記憶に残る場づくりで
新入社員の「原点」を創る。

株式会社リクルートジョブズ

人事総務部 採用グループ グループマネージャー 山口東人 氏 
                        江口真美 氏

毎年、同じプログラムで行われていたリクルートジョブズの「入社前研修」。

採用人数も、人材要件も年によって異なるなかルーティン化したプログラムで、 新入社員に本当に必要な研修になり得るのか、プロジェクトを根本から見直してから2年。 創り上げた「研修」がもたらした効果とは。 採担当者のお二人にお話をうかがいました。

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ルーティン化した入社前研修を必要なものに

―貴社の「入社前研修」を見直すことになった経緯と、抱えていた課題について、お聞かせください。

江口氏:毎年、新入社員フォローの一環として、3月にビジネスマンとしての スタンス形成に注力した「入社前研修」を実施しています。 しかし、2年前までは、採用人数やパーソナリティ、人材要件が年によって異なるにもかかわらず、 毎年、同じプログラムの研修を行っている状況でした。

私自身も入社前に同じ研修を受けましたが、「マナーに厳しい」という印象だけで、 何をやったかも覚えていない状況でした。 この内容で、その年の新入社員たちに“本当に必要なプログラム”が届けられているのだろうか、 と疑問を抱いていたんです。

山口氏:入社前の研修というのは「ビジネスマナーとスタンス」をつくることが命題ですが、 目的や対象を意識することで、より良い研修をつくりたいと考えました。

コンテンツ自体も、ブロックをつかったエクササイズによる「報・連・相」の徹底、マナー講座という一般的なもの。 ルーティン化してしまっている状況でした。課題をフラットに見直したい――。 そう考えて、まずは「何を行うことが正解か」を議論するよりも、 研修のノウハウをもつ企業を集めて、提案を受けることから始めました。

目的を意識したカスタマイズが大きな決め手に

―多くの提案から、リンクアンドモチベーションの研修を採用するわけですが、その決め手は何だったのでしょうか。

山口氏:リンクアンドモチベーションの研修を採用したのは、 私たちとともに歩み、考え、支えてくれるパートナーにふさわしい、「手厚さ」を感じたからです。 「入社前に何を鍛えたいか」という私たちの願望を汲み、目的に合わせて講師はどんな人が適任か、 人員体制はどの程度必要かといった部分を明確にしていただけました。 やや、人に拠った話かもしれませんが、「この人と仕事がしたい」と思わせるものがありました。

江口氏:そうですね。私たちの課題であった「その年の新入社員に必要なプログラム」を考えるにあたって、 手厚いサポートとパートナーとしての頼もしさは重要なポイントでした。 なかでも、その年の学生がもつ全体傾向や他社比較も踏まえながら、 リクルートジョブズにカスタマイズした研修を提案してくれたことが大きかったです。 単純にパッケージとして研修を売るのではなく、私たちの課題や願望について自分のことのように考えてくれていると感じました。

また、「スタンスとマナー」というテーマで行われる入社前研修において、 コンテンツに大きな差異はないと思っていましたがエンターテインメント性を持たせたコンテンツが面白いと感じました。 同じブロックを使った研修でも、「ベロゴンを製作せよ」といったネーミングだけで、楽しい気分にさせられてしまいますよね。

安心と信頼を紡いでいくスピードと解決力

―準備段階での所感をお聞かせください。

山口氏:パートナーとしての「スピード感」がいいところだと感じました。 納期やスケジューリングはもちろん、当日の細かい手配も含めて、各論まできっちり詰めてもらえました。 常にリンクアンドモチベーションから投げかけがあり、課題があればつぶしていくという流れで、仕事が進んでいった気がします。 そうした部分の安心感はとても大事なこと。 こちらが不安を感じ、指摘し続けるようではストレスにもなりますからね。

―共に研修をつくりあげていく過程で、苦心した点、配慮した点があればお聞かせください。

江口氏:全体的には良い評価をしていますが、1年目はナビゲーターの言葉遣いや、 立ち居振る舞いの基準をどこに合わせるか、など改善すべき点も多くありました。 自社の風土を考慮することも大事ですが、ビジネスに必要なスタンスやマナーの基準は あくまで社会に求めなくてはいけません。 主観ではなく客観を重視すべきでした。 そうした課題を全てクリアしたことが、今年の研修につながっているのだと思います。

山口氏:学ぶべきは、あくまでお客様に対してのマナー。 自社がこうだから、先輩がこうだからという要素は切り離さなくてはいけない部分もあります。 1年目の課題を踏まえて、じっくりミーティングを重ね、明確な解決策を提示してくれたことで、 満足度の高い研修が実現できたと考えています。

社会のハードルを高い基準で意識してもらう

―今回の入社前研修で、印象に残った場面を教えてください。

江口氏:コンテンツで切り分けるとすれば、「求人広告制作」のエクササイズですね。 新入社員たちは、「たかが研修でしょ」というトーンで集まってきます。 ブロックでベロゴンを作る段階では、研修感覚を払拭できていないのですが、 次第に厳しさを感じるようになり、この段階で壁にぶつかります。

「そのままでは社会人になれない」といったナビゲーターの厳しい「喝」によって、 社会人としての高い基準を体感し、最終的に求人広告を制作するときには顔つきまで変わっていたことが印象的でした。 私たちが育成方針に掲げていた「自らを高め続ける意識」や、 周りとの競争を意識することのエッセンスがぎゅっと濃縮されたシーンだったと思います。

また、コンテンツそのものもそうですが、全体を通して意味のある場になったというのが私の感想です。 とくに1年目の課題であったナビゲーターのあり方ついては、参加者のアンケートを見ても満足度・印象度が高かったですね。 新入社員からも「常に自分たちのことを見てくれていた」「問題があれば厳しく指導してくれる反面、 ひとつ壁を乗り越えると、自分のことのように、喜んでくれた」といった声が多く寄せられました。 印象に残る研修になったことが、何よりも大きな成果です。

山口氏:今年の育成方針である「自らを高め続ける意識」から考えると、 「求人広告制作」における合格ラインを高めに設定したことが成功のポイントでした。 簡単にクリアされてしまうと意味がありませんから(笑)。 この観点を満たしていない場合は、提案をつき返すといったように、合格ラインについて綿密な打ち合わせを行ったのです。 講師の方を含めたすべてのスタッフが、それを共有しておいたことで、 新入社員たちに高い基準で「社会人・ビジネスのハードル」を意識してもらうことができたと思います。

印象的な研修が内定者たちの“原点”となる

―研修内容を変えたことで、どのような効果が現れたのでしょうか?

山口:今年の研修を受けた社員は、まだ働き始めたばかり。 ビジネスとしての成果に直結しているかどうかは、正確に分析できない部分があります。 ですが、強化を図りたかったビジネスマナーについては、一定の効果が得られたと自負しています。 かつては、各部署の上長からマナーに関するクレームが多く寄せられたものでしたが、 今回はそうした声もほとんどありませんでした。

江口氏:「ビジネススタンスの強化」「社会人としての意識転換」という点では、これまでの研修とは大きな違いが生まれています。 それは、今回の研修が新入社員たちの「原点」として、強い印象を残したことです。 今でも、新入社員たちと接する機会が多いのですが、「入社前の研修と比べたらまだまだです」 「今の姿を研修のナビゲーターに見られたら、笑われてしまう」といったように、何かと入社前研修の話題になります。

なかには研修で配布したメッセージカードを見て、自分を見つめ直している社員もいるようです。 ビジネスパーソンとしてのスタンスは1日や2日で完成するものではありません。 今回の研修が、意識し続けることに結びつき、ビジネスパーソンの変革を促してくれると確信しています。 そういう意味で良いきっかけをつくることができました。

現場との接続を見据えて新たな挑戦を

―入社前研修のその後についてお聞かせください。

山口:入社前研修、入社後のスキル装着研修を経て、入社3か月が経過しました。 現在はフォロー目的の面談が終了したところです。 学んだことが成果として表れるには時間がかかりますが、入社前研修を基礎として、 スキル面の向上につなげていくことが命題です。

そのためには、現場とどう接続するかが重要だと考えています。 年末に再度、能力開発系の研修が予定されていますが、その間にもう一度、何かしらの場をつくることも検討中です。

―入社前研修を総括していただけますか。 また、今後の展望などもお聞かせください。

江口氏:参加者の顔つきが変わっていく様子を目の当たりにすることができましたし、 重要な気づきがたくさん生まれる場になりました。 私たちにとっても、楽しみながら学べるすばらしい機会だったと思います。

山口氏:入社してから半年間の立ち上がりを見てあげること。 そして軌道に乗せてあげること。 それが私たちの仕事です。 現在はその半ばですが、新入社員たちも徐々に仕事ができるようになると、商談や資料づくり、原稿の作成など さまざまな業務に携わるようになります。

その中で重要になってくるのがタイムマネジメント。 そうしたスキル装着に寄与するエッセンスが、「入社前研修」にあってもいいと思っています。 こうした私たちの宿題に対して、真摯に向き合ってくれるパートナーであること。 それがリンクアンドモチベーションの魅力だと思っています。 今後も、多くの気づきを与えてくれることを期待しています。

※本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞や場所等は取材当時のものです。
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