるため、それぞれの人材に対しての望ましいポジショニングおよびメッセージを設計しました。

ターゲット・メッセージの設定に伴い、採用におけるグランドデザインを再設計しました。その中で新たなターゲット学生に対して「同質化」「差別化」を実現できるような新規インターンシップを制作し、そこで動機付けした学生を確実に内定・入社まで繋げられるように選考自体の再設計から内定者フォローイベントを設計しました。

これにより新規事業創造人材の採用実績を持つことができ、加えて既存事業に関してもインターン シップから選考参加率が3倍に躍進するなど両面における採用成功を実現することができました。


まとめ

採用の現場は常に多くの学生に接する必要があるため非常に忙しく、採用戦略を改めて考え直すという時間を採ることは難しいことかと思います。一方で、オンライン化・通年化・JOB型採用などなど採用を取り巻く環境の変化は年々激しさを増しています。22採用から採用市場は売り手市場から買い手市場へと変わっていくと予想されていますが、これまでの採用戦略のままで採用成功を収めることは不可能に近いと考えています。未来の会社を創っていくためにも、今一度採用戦略を考え直すところから取り組まれてみてはいかがでしょうか。

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