モチベーションとは?
定義やモチベーションを維持、向上させる方法


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新型コロナウイルスの拡大に伴い、リモートワークが一般的となった現在はこれまで以上に従業員のモチベーションの向上・維持が大きなテーマとなっています。

「従業員のモチベーションをアップさせるためには?」「上司は部下のモチベーションを上げなくてもいい?」といった疑問はよく見られていますが、 今回は、そもそもモチベーションとは何か?についてまとめます。


モチベーションとは?

「モチベーション」と調べると、「人が何かをする際の動機付け」という説明がされています。 「動機付け」についても、「外発的動機付け」と「内発的動機付け」に分けられます。

■外発的動機付け

例えば、親が子どもに「テストで100点を取ったらお小遣いをあげるよ」と言うのは外発的動機付けです。 企業においても、営業インセンティブによる行動の促進やポストを与える事を目的とした役割委任など、外部からの報酬を元にした動機付けがこれに当たります。

■内発的動機付け

これに対し、その人が持っている興味関心を元にするのが内発的動機付けです。「自分が医者になりたいから今勉強するぞ!」というような行動が生まれるのは内発的動機付けによるものです。

企業においても、自分がキャリアの中で成し遂げたい事と繋がっている会社の目標があることや 自分の仕事自体に誇りを持っている事は内発的動機付けに当たります。

モチベーションに関する代表的な理論

多くの研究や調査によりモチベーションに関する理論体系が提唱されています。 これらを活用する事で漠然としたモチベーションの把握とその原因と対策を社内でも考えることができます。その中でもいくつか代表的な理論を紹介します。

マズローの欲求階層説

心理学者のアブラハム・マズローは、「人間は自己実現に向かって成長する生きものである」という仮説の元に人間の欲求を下記のような5段階で整理しました。


1つの欲求が満たされることで1つ上の欲求を満たすような基本的な心理行動を表現しています。

「生理的欲求」:生きていくために必要な基本的欲求
「安全の欲求」:生活をする上で安全な(病気や事故のない)状態への欲求
「所属や愛の欲求」:社会的欲求とも言われる、集団への帰属意識や愛情を求める欲求
「承認欲求」:他者から尊敬されたり、自分の行動を認められたいという欲求
「自己実現の欲求」:自分のありたい姿に対して可能性の探求や創造性の発揮を求める欲求

特に現在のコロナショックの状況下は下位の欲求である安全や所属と愛の欲求が欠乏し、承認や自己実現の欲求といった仕事へのパフォーマンスに繋がる欲求に移行しにくいという意見もあります。

ハーズバーグの二要因論

こちらはフレデリック・ハーズバーグという心理学者が提唱した理論です。 人が仕事に対して、「満足だ」と感じる要因と「不満足だ」と感じる要因に分けられるというものです。

この理論で大切なのは、「満足と不満足は互いに影響するものではなく、それぞれ独立している」という事です。 言い換えると、「人生で満足している事が増えると、不満が減る」というわけではなく、不満を感じる要因を無くしたとしても、満足には繋がらないという主張です。

ハーズバーグは「不満足を招く要因」を「衛生要因」、「満足を招く要因」を「動機付け要因」と定義しました。



上図を見ても、衛生要因である給与や人間関係については「提供されて当たり前」だと感じており、これを満たし続けても満足には繋がりにくい事が分かります。

一方で、仕事の内容や会社から認められる事は「動機付け要因」であり、モチベーションに繋がりやすいと言えます。

先述したマズローの欲求階層と比較すると、下位の欲求である安全の欲求、所属や愛の欲求は「満たすことは大切だが、 それだけでは満足には至らない」とも言え、承認欲求や自己実現の欲求を満たすことが満足に繋がると考えられます。

期待理論

期待理論は、ビクター・ブルームが最初に提唱し、その後ポーターとローラーによって再定義されたました。人のモチベーションは、「努力×成果×報酬の魅力」に基づくといった理論です。

「努力」:どれくらい努力すれば、成果に繋がるかが分かっているか
「成果」:努力の結果、成果が得られると思えているか
「報酬の魅力」:本人に対して努力の結果得られる報酬が魅力的であるか

と説明され、そのひとつが満たされていても他が全く満たされていないと人はモチベーションが上がらないという主張です。

道筋が明確である努力が成果に結びつくと期待ができ、その成果による報酬が魅力的な場合に人は能動的に行動を起こすというように考えられます。



「モチベーション」と「エンゲージメント」の違いとは?

ここまでモチベーションに関する理論をご紹介しましたが、よく「エンゲージメント」(または「従業員エンゲージメント」、「エンプロイーエンゲージメント」)と混同されるケースがあります。 似ているようで両者は異なり、以下のように定義できます。

・モチベーション:個人の動機付け(の源泉)
・エンゲージメント:会社と個人の共感度合い

ただ、両者が密接に関係していることも事実です。

これまでは企業の利益の源泉が「決まったものを生産する」ことにあり、それを実行する社員を「終身雇用」で拘束することができていました。社員の欲求としても、安定を求めていたことが前提となっていました。

しかし、現在は決まった商品が売れ続けることは少なくなり、企業の利益の源泉が「社員のアイデア」になってきています。 社員も「自分の理想の働き方、目指すことの実現」を求め始めています。その結果、企業と社員の関係も相互に選択するような形に移行してきています。

そのため、企業側は社員の動機付けの源泉(モチベーション)は何かを適切に把握し、会社の方針への共感(エンゲージメント)をいかに高めるかが重要です。 経済産業省が発表した伊藤レポートでも企業が描いた戦略の実行度を高めるためにエンゲージメントが重要であることは言及されており、更に注目を集めています。

さて、ここまでビジョンの重要性や効果について説明しましたが、ここからは実際に企業経営におけるビジョンの活かし方について解説します。

アメリカの経営学者チェスター・バーナードによると組織の成立要素は「共通の目的」「協働意思」「コミュニケーション」の3つがあると言われています。 それぞれ企業経営においてどのような意味を持っているのか説明します。


モチベーション向上に繋がるマネジメントのポイント

社員のモチベーションを向上するためには、冒頭に説明した「内発的動機付け」に注目することが重要です。以下、代表的なマネジメントの方法を紹介します。

モチベーションの公式

モチベーションの高さ=「目標の魅力」×「達成の可能性」×「危機感」 で構成されていると考えられています。

「やりたい」と思う「目標の魅力」、「やれそう」という「達成の可能性」、そして「やらなきゃ」という「危機感」のそれぞれが高まることが重要です。

例えば、「すごくやりたいと思うし(目標の魅力あり)、必要性も感じている(危機感あり)けど、何から始めればいいかわからない・・・(達成の可能性なし)」というように、 3つのうちどれか1つでも欠けていると人は行動を起こしません。3つのバランスが大切だという考え方です。

簡単にそれぞれの高め方のポイント述べると、

  「目標の魅力」:行動に対する目的、意義を感じられる
  「達成の可能性」:目標に対する行動のプロセスが明確になっている
 「危機感」:期日がはっきりしており、自ら周囲に宣言している

となります。自分の関わり方が「偏りすぎていないか?」、周囲の人が「この人は今何が足りていないのか?」を考えることで最適な関わり方を模索できます。

キャリアマネジメント(評価制度の運用)

マズローの欲求階層説を参考にすると、社員の「承認欲求」や「自己実現の欲求」を満たすことがモチベーションを高め、 生産的な行動を促すことに繋がると考えられます。

特に、「社員のキャリア」を会社の方針に沿った設計と社員の主体的な運用を促すことは効果的です。

会社としてそれぞれに求める役割、能力を定義して個人のキャリアステップを相互了解の元で描き適切に評価することで、 社員は会社の方針と個人の目指す姿への繋がりを感じ「認められた」「自分の成長に繋がっている」という実感をもって働くことができます。

シチュエーショナルリーダーシップ

上司がメンバーの育成を行う上では、「状況にあった関わり方」(シチュエーショナルリーダーシップ)も大切です。

あるタスクを上司からメンバーに出す際に、その状況を縦軸「上司側の認識(上司から見てそのタスクをメンバーができると思っているかどうか)」、 横軸「メンバー側の認識(メンバーから見てそのタスクを自分ができると思っているかどうか)」として整理できます。


例えば、上司側が「できない」と思っていてメンバーが「できない」と思っている時には「なぜできないのか?」と問いただすのではなく「教える」という行動が効果的です。

モチベーションの公式と同じく、自分と他の社員がどの仕事でどの状況にあるのかを適切に判断して関わり方を変えることで、モチベーションの向上・維持に繋がりやすくなります。

まとめ

企業成長のためには、現在の企業と社員の在り方において、これまで以上にモチベーションの向上機会を設けることが重要と考えます。

モチベーションとは動機付けであり、適切に社員のモチベーションの状態を把握し内発的動機付けを促進することで効果的なモチベーション向上に繋がります。



著者

  

LM編集部

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