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傾聴とは?ビジネスでの活用方法やトレーニング方法を徹底解説

コミュニケーション行為において、相手の話に耳を傾ける「傾聴」が重要であると一般的に言われています。

ところが、多くの場合、傾聴が「単に相手の話に耳を傾けること」になってしまっており、その本当の意味を理解していないケースが見られます。

この記事では、傾聴の定義やそのメリットだけでなく、そもそもの向き合うべきスタンスや目的、具体的な活用方法までご紹介します。

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目次[非表示]

  1. 1.そもそも傾聴とは?意味は?
  2. 2.傾聴の目的は?
  3. 3.傾聴が使われるケース
  4. 4.企業が傾聴を取り入れるメリット
  5. 5.ビジネスシーンでの「傾聴」の活用例
  6. 6.効果的な傾聴のやり方
  7. 7.傾聴力を鍛えるためのトレーニング方法
  8. 8.記事まとめ

そもそも傾聴とは?意味は?

傾聴とは、相手の言うことに対して、優劣や善悪などの価値観を交えて判断せず、耳も心も傾けて、ありのまま話を「聴く」コミュニケーション技術のことを指します。

経済産業省が設定した「人生100年時代の社会人基礎力」における「チームで働く力」の項目にも入っており(※1)、仕事をする上で極めて重要な力となっています。

※参考:
経済産業省 人生100年時代の社会人基礎力

傾聴のポイントは、ただ相手の話を熱心に聴くのではなく、相手の真意をとらえるために「耳・目・心」で聴くという点にあります。

■耳で聴く

ー相手の発する言葉から、その人の伝えたい・理解してもらいたい真意をとらえる

■目で聴く

ーノンバーバル(表情や仕草などの非言語)から、相手の感情をとらえる

■心で聴く

ー相手の言動の裏にある感情を受け止め、共感をする

では、なぜ傾聴は大事なのでしょうか。理由は、相手の期待を把握することがコミュニケーションにおいて重要だからです。

人は通常、期待していることが満たされることによって大きな満足を感じます。そのため、ビジネスでも日常のコミュニケーションにおいても、目の前の相手が何を求めているのかを適切に把握することが重要になってきます。

ありがちなのは、期待を適切に把握していなかったことから、「思っていたのと違う」「期待していたのに裏切られた」というがっかりさせるパターンです。

「上司なら自分のことを正当に評価してくれると思っていた」
「恋人なら自分のことをわかってくれていると思っていた」
「部下ならこのくらいのことをやってくれるはずだ」

こういう、がっかりする・がっかりされる経験を、みなさんもしたことがあるのではないでしょうか。

このようなことが起こらないよう、まずは傾聴することで相手の期待を掴み、それに併せて、満足度(=提供すること)を変える必要があります。

※参考:
日本の人事部 傾聴とは

傾聴の目的は?

傾聴の目的とは、自然に耳に入ってくる行為の「聞く」や、尋ねたり問うて答えを導く「訊く」とは異なり、積極的に耳を傾けて、相手の真意(伝えたいこと・言いたいこと)をとらえて、相手を理解することが重要です。

言葉だけでなく、ノンバーバルから情報を得つつ、傾聴をすることも理解を深める上で重要です。

アメリカの心理学者で、カウンセリングのカール・ロジャーズが提唱した「積極的傾聴」が、一般的に傾聴の土台となっています。

彼は、自身が行ったカウンセリングの事例を分析し、カウンセリング効果の高かった傾聴の要素を3つ挙げています。

※参考:
オールガイド 聞くと聴くと訊くの違い・使い分け

■共感的理解

ー相手の立場に立ち、共感しながら理解しようとすること。

■無条件の肯定的関心(無条件の肯定的配慮)

ー聞き手側が、相手の話に対して、善悪・優劣・好き嫌いなどの価値観や評価を交えずに、無条件に受け入れて聴くこと。なぜそのように考えるのか、背景に肯定的な関心を持って聴くことで、話し手は安心してありのまま話ができる。

■自己一致

ー聴き手が相手と自分に対して真摯な態度でいること。話が分かりにくい時は分かりにくいことを伝え、真摯に真意を確認すること。

※参考:
リカレントcounselor カウンセリングの原点をひも解く 理論家シリーズ【第1回】「カール・ロジャーズ」と「来談者中心療法」

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傾聴が使われるケース

■マネジメント

マネジメント(管理職)は、組織全体を機能させるためのコミュニケーションの結節点を担う役割です。 人数が多いことで生まれるコミュニケーションの複雑性を縮減し、階層構造の中で生まれるコミュニケーションのズレを埋めるための行動が求められます。

「誰と誰の関係がうまくいっていて、うまくいっていないか」という組織の状態や信頼関係を把握するために、メンバーのことを表層だけでなく、深層の部分まで把握する必要があるため、傾聴が活かされます。

※参考:
マネジメント役割理解研修 プログラム内容とその目標

■営業

営業では、一方的に商談を進めていくのではなく、顧客の問題や願望に沿って提案をしていくことが求められます。傾聴姿勢を示すことで顧客の本音を引き出すことができるため、よりよい提案やサービスの提供に繋げることができます。

■子育て

親が子供の話を聴いてあげることで、自分で考える力が養われたり、コミュニケーション能力が磨かれていきます。

「あとにして!」と子供との会話を後回しにしてしまったり、「ダメ!」と子供のとった行動だけで判断して叱ったりしてしまうと、親の関心を引こうと、逆に騒いでしまったり、ふさぎこんでしまいます。傾聴をすることで、親子の良好な関係を築いて、子供を成長させることができます。

※参考:
ハピママ* 子育てコーチ直伝!子どもとの対話が変わる「傾聴」のすすめ&実践法

■カウンセリング

カウンセリングは、心理的な不安や問題を抱えている人の話を聴き、行動・態度変容を促す専門的行為です。話し手が安心して話せるような雰囲気を作り、解決へと導くことが非常に重要です。

まずは心理的安全性(この人には本音を打ち明けても大丈夫だという気持ち)を確保するために傾聴が活用されます。

そうすることで、悩みを抱えた話し手(クライエント)の根本的な想いをくみ取って、本質的な解決へと導くことができます。

※参考:
デジタル大辞泉 カウンセリング【counseling】

■コーチング

コーチングとは相手の話に耳を傾け、観察や質問を投げかけながら、時には提案などをして相手の内面にある答えを引き出す目標達成の手法のことです。

一方的に教える「ティーチング」とは異なり、対象者の自発性を促し、「並走」することが求められます。傾聴を活用して、対象者の感情と自発性を引き出していきます。

※参考:
コーチングとは?仕事における意味や効果的なやり方などを解説

■医療現場

看護の際、患者に寄り添った気持ちの和らぐ対応をする必要があります。体調不良や、患者のつらさに耳を傾け、単に処置を施すのではなく、共感をすることによって不安を解消し、心身の不調を回復へと導いていきます。

企業が傾聴を取り入れるメリット

このパートでは、「対顧客」「対社内」「対自分」というように3つに分けて、企業が傾聴を取り入れるメリットについてお伝えします。

■メリット

潜在ニーズをくみ取ることで、長期的な成果に繋がる(対顧客)

傾聴を活用することによって、顧客の表層的なニーズのみならず、深層にある潜在ニーズをくみ取ることができます。

そのニーズをくみ取ることで、顧客が求めるものに合った本質な提案が可能になります。その結果、契約へと繋がり、期待に応えたサービスの提供をすることで、長期的な契約に繋がる可能性もあります。

一連の流れによって、強固な信頼関係の構築も可能であるため、企業のブランドの向上にも繋がります。企業の持続的な発展のためにも、傾聴は非常に重要なコミュニケーション行為と言えるでしょう。

心理的安全性の確保により、社内のコミュニケーションが円滑になる(対社内)

傾聴は、心理的安全性(この人には本音を打ち明けても大丈夫だという気持ち)の担保に繋がります。

特に、コミュニケーションの問題が発生しやすい上司と部下・現場とマネージャー・マネージャーと経営層、といったように、階層の変わる繋ぎ目において有効です。

年次や世代、階層の異なるもの同士がコミュニケーションを取ると、価値観・視野・視座の違いから、ズレが生じやすくなってきます。

その結果、意図していたことが伝わらない、理解してもらえない事象が発生し、不信感が生まれてしまいます。

だからこそ、傾聴を行って、相手の心理的な状態や考えを適切に把握することが重要になってきます。

また、傾聴は、思考力を育む・思考を整理することにも繋がるため、若手の状態や能力を適切に把握し、育成を行うことも期待できます。

相対化によって自己理解が進む(対自分)

傾聴によって、自分自身の内側にあるけれども、はっきり言語化できていない感情が引き出されるため、考えを整理し内省するきっかけを作ることができます。

そして、相手の行動や感情の裏にある思考・特性を知ることで、自分との違いを相対化できるため、相手を通じて自己理解を深めることができます。

相手の理解だけでなく、自己理解も深まるため、傾聴は双方にとって非常にメリットがあるのです。

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ビジネスシーンでの「傾聴」の活用例

■活用例

営業のシーン

抽象度の高い話になりますが、 全てのビジネスは「コミュニケーション活動=メッセージの受発信」に例えることができます。

企業理念やビジョン・ミッション・バリューを見ればそれがわかるでしょう。

「食事を通じて人々に笑顔を届ける」
「優れた技術を通じて社会に貢献する」
「信頼をもとに社会インフラを整える」

など、企業は様々な想いによって成り立っています。

この想いを土台に、商品・サービスが展開されています。 あくまで商品・サービスは、上記のような想いの実現のための手段(How)です。

つまり、商品・サービスは、想い(メッセージ)を効果的に伝えるためのメディアととらえることができます。そして、企業は想い(メッセージ)を届ける発信基地だと言えるでしょう。

企業は、顧客がメディア(商品・サービス)を通じたメッセージを「支持・共感すること」(購買行為)で利益を得ています。

このような例えで考えると、営業は顧客と自社の接点を担っているがゆえに、顧客の支持・共感を得ることが役割になってきます。

では、具体的にどのように顧客の共感を得るのでしょうか。 まずは、顧客がどのようなニーズを持っているのか、傾聴を使って受信することがポイントです。

その際に活用されるのが、 「顧客が抱えている問題」×「顧客が抱えている願望」と「潜在ニーズ」×「顕在ニーズ」のマトリクスです。信頼関係が構築されていない中で、潜在ニーズを把握することは困難であるため、まずは顕在ニーズを明らかにしていく必要があります。

そして、「自分のことを理解してくれた」「もっと話を聴いてほしい」と感じてもらうことによって、感情ベースの本音(潜在ニーズ)を把握することができます。

特に、知識やスキルのない若手は、専門性で勝負するよりも、傾聴を活用して顧客が抱えているものを引き出すことで貢献することが可能です。

このように、ビジネスもコミュニケーション活動だからこそ、市場や顧客の声に耳を傾ける必要があるのです。

マネジメントのシーン

例えば、若手の育成シーンで傾聴は活用できます。

メリットでお伝えをした通り、傾聴は言語化できていない感情や思考を引き出すことができるため、自己理解を深めるきっかけを創ることができます。

また、傾聴している側は、話し手と自分を相対化をすることで、相手の理解だけでなく自己理解を深めることができます。

若手の育成シーンにおいて、傾聴を活用するのに、組織行動学者のデービット・コルブ(D.A Kolb)の「経験学習理論」の観点を持っているとより効果高く育成ができるでしょう。

経験学習とは、自分が実際に体験したことから、学びを得ることを指します。 経験学習理論では、一度経験するだけではなく、その経験をもとに学びを得て、次に活用するプロセスが重要とされています。

このプロセスを「経験学習型モデル」※と呼んでいます。 経験学習型モデルは、「経験」⇒「省察」⇒「概念化」⇒「実践」という4段階から構成されており、このプロセスを繰り返すことによって、人は成長し続けるとされています。

 経験:一度自ら体験することを指す
 省察:体験した出来事を振り返ることを指す
 概念化:振り返りから得た学びを誰でも使えるようにノウハウ化することを指す
​​​​​​​ 実践:その持論を元に次回実際に試すことを指す

※参考:
OJTとは?メリットやデメリット、意味ややり方を徹底解説
「本当に新入社員が成長する3つのポイント」がわかるお役立ち資料はコチラ
マネジメントとは?本質と役割、今の時代に求められる能力を解説

若手自らがこのサイクルを回せるようになることが重要ですが、「省察」の際に、傾聴をベースに上司が棚卸を手伝うことで、業務の振り返り観点を養うことができたり、より深い振り返りをすることができます。

傾聴をベースに省察を手伝うことで、メンバーの状態を適切に把握をすることができるだけでなく、メンバーも自分も自己理解を深めることができ、お互いの成長の速度を速める(経験学習型モデルのサイクルを早く回す)ことができます。

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効果的な傾聴のやり方

傾聴を行う上で、効果的なやり方は一つではありません。複数のやり方を組み合わせて行うことで、より効果が高まります。

■やり方

相手の発した感情的な言葉を繰り返す

(例)「~が大変だったんだよ」「~をしたんですか。それは大変でしたね」

感情をくみ取り理解を示す

(例)「(言葉では言っていないけど、なんだか今日は嬉しそうな表情だな)嬉しそうなご様子ですが、何かあったんですか」

要約をして理解を示す

(例)「つまり、~をしたんですよね。それは非常に大変でしたよね」

5w1hを中心に質問をして話を促す

(例)「そうだったんですね。ちなみに、なぜその施策を打たれたのでしょうか」「それはいつ行われたのでしょうか」「どうやって実行されたのでしょうか」

沈黙を埋めようとしない

(NG例)「(質問したけど、相手が黙ってしまった。何かしゃべらないと)私はちなみに~」

■前提となるスタンス

上記のテクニックも非常に重要ですが、傾聴の基本は、優劣や善悪、好き嫌いといったように判断をしないで、相手を受け入れるコミュニケーション行為であるため、前提となる「スタンス」が非常に重要になってきます。

スタンスのキーワードとして、一つ持っておくと良いのは、「相手を知り興味を持つ」ことです。 相手の立場に立って傾聴することや、判断をせず相手を受け入れることは、この「相手を知り興味を持つ」ことから始まります。

そして、相手に興味を持つためには、「なぜそう考えるのか」「なぜこの行動をとるのか」とWhyの観点を意識することが一つのポイントです。自分と相手の「違い」を認識することで、善悪・優劣・好き嫌い判断せず、相手の話を聴くことができるでしょう。

■傾聴が何に繋がるのか

傾聴の目的は、「積極的に耳を傾けて、相手の真意(伝えたいこと・言いたいこと)をとらえて、相手を理解すること」と冒頭でご紹介した通りですが、効果的な傾聴を行う上で、相手を理解することが何に繋がるのかも意識をすることが重要です。

基本的に、世の中の出来事は、「変えられるもの」と「変えられないもの」の大きく2つに分けることができます。

変えられるもの

ー自分・思考・行動・未来

変えられないもの

ー他人・感情・生理反応・過去

※参考:
モチベーションとは何か?維持する方法やメリット、ビジネスでのマネジメント成功事例について解説

生活をしている中で、「変えられないもの」に執着してしまうことはないでしょうか。 多くの人は、特に変えられない「他人」に対してストレスを感じると思います。

他人に対して不満やストレスを抱えた結果、自分の感情のコントロールも難しくなっていきます。

しかし、自分の思考と行動は変えられるものです。 自分が理解される、自分が理解してもらうことを期待せず、自分が相手を理解するように思考と行動を変え、傾聴することで、人間関係が円滑になり、変えられないものに執着するストレスも軽減するでしょう。

相手を理解することで自分が理解される考え方は、書籍「7つの習慣」でも記述があります。

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傾聴力を鍛えるためのトレーニング方法

傾聴は、相手の言うことを判断せず、耳も心も傾けて、ありのまま話を「聴く」コミュニケーション技術であり、相手の期待を把握することに繋がるという話を冒頭しました。

とはいえ、こちら側から質問をして話を促したり、質問によって相手の話を引き出さなければ、会話は生まれません。 つまり、傾聴力を鍛えるのに、質問をすることが一つのポイントになってきます。 ここでは、傾聴をベースに質問力を向上させるトレーニング方法をご紹介します。

■方法

質問の仕方には、大きく2つのやり方があります。

水平質問

水平質問とは、他の答えや選択肢を求める質問方法です。

(水平質問の例)
上司「今日のアポイント、より良いものにするためには何が必要だと思う?」
部下「お客さんにサービスの価値や目的を理解してもらえなかった気がするので、サービスそのものの目的をお伝えする必要があると思います」
上司「なるほどね。他に必要だと思うものはある?」
部下「あとは、もっとお客さんの背景に沿った提案をするために、前提となるお客さんの状態をヒアリングするべきだったかなと思います」
上司「そうだね。もう一つあげるとしたら何かある?」
部下「そうですね、いきなり本題に入ってしまったので、もう少し場を和らげる話をしてからサービスの説明をすれば良かったと思います」

垂直質問

垂直質問とは、ある一つのことに対して、5w1hをベースに、具体的に掘り下げていく質問方法です。

(垂直質問の例)
上司「サービスそのものの目的をお伝えするべきだったと言ってくれたけど、具体的にどんな点を伝えるべきだったと思う?」
部下「お客さんの実現したい姿を叶えるためのものだと、お伝えするべきだったと思います」
上司「お客さんって実際にどんな姿になりたいと願っているのかな?」
部下「組織の生産性を向上させたいとおっしゃっていました」
上司「そうだね。組織の生産性で、具体的に課題だと感じていらっしゃったのは、どこの部分だろうか」
部下「会社の方針や、上司の指示が伝わり切らなくて、コミュニケーションの無駄が発生しているとのことです」

この2つの質問方法は、独立させて使うのではなく、掛け合わせて使うのが非常に有効的です。 というのも、どちらも独立させた使い方をすると、会話の運びに嫌悪感を持たれるからです。

例えば、水平質問をやりすぎると、
「この人は本当に自分の話を聞いてくれているのだろうか」
「さっきの質問と今の質問は繋がっていないが、何か意味や意図はあるのだろうか」
「求めている回答はなんだろうか」
「しつこい」

などと不信感を持たれる可能性があります。

また、垂直質問をやりすぎると、
「詰められている気分だ」
「深く聞かれたくない」

などと不快感を持たれてしまいます。

相手の気分を害さない会話をするためには、しっかり相手の発した内容を受信したうえで、質問を掛け合わせていくことが重要です。

受信のポイントは主に3つあります。

①「So what=それで何がいいたいのか」を意識する

ー相手の発した言葉や仕草から、「要は何が言いたいのか」という深層の感情を想像することで、相手の立場に立って会話をすることができます。

②自分の話を盛り込むのではなく、相手の話を最後まで聞く

 ー共通点や、共感ポイントを見つけると、つい「わかります、私も・・・」などと自分の話にすり替えてしまうパターンがあります。理解や共感を示すのは重要ですが、相手のターン終わってから自分の話をすることで、気持ちの良いコミュニケーションがとれます。

③事実と感情・解釈を分けて伝える

 ー会話の内容を勝手に解釈されたり、内容に対して勝手に口出しをされると、不快な気分になりやすいです。

相手の使った言葉や発した内容をそのまま受け止めたうえで、自分の解釈を混ぜるといったように、自分の意見を切り分けて伝えることで、受信していることを示すことができます。

人によってコミュニケーションの取り方は十人十色です。そのため、基本的な傾聴スタンスを持ちつつ、相手に合わせて柔軟に質問や受信をして、傾聴スキルを磨いていくことが重要です。

記事まとめ

今回は、相手の深層を理解し、信頼構築に結びつく傾聴についてご紹介しました。 傾聴には特別な資格もスキルも必要ありません。 ビジネスシーンでの活用はもちろんのこと、日常的なコミュニケーションにおいても、傾聴は活用することができます。

「私のことわかってくれている」「この人なら信頼できる」と思われることによって、人間関係が円滑になっていくので、是非全てのコミュニケーション機会で活用してみてください。

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LM編集部
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理念・採用・風土・制度など組織人事のトレンドを発信しています。 基本的な用語解説から、多くの企業で陥っている実態、 弊社が培ってきた組織変革技術の知見を踏まえたポイント解説まで 皆様のお役に立ち情報をお届けします。

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