「最近の若者はビジネスマナーがなっていない」。いつの時代もマナーが大事とは言われつつも、なかなか実践や定着が難しいのがビジネスマナーの課題です。
ビジネスパーソンとして、相手を思いやった言動ができるか、空気を読んだ行動ができるかは成果に繋がる大きな分かれ目です。
また会社のブランドづくりのためだけではなく、職場に入り込むためにも若手社員のマナーは注目を一層浴びています。本ページではビジネスマナーの重要なポイントと、習得するためのビジネスマナー研修のポイントをご紹介します。
「最近の若者はマナーがなっていない」。そんな声を聞いたり、言われたり、ふと思ったことがある方は多いのではないでしょうか。
ビジネスに限ったことではありませんが、社会人としての当たり前が厳しく見られるビジネスシーンでは、「できて当たり前」だからこそいつの時代でも課題に上げられるのがこの「マナー」(ビジネスマナー)です。
特に難しいのは「できている」と本人が思っていても、「できているかできていないか」は正解がなく、相手に判断が委ねられる部分です。
理解しても、なかなか実践はしきれないことが課題ですが、果たして「最近の若者」だからこその問題なのでしょうか。
「過保護に育つ(躾がダメ)」「指示待ち族(仕事は受身)」「新人類語を使う」
これは「「OJT実践百科」鎌田 勝氏(著)PHP研究所」にまとめられている若手の特徴ですが、最近の若手の特徴としてピンと来るでしょうか。
ピンと来た方も、来なかった方も正解です。実は1987 年初版の本だからこそ、「最近の若者」というのはここ30年で大きく変わっていないとも言われています。
時代の差こそないものの、ビジネスマナーに課題を感じるのは、実は理由があります。
この調査では、「学生(新入社員)が思う自己認識」と「社会人の思う学生(新入社員)の認識」を比較しているのですが、「自分が既に身に付けていると思う能力要素【対日本人学生】」と「学生が既に身に付けていると思う能力要素【対企業】」を比較すると、最も大きな差が生じているのが「ビジネスマナー」なんです。
要は、ビジネスマナーに関しては「自分はできると思っている新入社員」と「全然だめだと思っている先輩社員」という構図になっており、ここの認識のズレが「ビジネスマナーがなっていない」という認識に繋がっていることが考えられます。
「自分ができると思っているものはなかなか直しにくい」からこそ、「伝えても変わらない」ということが起きやすくなっているのです。
「最近の若者」に限った話ではないとお伝えしましたが、ミレニアル世代やZ世代と言われるデジタルネイティブ世代は、習慣や育ってきた風土の違いもあり、ビジネスマナーに対する認識が異なる部分があるのも正直なところです。
一概に言えるものではありませんが、同世代での交流が多く、ネットを中心としたフランクな会話がベースで、食うに困らないからこそ制約条件を嫌う、というのが一般的な傾向として言われております。
そのため、これまで当たり前とされていたような「目上の人に言われたことはきちんと聞く」「場に応じて言葉を使い分ける」「オフィシャルではない場でも交流する」ようなことが通じない部分が出てきています。
マナーは指摘すると煙たがられることもあり、「今の若者にそこまで言う必要があるのかな?」という感情がわくこともあると思います。
ただ、「ビジネスマナーが必要なくなったのか」と問われれば「以前よりも一層必要性は高まっている」と考えます。
理由は、会社と個人の関係が終身雇用の固定関係から選び選ばれるの相互選関係へと変化しているからです。転職や副業の自由度も高まりつつあり、以前のような終身雇用ではなく、仕事の変更は当たり前に受け入れられつつあります。
だからこそ、「会社としてのビジネスマナー」ではなく「個人のブランドにつながるビジネスマナー」が必要になってきており、今の時代だからこそ必要性は高まってきています。
ただ、ハラスメント防止や以前より業務外のコミュニケーションが減っている中では、指導が難しくもなってきている課題もあります。だからこそ、社会人としての基準を理解する意味でのビジネスマナー研修がOff-JTとしても注目されています。
また、若手の方向けのアドバイスとしては、これから先もまだまだ「今の社会的な慣習はなくならない」からこそ、そこに適応するビジネスマナーは必要になります。
悪い文化は淘汰されつつありますが、良くも悪くもない文化は社会や組織の風土に残るものだからこそ、察知して対応するというマナーの意識が、関係構築や成果の創出には欠かせないものでもあるのです。
ビジネスマナーは「必ず守る決まりごと」のようにとらわれがちですが、実際には「正解がなくその場に応じて決まるもの」だからこそ難しさがあります。
だからこそビジネスマナーを実践する上では、相手に対する”気持ち”や”思いやり”が大事であり、本を読んだだけでは習得が難しいものです。また、自分から実践したいと思えなければ身につきません。
リンクアンドモチベーションでは、ビジネスマナーは、決まった「型」が大事なのではなく、ビジネスフィールドにおいて周囲や相手からの信頼を獲得するための行為という「思想・考え方」が大事だと考えています。
そのため、ビジネスマナー習得において下記のポイントを重視しています。
前提となるビジネスマナーの重要性が理解できなければその上にはなにも積み上がりません。だからこそ、「なぜ、ビジネスマナーが必要なのか」を理解するところから始めるのが重要です。
具体的には
・ビジネス社会は関係社会であり、「相手基準」で考え行動することが求められる
・それを体現したものが「ビジネスマナー」であり、故にビジネス社会で生きる上でビジネスマナーの実践は必須である
という前提を理解した上で、具体的な「型」「形」の習得を促すことがポイントになります。
リンクアンドモチベーションのビジネスマナー研修では、ビジネスフィールドにおいて周囲や相手からの信頼を獲得するための行為という「思想・考え方」を徹底的に理解します。
それを大前提とした上で、基本知識及び行動様式にあたる「型」、ビジネスシーンでの演習にあたる「形」の習得を目指し、これを目的としています。
新人社員は入社時、「学生(新入社員)が思う自己認識」しか持てていないことが殆どです。そのため、「社会人の思う学生(新入社員)の認識」と大きな差が生じた状態で現場の業務に挑んでしまい、失敗してしまうリスクがあります。
そこでオススメするのが、新人社員のビジネスマナー研修の積極的な受講です。
新人社員は、ビジネスマナー研修に参加することで、ビジネスマナーに対する「学生(新入社員)が思う自己認識」と「社会人の思う学生(新入社員)の認識」を持ち合わせて再認識する重要なターニングポイントを得ることができます。
リンクアンドモチベーションのビジネスマナー研修では、一人一人に合わせて具体的なアクションプランを策定するため、次回の業務から研修の経験を活かせる状態まで導くことが可能です。
また、必要に応じて、メンターやリーダー層などの中堅社員もビジネスマナー研修を受講することをオススメしています。
業務に慣れてくると、一度学んだはずのビジネスマナーが曖昧になり、そのまま放置してパフォーマンスが低いまま、業務を継続してしまうケースが多くあります。
また、はじめに「型」から入ったせいで、ビジネスマナーの「思想・考え方」をそもそも理解できていないこともあります。
役職をもつ社員は、新人社員をはじめ、多くの社員の「見本」であり、常に周りから、役職としての責任ある振る舞いを求められています。
だからこそ、新人社員だけでなく役職をもつ社員にとっても、ビジネスマナーを再定義し、適切な意識で実践していくための機会を設けることが重要です。
「マナーは重要」という前提で入ってしまうと、研修では「真似」はするものの、全く身につかないことが多く起きてしまいます。
先程の図で言う、「形」(実践)や「型」(お作法)がビジネスマナー研修において注目されがちですが、「なぜ重要なのか」「何のために行うのか」がなければそもそも使おうとはなりません。
「思想」を伝えても「実際にどのように実践するのか」を考えられるようにならなければ意味がありません。
お辞儀の練習を繰り返すのではなく、とことん考えさせて判断基準を習得しなければ、結局実践できないことになってしまいます。
効果的なビジネスマナーを実践する上で持つべき「3つの覚悟」の重要性を理解させます。
「徹する覚悟」…今、この瞬間に集中せよ!
「察する覚悟」…場の空気を感じ取れ!
「交わる覚悟」…常に相手の立場に立て!
新入社員にありがちな事例として、ビジネスマナーの基本的な知識を持っているだけで満足し、適切に実践できていないケース、そもそも適切な知識を持っていないケースなど、さまざまあります。
リンクアンドモチベーションのビジネスマナー研修では、新人が陥りがちなシーンを取り上げることでビジネスマナーに対する知識を再確認し、適切な知識をお伝えします。
さらに、自身の姿勢についてセルフチェックを行うことで、、ビジネスマナーを実践できていない現状と、ビジネスマナーの重要性を認識する機会を設けます。
電話応対やアポイント訪問など、マナーのプロトタイプだけの理解では、現場でうまくいかせないことがあるでしょう。
リンクアンドモチベーションのビジネスマナー研修では、プロトタイプ的な基本のマナーだけでなく、その場の状況で柔軟に適応できるビジネスマナーを学ぶことができます。
研修の中で自分自身のビジネスマナーを見直し、具体的なアクションプランを立てるまで徹底して行うことで、新人が次の業務からビジネスマナーを実践し、研鑽していける状態に導きます。
目的 | 内容 |
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ビジネスマナーの重要性の理解 | モジュール1 後輩の田中さんにアドバイスをしよう 新人が陥りがちなシーンを取り上げることで、ビジネスマナーは日常に溢れていることを理解すると同時に、ビジネスマナーに対する知識がそもそも不足している現状を理解する ・自身の「聞く姿勢」についてセルフチェックを行うことで、ビジネスマナーを実践できていない現状を理解する ・ビジネスマナーを実践できているかどうかを決めるのは、自分ではなく相手であること、故に「自分基準」ではなく「相手基準」で、考え行動することがビジネスマナーの前提となることを理解する ・ビジネスマナー実践の3つのポイントを知る |
ビジネスマナーの実践①「基本のビジネスマナーに徹する覚悟」 | モジュール2 基本のビジネスマナーの実践①「非言語」 ・1つ目のポイント、「徹する覚悟」を実践する上で、ビジネスマナーの基本を「非言語/言語」の観点で学ぶことを理解する ・「非言語」について具体的に学び、演習を行うことで、ビジネスで求められるマナーのレベルを理解する モジュール3 基本のビジネスマナーの実践②「言語」 ・「言語」について具体的に学んだ上で演習を行い、知っていても実際に適切に活用することの難しさを理解する ・ビジネスマナーは日常に溢れており、基本のビジネスマナーを徹することが円滑に仕事を進める上での第一歩であることを理解する |
ビジネスマナーの実践②「その場の状況や空気を察する覚悟」 | モジュール4 状況によって判断の変わるビジネスシーンでの実践①「電話応対」 ・ビジネスマナー実践には、徹する覚悟に加え、察する覚悟が求められることを知る ・電話応対という、実際のビジネスシーンを通じ、相手の状況を察知して、適切に返すことの重要性を理解する モジュール5 状況によって判断の変わるビジネスシーンでの実践② 「アポイントメント訪問/来客/社内会議」 ・アポイントメント訪問/来客/社内会議の演習を通じて、少し先の未来に実現したい状態から逆算して言動を選ぶ重要性を理解する ・その場の状況や空気を察して最適なビジネスマナーを実践する重要性を理解する |
ビジネスマナーの実践③「どんな状況でも自分を律する覚悟」 |
モジュール6 ストレスの多い状況でのビジネスマナーの実践及び総合演習「トラブル対応」 |
日常と接続させる | ワーク 日常との接続 ・「徹する覚悟」「察する覚悟」「律する覚悟」3つの観点で1日を振り返り、今後の日常生活で意識すべき点を洗い出す |
総括 | ・自社と他社(日本と外国)など環境が変わればビジネスマナーも変わりうるという事例紹介を通じて、「徹する覚悟」「察する覚悟」「律する覚悟」の重要性を再認識する ・ビジネスマナーは知っているだけではなく、実践し続けることが重要であり、ビジネスパーソンとして目指す姿を実現するには、ルールを実践し続けることが第一歩であることを再認識する |
リンクアンドモチベーションの研修を受けた受講者からのコメントを一部抜粋してご紹介します。
新人の共感ポイントは何なのか、本人たちは必要と感じるだろうか、とお悩みの方はぜひ参考にして頂ければと思います。
ビジネスマナー講師を選ぶ際には、実績や職務経験などを踏まえて「レベルの高いマナー講師」を選ぶのではなく、参加者の特徴に合わせて「参加者に思想が伝わるマナー講師」を選ぶことが重要になります。
上記の参加者の声にもあるように「適切な厳しさを発揮できるか」(有言実行で納得感があるか)、「体育会系のような気合ではなく、参加者に想いを持って接しているか」(参加者がありがたいと感じるか)、「参加者の現場状況や職種に応じたふさわしいマナーを知っており、明確に伝えられるか」(参加者がすごいと感じるか)などがポイントになります。
■リンクアンドモチベーションの研修の特徴は?
弊社では2001年より、企業に対するコンサルティングで培った ノウハウやセオリーを定式化し、教育研修を開発しています。 実際の職場での活用・実践を前提とした内容に加え、 体感型ゲームやグループワークなどを中心とした “楽しみ”ながら“学ぶ” 体感型の「エデュテインメントプログラム」 となっていることが特徴です。 また、弊社の基幹技術である モチベーションエンジニアリングを用いることで 単なる知識提供や意識変革ではなく、 参加者の「行動変革」を実現する研修となっています。
■研修プログラムの種類はどんなものがある?
「新入社員研修」や「管理職研修」といった階層別の研修から 「リクルーター研修」や「営業力強化研修」といったテーマ別の研修まで 企業様のニーズに合わせて幅広く実施しております。
■プログラム内容について相談することは可能?
可能です。 リンクアンドモチベーションの研修プログラムは、 企業様のご状況・ご要望に合わせてカスタマイズし、 ご参加者の行動変化が促進されるような 最も効果的な形でご提供させて頂いております。
■研修プログラムの費用はどの程度?
研修内容・実施人数によって費用は大きく異なります。 詳細は、お問い合わせページよりご相談下さい。
■研修プログラムの実施事例はある?
様々な規模・業界の企業様にサービスをご提供しております。 詳細は、実施事例ページよりご確認下さい。