事業内容 | 各種毛髪製品の製造販売、増毛・育毛サービスの提供、ヘアケア商品の販売 |
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企業規模 |
3,891人(2023/03期 連結), 2,293人(2023/03期 単体) |
導入サービス |
新入社員ビジネススタンス開発研修 新入社員ビジネススタンス実践研修 |
昨今の新入社員は上司に指示されてから動くという傾向があり、仕事に向き合う姿勢が受動的になりがちだった。
過去の新人導入研修は、伝えたい内容は網羅していた一方で、インプット主体の研修になっていた。さらに近年の新入社員の傾向変化も重なり、ビジネスマインドが身に付きづらくなってきた。
若手社員の定着強化が課題となっており、対応策の一つとして、社会人として大切なスタンスを身に付ける研修の必要性を感じていた。
新入社員が、社会人に必要なスタンスを醸成するためのポイント「STARの観点」を理解し、現場でも実践している。
新入社員に「仕事は自分で探しにいくものだ」という意識が根付き、主体性が醸成されて、自ら動けるようになった。
「事業および部署の概要」
松本氏:株式会社アートネイチャーは1967年に設立され、当社および連結子会社12社(2023年3月31日現在)で構成されています。オーダーメイドウィッグの製造・販売を主たる業務としております。
私たちは人財開発室として、現場の組織づくりを支えています。
「新人育成の課題と研修導入の背景」
寺町氏:私がこの会社に来たとき、新入社員のみなさん一人ひとりに魅力を感じた一方で、「仕事は上司が言っていることをやるものである」といった「やらされている感」をやや感じる場面がありました。仕事に向き合う姿勢が受動的だと感じたのです。
このことが気になっていたので松本に意見を聞いたところ、松本は「入り口の段階で、社会人としてのマインドセットがうまくいっていないのかもしれない」という見方をしていました。過去の新人導入研修はカリキュラムとしてはひと通りを網羅していたのですが、インプット主体のレクチャーが多い印象がありました。そこで、社会人のスタンスを身に付け、それをアウトプットできるような場が必要なのではないかと感じたのです。
新入社員が入社したタイミングで「基準は自分ではなく、相手にある」というような社会人としての基礎をつくっておかないと、その上に何を積み上げようとしても上手くいきません。このような背景に加え、留学生3名が入社することもあり、これまでは内製でおこなってきた新人導入研修を、外部のプロの力を借りることも選択肢に入れて考え直してみようということになりました。
松本氏:昨今の新入社員の傾向として、勤務姿勢が受動的であったり、自ら考えて動く姿勢が希薄であるように感じられたので、早い段階で「与えられるものだけが仕事ではない」「仕事は自分で探しにいくものだ」というマインドを養う必要があると感じました。
「リンクアンドモチベーションを選んだ理由」
松本氏:今回、新人導入研修を検討するにあたっては9社の研修ベンダーを比較し、そのなかでリンクアンドモチベーションさんにお願いすることにしました。他社さんの研修にもマインドセットのプログラムはありましたが、御社のものは、プログラム内容を明確にイメージすることができ、特に「STARの観点(※)」のわかりやすさや、後続の研修への接続のしやすさが決め手となりました。
※「自ら考え、判断行動できる人財」になるための、スタンス強化の4つの観点
ご参考:「STARの観点」について詳細はこちら
御社が言うSTARの観点は、学生から社会人になるうえで極めて重要なスタンスですし、新入社員にとっても分かりやすく、覚えやすいものであると思いました。また、導入研修で学んで終わりではなく、その後のOJTにおけるフィードバックでもSTARの観点が活かせそうだと感じたのもポイントの一つです。
寺町氏:最終的な決め手になったのは、我々のことを知ろうとしてくださったことです。そのうえで、我々が求めていることに対してもっとも適切なアドバイスをいただけましたし、カリキュラムの内容や難易度も我々が求めている形にカスタマイズしていただきました。
松本氏:今年度の新入社員は6名ですが、そのうち3名が留学生ということもあったので、一人ひとりに向けてアプローチしてくれる研修を求めていたという点もあります。公開講座のような形で、他社の新入社員と一緒に受けるスタイルの研修もありましたが、個々に合わせた研修のほうが効果的だと判断して御社に決めさせていただきました。
「リンクアンドモチベーションの研修に感じる価値」
松本氏:御社の研修は、単なるインプット型の研修でないのが良かったです。「社会人としてこうすべきだ」と理屈だけを教わっても、腑に落ちない人のほうが多いと思います。その点、御社の研修は最初に観点を伝える前に体感型ワークがあります。当然、ワークはうまくいかないので、そこで「なぜうまくいかないのか?」を考えます。そして最後に、「こうすれば良かったんだよ」と最適な方法を教えてもらえます。このように体感して、至らなさを気付かせるアプローチだからこそ、みんな納得感を高めながら取り組めるのだと思います。
研修中も、ついていけない方はいませんでした。事前に相談して、カリキュラムの難易度を調整していただいたのは正解だったと思います。何より、本人たちが楽しみながら研修に取り組んでいるのが伝わってきました。留学生に対しても簡単な日本語に噛み砕いて説明していただいたり、英語で言い換えていただいたりしたので、本人たちも分かりやすかったと思います。
1日目と2日目の違いで言うと、特にSTARの観点である「Say」の動きが顕著になったことです。講師の方が「ここまでで分からないことはありますか?」とこまめに確認してくれましたが、そのときに発言する人が明らかに増えていました。あれは分かりやすい変化だったなと思います。
寺町氏:最初はみんな緊張していましたが、講師の方がすぐに心理的安全性をつくってくれ、始まってわずか数分で「一つのチーム」になったような印象を受けました。そのうえで、一方的に話すだけでなく、双方向のコミュニケーションを促していただいたので、「質問や発言を恐れずにしてもいいんだ」という空気が生まれました。雰囲気づくりという点でも、「さすがプロは上手だな」と感心させられましたね。
松本氏:上司に報連相をするワークのときも、「自分から確認しないと情報が得られない」ということを実感したのか、「目的は何なのか?」といったことを常に考えながら、自分が欲しい情報を相手から引き出す動きができていました。このような積極性が生まれてきたのも良かった点です。
「得られた成果」
松本氏:今、新入社員は現場でOJT研修を受けていますが、現場の管理者からは「分からないことをきちんと質問してくれる」といった声が多く聞かれます。これは、まさしくSTARの観点の「Say」を実践できているということです。また、「やっぱりRoleplayは重要だよね」など、STARの観点で学んだポイントが発言のなかにも出てくるようです。STARの観点が新入社員に浸透しているのは、嬉しいことです。
寺町氏:研修後、定期的に新入社員と面談をしているのですが、「仕事は自分で探しにいくものだ」という姿勢がしっかり根付いているなと感じます。導入研修全体を振り返ってもらったとき、みんな口を揃えて言うのが、「リンクアンドモチベーションの研修が印象に残っている」ということです。「楽しかった」という感想もあれば、「しんどかった」という感想もあり、表現は様々ですが、身が濃く、社会人としてのビジネスマインドを築きあげるうえで非常に有意義な研修だったということはみんな話してくれています。
松本氏:今年度の新入社員はやる気に満ちあふれていて、自分から動こうとする姿勢が見られます。そのような姿を見て嬉しいなと思いますし、御社にスタンス研修をお願いして本当に良かったなと感謝しています。研修がただの壁打ちではなく、みんなが反応してくれるので、私自身も研修をやっていて楽しかったです。
繰り返しになりますが、入社初期の段階でSTARの観点が身に付いたことが、新入社員の社会人としての大切な第一歩に繋がったのではないかと思います。
寺町氏:新人導入研修の最終日、松本が締めの話をしたときに「ありがとうございました」と何人か泣きそうになっている子がいて、私も感動してもらい泣きしそうでした。それだけ、良い研修だったと思います。