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【日本航空株式会社】“新生JAL”を担う新入社員を、「真の仲間」に変えるために。

再創業期の改革に邁進し、世界で最も選ばれ、愛される航空会社を目指す日本航空株式会社様。
新生JALを牽引する人財育成のための「新入社員研修」について人財本部 意識改革・人づくり推進部のご担当者様にお話を伺いました。


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ビジネスは理屈どおりに進まない

―今回の研修を実施するに当たって、その経緯と課題をお聞かせください。

小山氏:JALは、巨額の債権放棄や株式の100%減資など多くの関係者に多大なるご迷惑をおかけし、また、公的資金の導入など、再生に向けた最後の機会を頂きました。当たり前ですが2010年から新卒採用にかかわる一切の施策は凍結していました。一方、航空会社は特殊業務が多く、ライセンスの取得や維持に関する専門教育・訓練を行う必要があります。

しかし、社会人としての基礎力を高めるような研修を行うことをできる状態ではありませんでした。そうした中、ようやく新卒採用を再開させていただくことができるようになり、将来的に会社を牽引していく役割を担う「業務企画職」に対するアウトプット型の研修を実施したいと考えました。

板谷氏:業務企画職は、いわゆる「優等生タイプ」が集まる職種なので、知識やスキルを身につけることは得意だと思います。しかし、それが盲点となり、私たちは仕事の基本スタンスを行動から学ぶという部分をケアすることが不足していることに気が付きました。

これまでは、学生から社会人への切り替えをしっかりと行えないまま、現場へと配属されていたのです。実際の業務で学んでいく。でもお客さまに向き合った時に、必ずしも理屈どおりにはいかないこともあります。

ですが、彼らはその優秀さゆえ、受け入れることができない傾向があります。「ビジネスは厳しい。だからこそ、お客さまをしっかりと見据えた、丁寧な仕事が求められる」。伝えたいことは明確だけれど、私たちにはそれらを伝えるノウハウが十分ではありませんでした。そこで、パートナー企業を募り、より効果的な研修プランを探していこうと考えたのです。



伝えるべきメッセージを丁寧に

―リンクアンドモチベーション(LM)の研修を採用した、決め手は何でしたか。

板谷氏:10数社のご提案から、LMのプランを採用したのは、ビジネスの厳しさを体感する仕掛け・ノウハウが決め手でした。「頭がよいだけでは、ビジネスはできない」ということを行動から学ぶ。そして、研修を通してモチベーションを高められるところが魅力的でした。「仕事はできる、できないではなく、やるかやらないか」ですからね。

小山氏:弊社をよく理解していただけたことも大きな要因です。JALフィロソフィや、JALグループの求める人財像、そして業務企画職に求められるもの。そうした新生JALが新入社員に伝えるべきメッセージを丁寧に盛り込んでいただいたと思っています。提案書を読んだ段階で、リアルなビジネス体験で意識の転換を行い、「お客さまに最高のサービスを提供する」ための基盤をつくることができると確信しました。

板谷氏:そうですね。提案書を読んだだけでイメージが湧いてくるような感じでした。新生JALに必要なものは何か。そしてJALの強みはどうあるべきなのかが明確に描かれていました。営業を担当してくれた方の芯にある「熱さ」、そして会社同士の相性もよかったのだと思います。



理不尽要素を研修にカスタマイズ

―研修を共につくりあげていく過程について、どう評価されていますか。

小山氏:今回の研修は、提案から実施までの期間が短かったにもかかわらず、LMと一緒になってよいコンテンツをつくりあげていくことができたと思っています。今回の新入社員は新生JALの一期生ともいえる存在。私たちもより力が入っていました。

板谷氏:特にこだわったのは、リアルなビジネスシミュレーションを行う上で、顧客役の対峙スタンスをどのレベルに設定するか。「この前の話と違っている」「話に理屈が通らない」。そんな壁にぶつかり、どう乗り越えていくかがこの研修の大きな目玉。ハードルをどこに置くかで研修の効果が大きく変わると考えていました。

小山氏:設定するに当たっては、LMの担当者に顧客役の性格をマトリクスで示していただき、論理よりも感情を強めた方がよいのではないかといったように、議論しながら明確にしていきました。全体の設計も弊社の全社員が持つべき意識・価値観・考え方である「JALフィロソフィ」に合わせて、その考え方を置き換えていくことで、研修を通じて自然と「ああ、こういうことか」と具体的にイメージできる内容にすることができたと思います。



お客さま視点を根っこに感じてほしい

―新入社員研修で、印象に残っている場面を教えてください。

小山氏:求人広告を提案するパートに尽きますね。リアルなビジネス体験を通じて社会人としての厳しさを学ぶのですが、顧客役からのフィードバックを通じて、答えのないビジネスを自ら考えていく過程でストレス耐性や、自分自身の考え方のレベルを高めていくことができたのではないでしょうか。

最初はゲーム感覚でしかなかった新入社員たちの顔つきがどんどん変わっていく様子はとても印象的でした。正直、かなりハードルを高くしたので、最終的に1チームは提案に至らなかったという結果になりましたが、それがリアルなビジネスだと思います。一貫して厳しく接してくださったナビゲーター(講師)の方や、顧客役を務めていただいた方のファシリテーションにはとても満足しています。

板谷氏:私もやはり、求人広告を提案するパートが印象に残っています。チームのフィードバックの場にも参加しましたが、参加者の「本気」を引き出すノウハウを目の当たりにしたことで、私個人としても学ぶことが多かったように思えます。優秀な社員だからこそ、早いうちから危機感を抱き、一生懸命になっていく姿は特に印象的でしたね。

小山氏:最後にナビゲーター(講師)の方からいただいた「どんなに努力しても、求人広告を採用された1チーム以外は何も価値を生み出せなかったということだ」という一言が忘れられません。それが、ビジネスの厳しさを象徴していると感じました。新入社員たちは、「1位を取れなかった」「お客さまが本当に求めているものを届けられなかった」と自分を厳しく振り返っていました。プレゼンの機会すら得られなかったチームは特にそう感じたはずです。

板谷氏:新入社員が感じたもの。気づいたもの。それこそが、私たちが学んでほしいと思っていた「お客さま視点」です。LMは、私たちが考える「こうしたい」「こんなゴールに到達したい」という思いを共に抱き、かたちにしてくれました。

その後、現場を回ったときに会った新入社員は、当時の経験から意識が変わり、芯の通った姿を見せてくれました。ビジネスでそれが本格的に活かされていくのは、もう少し先のことになりますが、現状ではかなり大きな効果があったと手ごたえを感じています。



飛行機は全員で飛ばすもの

―新入社員研修を振り返り、総括していただけますか。

小山氏:JALには運航乗務員、客室乗務員、グランドスタッフ、整備士、などさまざまな職種が存在し、異なる職場・部門の社員が協力して仕事をしています。実は今回の研修以前に、すべての職種が集うJALグループ全体で新入社員研修を実施しました。飛行機はいろいろな人が、それぞれの役割を果たすことで、初めて飛ばすことができる。それを知ってほしかったのです。

その後、業務企画職として入社した社員に必要な専門教育という位置づけで実施したものが今回の研修。全体を俯瞰した上で、自分たちの役割を理解し、お客さま視点に立ったビジネスというものを体感する貴重な機会になったと感じています。

板谷氏:私たちは社会の皆さまに大変なご迷惑をお掛けし、また、二度と同じ過ちをおかしてはいけないという強い信念のもと、新生JALとして日々の業務に一体感を持って臨んでいます。ですから、これからのJALを牽引していく新入社員たちも、同じ志を抱いた仲間になってもらわなくては困るのです。今回のメンバーの中には、いずれは経営にかかわっていく人財もいるでしょう。

しかし、その人財が「自分は特別だ」などというエリート意識を持っていては、同じこと繰り返すことになるでしょう。今回の新入社員研修で、何よりも意識して欲しかったポイントは「飛行機は社員全員で飛ばすもの」だということです。社員全員が一丸となって漸く飛行機が飛び、初めて航空会社は成り立つからです。

小山氏:今回の一連の研修は、JALの翼を支える社員の一体感を醸成するとともに、社会人としてのスタンスを築き、お客さま視点に立ったビジネスを知るきっかけを与えてくれました。世界で一番、選ばれ、愛される航空会社を目指すために。新しいJALを創造していく人財の育成に尽力していきたいと考えています。


※本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞や場所等は取材当時のものです。



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