全国の会計事務所と緊密な関係を構築し、その顧問先となる中小・中堅企業に経営支援サービスを行うM社。
「会計・税務」という切り口でIT業界における確固たるポジションを築いた同社の中途入社者に対し、 コロンブス研修を導入した背景を、人事総務部のKさんに伺いました。
当社が提供するサービス内容は、「会計・税務」という企業経営の根幹にかかわる課題を解決するトータルソリューション。 コンサルティングをはじめ、ハード、ソフトの提供、情報インフラの整備、財務会計システムの統合化、 経営資源となる各種ソリューションの提供まで幅広い領域をカバーしています。
そのため、新卒の採用もさることながら、ビジネス経験のある中途の採用も積極的に行っています。
しかし、せっかく即戦力として期待された中途採用社員が、業務に忙殺されて『何を実現したいのか』といった 本質的な目標を見失っているケースが多々見受けられました。
目標が設定できていないということは、スタートが遅れるということですから、 会社、部署、そして何よりも彼らのキャリアに対して大きな損失となります。
そこで、自分自身のビジョンを見定め、競争優位性のあるキャリア創りを目的としたコロンブス研修の導入を決めました。
社員は皆、所属長から具体的な数字目標の説明を受ける中で、期待されている役割を話し合います。
しかし、自分自身の目標が設定できていないということは、自分に何が求められているのか、 そして自分の役割は何なのかということを正確に把握していないということです。
これは非常に問題で、明確な目的や、自分が目指すべきものがないままの行動は、 企業としての成果につながらないばかりか、個人の成長にならない場合も多いのです。
そこで、まず、的確な目標が設定できるための「目標設定スキル」の習得を期待しました。 そして、そのためには対人コミュニケーション力の習得も不可欠になります。
その上で、組織の具体的な数字目標に対して、主体的にアクションプランを策定する技術、 そして実際に行動に移したときに、挫折せずゴールまでモチベーション高く遂行できる セルフモチベーションコントロールのスキル習得も期待しました。
期待していたコミュニケーション能力や、モチベーションを高め、維持するための行動や考え方のセルフコントロール能力、 課題や仕事への処理対応能力と、技能的なスキルを発揮するための基礎スキルを習得できる内容がありました。
また、受講者同士のコミュニケーションが活発になる体感型のグループワークだったことも、 コミュニケーションや共感を得る目標伝達の練習に役立ち、職場に戻ったときの実践体験にもなる内容のものでした。
中途採用の社員には、前職までの「自分」に対する先入観があります。
弊社のビジョンやミッション、社風を再度理解してもらうためにも、 自分自身を一度ゼロ・リセットできる「自分株式会社」という客観的な視点に置き換えて 研修を進めてもらったところが非常に良かったですね。
研修の冒頭にあった自分株式会社の「社史を振り返る」というプログラムなどは、 自分の目的意識の原点を探る上でとても有効だったと思います。
さらに、自分株式会社の「やりたいこと」「やれること」「やるべきこと」を重ね合わせた 「経営目標」を設定させ、目標達成のための経営戦略として、 今後強化していく「強み」と、克服していく「弱み」を分析できたことも、 自己実現のプラン策定に役立ったと思います。
研修の最後にあった決意表明によって、改めて自分が何をすべきかという事を明確にし、 「たとえくじけることがあってもそれに向かって前へ進んで行こう」という強い意志が芽生えたようです。
実際、今までうまくコミュニケーションが取れなかったという人が、 「会話を避けるのではなく、自分に与えられた役割やミッションを全うするために、 積極的に声をかける必要性を理解した」というスピーチをしたり、 他にも「この研修を皮切りに今後取り組むべきいくつもの『目標』が分かり、 会社の、そしてお客様のリクエストを超える提案ができる『自信』が付いた。
そして自分だけではなく他の受講者もそれを共有していこう、共に社員として会社を盛り上げて行こう」 というスピーチもありました。
この意識は、まさに当社のスローガンである「顧客の期待を超えよう」と合致しているもので、 研修の成果を表していると思います。
彼らの目標を達成しようとする行動力が、 弊社のポテンシャルをさらに高めていく大きな力となることを期待しています。