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コミュニケーション能力とは?ビジネスにおける重要性や効果的な話し方、能力向上のポイントを解説

あらゆる人々と社会で生きていくためには、周囲の人たちとコミュニケーションを取ることが必要不可欠です。

職場、家庭や友人関係、恋愛などのシーンにおいても、どのような人間関係を作るか、そしてその関係の良し悪しは、すべてコミュニケーションによって成り立っています。

つまり、コミュニケーション能力は、他人との人間関係を良好に築き、自身の人生をより良くしていくために必要不可欠なものです。また、仕事でパフォーマンスを出すうえでも欠かせない能力の一つといえるでしょう。

本記事では、コミュニケーション能力を鍛えるための方法やコツをご紹介します。


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目次[非表示]

  1. 1.コミュニケーション能力とは?
  2. 2.コミュニケーション能力の構成要素
  3. 3.ビジネスにおけるコミュニケーション能力の重要性
  4. 4.コミュニケーション能力が低い人・高い人の特徴
  5. 5.社員のコミュニケーション能力診断の方法
  6. 6.コミュニケーション能力診断の結果解説
  7. 7.面接の際にコミュニケーション能力を確認する方法
  8. 8.コミュニケーション能力に関する理解しておきたい病気
  9. 9.仕事でコミュニケーション能力を向上させるポイント
  10. 10.コミュニケーション研修について
  11. 11.記事まとめ
  12. 12.コミュニケーション能力に関するよくある質問
  13. 13.参考文献・サイト

コミュニケーション能力とは?

■コミュニケーション能力の言い換え

コミュニケーション能力を言い換えるとしたら、「スムーズに意思疎通を図る力」と言えるでしょう。
意思疎通を図る力は「聞く力」と「伝える力」に分解することができます。相手の話を正しく理解すること、そして自分の話を相手に正しく理解してもらうことがコミュニケーションの本質です。

■コミュニケーションの手段

コミュニケーションの手段は大きく「言語」と非言語に分かれます。

言語

言語は、言葉そのものです。頭の中にある「考え」「価値観」「知識」といった情報を言葉に変換し、私たちは相互にやりとりをしています。

無意識のうちに私たちは、自分が考えていることを伝えるためにどの言語、どの言葉を使って伝えるかを考え、言語化して伝えているのです。

非言語

非言語のコミュニケーションとは、目の動きや表情、しぐさ、声のトーン、話すスピードなどです。

相手の「感情」や言葉の裏に隠された「本心」などを汲み取るうえで重要になるのが、こうした非言語の領域です。

例えば、発言内容は堂々としているものの目がきょろきょろしていると「落ち着きがない」「自信が無さそう」などの印象を感じることがあるでしょう。言語に現れない非言語の部分も汲み取ることで、よりコミュニケーションが円滑になります。

コミュニケーション能力の構成要素

コミュニケーションは決して1人で行うわけではなく、相手と相互のものです。そのことを踏まえると、コミュニケーション能力は「伝える力」「聞く力」「読み解く力」に分かれるでしょう。

伝える力

相手に分かりやすく、そして自分の言いたいことをきちんと伝える力のことです。

考えを言語化して伝えることはもちろん、相手のリテラシーに合わせて言葉を選んだりすることも伝えるうえでは重要です。

伝える力には非言語のものもあります。目の動きや表情、声のトーン、身振り手振りを使うことです。「言語を聴く力」にも関連しますが、相手が話しやすい雰囲気を作るために、非言語でのコミュニケーションが重要となります。

相手に興味を持って話していることを伝えるために、相手の方へ体や視線を向けたり、適度にうなづいたりあいづちを打ったり、表情で反応をしたりしましょう。

また、心理学者であるアルバート・メラビアンが提唱した「メラビアンの法則」によると、コミュニケーションにおいて言語・聴覚・視覚から受け取る情報がそれぞれ異なった際、言語情報(Verbal)が7%、聴覚情報(Vocal)が38%、視覚情報(Visual)が55%の影響があるとされています。

「人は見た目が9割」という言葉もありますが、93%もの影響を非言語のコミュニケーションから受け取ることは、ビジネス活動においていは捨て置けない重要な要素だと思います。

聞く力

相手の話を聞く力も重要です。コミュニケーション能力が高い人=話すのが上手な人、と捉えられることもありますが、実は聞く力も同じくらい重要です。

なぜなら、スティーブン・R.コヴィーの「7つの習慣」にもあるように、人は自分が影響を与えていると思う人から影響を受けやすいからです。

例えば、普段から自分の話ばかりしてくる人と、適度に自分の話も聞きつつ話してくれる人とではどちらの話を聞きたいと思えるでしょうか?言うまでもなく、自分の話も聞いてくれる人を信頼し、もっと関係性を紡ぎたいと思うはずです。

聞く力を鍛えるためには、まず「相手の伝えたいことを最後までしっかりと聴く」という姿勢と態度が重要です。

聞く力が不足している人で、相手の話の展開が見えたら先回りをして話し始めたり、途中でさえぎって質問をする人がいます。最後まで聞き終わらないうちに相手の言葉を否定してしまうこともNGです。

最後まで聞いてくれないと相手は「本当に理解しているのかな?」と思ったり「自分の話には興味がないのだろう」と思ってしまい、自分の話を快く聞く気持ちにはならないでしょう。

また、腕を組んだりしかめっ面で話を聞いたりすると、相手に威圧感を感じさせたり心を開いてくれていないような印象を与えるので、これも避けましょう。

「聞く力」は相手の伝えたいことを理解する力でもあります。相手の言葉だけで理解しきれない場合は、適宜質問をしたり、「このような理解で合っていますか?」などと反復して確認をしましょう。

読み解く力

相手の感情や言葉の裏に隠された本当の思いなどをくみ取るうえで重要になるのが、非言語を読み解く力です。

たとえば分かりやすい例でいうと、相手が感謝の言葉を述べつつも表情が暗かったら、本当は不満があるなど、他に本心があるのではないかと推測ができます。

人は気持ちに寄り添ったリアクションをしてくれたり、共感をしてくれる人に信頼を寄せるので、信頼関係を築くうえで重要なスキルです。

読み解く力を鍛えるためには、「相手を観察すること」が基盤となります。

簡単なことからで構いません。相手の表情やしぐさを見て、

  • 腕を組んでいる→攻撃、反論されたくないと思っている
  • 目がきょろきょろしている→緊張している
  • しかめっ面になっている→疑問や違和感を感じている

など、観察から読み取れる相手の感情や状態を言語化していくのが良いでしょう。

また、読み取る力は「相手に興味を持つ」力も重要になりますが、いきなり人に興味を持てと言われても難しいでしょう。人は観察を繰り返し相手のことを知るうちに、自然に興味が湧いてくるものです。まずは簡単な観察を行うことで読み解く力を身につけましょう。

本来読み解く力は、人間が本能的に持っている力です。普段のコミュニケーションを言語に頼っている部分が多い人や相手に興味関心を持たないままのコミュニケーションでやり過ごしている人は、場数を踏むことで”思い出していく”ので、日常で相手を観察することを習慣化していってみてください。

また、こうした分析を繰り返していくと、似たようなパターンの人に出会った時は、初めて会う人でも本心などを読み解きやすくなります。

ビジネスにおけるコミュニケーション能力の重要性

ビジネスにおいてコミュニケーション能力が必要とされるのは、「ビジネスパーソンが活躍するための必須能力」であり、「対個人の信頼構築」や「組織の活性化」が可能となるからです。

■コミュニケーション能力が最も重要視されている

コミュニケーション能力はビジネスに限らず社会のあらゆる場面において、他者との人間関係を円滑にするために不可欠な能力です。

日本経済団体連合会が2018年に実施した「新卒採用に関するアンケート調査結果」によると、新卒採用の選考で重視する点として「コミュニケーション能力」が16年連続で1位になっています。
ビジネスパーソンとして活躍するためには欠かせない、重要度の高い能力だと言えるでしょう。

■対個人と信頼構築できる

仕事をしていると、1人でできる仕事はほとんどありません。商品を売るお客様や納品を行うメンバー、外部のパートナーなどあらゆるステイクホルダーが関わっています。

普段から関係者とのコミュニケーションを円滑に行うことで関係性を築き、信頼を得ることができます。信頼を得た結果、仕事自体が円滑に進みますし、商品を売ることやPJTの成功など、仕事の成果に繋がるのです。

言うまでもなく、あらゆる人との共存の中で活きるビジネスの世界においてはコミュニケーション能力は不可欠でしょう。

▼ラポールに関する記事はコチラ
ラポールとは?信頼関係を築く必須スキルについて解説

■組織の活性化に繋がる

組織とは、指示系統があり目的や目標に向かって活動している複数の人が集まった集団を指します。組織内でコミュニケーション能力を発揮できれば、組織の雰囲気が良くなったり、一人ひとりが生き生きといられる環境になったり、結果として個々人のパフォーマンス向上にも繋がるでしょう。

一方コミュニケーション不足といった状況に陥ると、集団から孤立してしまうリスクもあるため注意が必要です。またコミュニケーション不足に陥ると、組織のメンバーを傷つけたり、相手に不快な思いをさせてしまうこともあります。

つまり、コミュニケーションは個人がうまく人間関係を築いたりするだけでなく、周囲の人や大きな組織にさえも影響しうるのです。なかなか影響範囲は見えにくいものですが、コミュニケーション能力を鍛え、良い組織を築くことを心掛けましょう。

コミュニケーション能力が低い人・高い人の特徴

■コミュニケーション能力が高い人の特徴

それでは、社会や企業が求める「コミュニケーション能力の高い人」とは具体的にどんな特徴のある人でしょうか。

  • 考えをわかりやすく伝えることができる
  • 人のやる気やモチベーションを高めることができる
  • 相手の気持ちを汲み取ることができる
  • 聞き上手である
  • 相手に興味を持ち共感することができる
  • 的確な質問ができる
  • 話をうまくまとめることができる
  • 人に好感を与えることができる

などが挙げられるでしょう。

■コミュニケーション能力が低い人の特徴

「コミュニケーション能力の低い人」の特徴としては以下のようなものが挙げられます。

  • 人と話すのが苦手
  • 「空気」を読むことが苦手
  • 一方的に話したり場に沿わない発言をしてしまう
  • 少しでもネガティブなことを言われると怒り出す

コミュニケーション能力が低い人は、コミュニケーションが苦手なために対人関係をうまく築けない場合がありますが、その背景には発達障害や不安障害、パーソナリティ障害など別の精神疾患が隠れていることも少なくありません。

例えば、注意欠陥・多動性障害(ADHD)や学習障害(LD)などの発達障害を病気を持っている人はなかなかコミュニケーションを取れないこともあります。

そういった人ともうまくコミュニケーションを取れるよう工夫をしたり、互いに話し合って最適なコミュニケーションのやり方を考えていくのが良いでしょう。


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社員のコミュニケーション能力診断の方法

「コミュニケーション能力診断テスト」とは、自分にコミュニケーション能力がどのくらい備わっているのかを診断できるテストです。診断テストを受ければ、コミュニケーションにおける自分の強みや弱点も見えてきます。

ここでは、コミュニケーション能力診断テストの質問内容をいくつかご紹介します。以下の項目に自信を持ってイエスと答えられますか?自分自身の行動を振り返って、考えてみてください。

■職場のメンバーに、いつも大きな声できちんとあいさつしている

職場の人間関係は、上司と部下、そして同僚の間で構築されます。そのなかで、上司や部下といつも大きな声を出して、あいさつしていますか?

■相手の話に、うなずいたり相づちを打つ

相手の話を聴いている間、うなずいたり相づちを打ったりしていますか? また、その頻度はどのくらいですか?

■メールの文章は、「相手にちゃんと伝わるか?」を重視する

言語によるコミュニケーションのなかでも、メールによるコミュニケーションは一方的な伝達になりがちです。メールは、相手に伝わるように考えたうえで書いていますか?

■今の部署で、プライベートなことを話し合えるスタッフが3割以上いる

自分自身のことを伝えたり、理解してもらうことは、コミュニケーションにおいて重要なポイントです。プライベートにまで踏み込んだ付き合いができていますか?

■先輩や上司でも必要な際には本音で話すことが多い

職場で本音を話せるのは、個人や組織の中で円滑なコミュニケーションが日常化している証拠です。先輩や上司でも必要とあれば本音で話せますか?

コミュニケーション能力を診断することは、自分自身を振り返るために役立ちます。コミュニケーション能力の無料診断テストもありますのでこれを機に受けてみるのも良いでしょう。

■初対面の人とでも話がはずむ

初対面の人と二人きりの状況でも、沈黙することなく話を展開することができますか?初対面の人が自分の周囲にいないタイプでも、うまく接することができますか?

■知識のないことでも話を広げることができる

自分が知識のない話題にも興味を持ち、質問することができますか?他の話題と関連付けたりして、話を広げることができますか?

■会議の司会を頼まれたり、意見を求められたりすることが多い

社内会議などで司会を頼まれることがよくありますか?会議中に他のメンバーから総括の意見やコメントを求められることが多いですか?

コミュニケーション能力診断の結果解説

上記の質問につき、YESの数が7~8個だった方はコミュニケーション能力が高いレベルにあると認識して良いでしょう。YESの数が4~6個だった方はコミュニケーション能力が低いわけではありませんが、まだまだ改善の余地があります。YESの数が3個以下だった方は、周囲からコミュニケーション能力が低いと見られているかもしれません。日頃のコミュニケーションを見直し、スキルを高めていきましょう。

コミュニケーション能力を高めるためには場数も重要なので、どんなシチュエーションでも自分から積極的にコミュニケーションを図ることが大切です。また、常に相手の反応を見ながら「正しく伝わっているか?」を意識するようにしましょう。

面接の際にコミュニケーション能力を確認する方法

企業の採用などにおいてもコミュニケーション能力を重視する企業は増えています。

実際に、日本経済団体連合会が2017年に実施した「新卒採用に関するアンケート調査結果」では、新卒採用の際に選考で重視する点として「コミュニケーション能力」が15年連続で1位となっています。

では、面接でコミュニケーション能力を見極めるにはどうすればいいのでしょうか?ここでは「受信」と「発信」の観点でお伝えします。

■受信:発言を正しく理解できているか

学生の面接を行うとき、確認するべきなのは、「学生が相手(面接官)の発言を正しく理解できているか」という点です。

面接の多くは質疑応答の形で行われます。ディスカッションやディベートといった方法で学生を観察することもあるかもしれません。どの方式を取ったとしても学生が相手の話の要点を的確に理解しているかどうかは、コミュニケーションの基本となる重要なポイントです。

質問をして、相手の答えの内容を聞けば、質問を正しく受け取り答えられていたかは分かります。

この際気を付けなければならないのは、専門用語を使いすぎないことです。その業界を志している学生といえどもまだ働いたことのない学生であれば、その業界のことや専門用語を知らなくても無理はりません。

面接官が専門用語を交えて質問した内容に答えられなかった場合、コミュニケーション能力の問題ではなく単なる知識不足などの可能性もあるので、専門用語を使う際には説明をしたり、分かりやすく学生に伝えながら質問することを心掛けましょう。

■発信:伝えたいことを適切に表現できているか

企業に自分のことをアピールする面接の場では、自分の意見を言葉やジェスチャー、表情を駆使して的確に相手に伝えられることは、当然求められるスキルです。

面接官は学生の話や何を伝えようとしているのかを意識的に傾聴し、話が構造的に組み立てられているか、適切に思いを表現できているかが判断できるコミュニケーション能力を備えておくことも大切でしょう。

この際には事実と感情を切り分けて話を聞くことも重要です。相手に適切に伝えられるよう自分自身の経験の事実と感情を切り分けて話せていたりする学生は、論理的に物事を捉え、相手に正確に伝えられるよう努めていると判断できるでしょう。

コミュニケーション能力に関する理解しておきたい病気

コミュニケーション能力に影響を及ぼす障害や病気、その症状についてご説明します。

コミュニケーション能力が低い人は、コミュニケーションが苦手なために対人関係をうまく築けない場合がありますが、その背景には発達障害や不安障害、パーソナリティ障害など別の精神疾患が隠れていることも少なくありません。例えば、注意欠陥・多動性障害(ADHD)や学習障害(LD)などの発達障害を病気を持っている人はなかなかコミュニケーションを取れないこともあります。

代表的な病気としては、以下のものが挙げられます。

■言語症・言語障害

言語症・言語障害は、話すことや書くことの習得や言葉の使用に困難が生じる障害です。「語彙が乏しく、言い回しのパターンが少ない」「文と文をつなぐのが苦手」「文章をうまく組み立てられない」といった症状が現れます。そのため、相手に何かを伝えることに困難を感じたり、苦痛に感じたりすることがあります。なお、言語症・言語障害は、アメリカ精神医学会が設けている精神疾患の診断基準である「DSM-5」のコミュニケーション障害に分類されています。

■語音症・語音障害

語音症・語音障害は、思っていることを言葉にしてうまく話すことを困難に感じる障害で、「DSM-5」に該当するコミュニケーション障害の一つです。語音症・語音障害がある人が話す内容を周囲の人が完全に理解するのは難しく、意思伝達が正しくおこなわれない場合があります。言葉のやりとりによるコミュニケーションが制限され、社会参加や学業、仕事において支障が生じます。ですが、治療ができない疾患ではないため、正しい治療をおこなうことで改善する可能性はあります。

■小児期発症流暢症・小児期発症流暢障害

小児期発症流暢症・小児期発症流暢障害は、言葉を流暢に発することが困難な障害です。吃音(きつおん)とも呼ばれ、「DSM-5」に該当するコミュニケーション障害の一つです。「言葉の一部分を繰り返す」「言葉が不自然に途切れる」「最初の言葉が出にくい」「会話の途中で突然無言になる」「言葉を発するときに体が緊張する」といった症状が見られます。また、話すことに不安を覚えるため、コミュニケーションを回避しがちになる場合もあります。

■社会的(語用論的)コミュニケーション症・社会的(語用論的)コミュニケーション障害

社会的(語用論的)コミュニケーション症・社会的(語用論的)コミュニケーション障害は、社会生活における効果的なコミュニケーションに困難を覚える障害で、「DSM-5」に該当するコミュニケーション障害の一つです。「挨拶や情報共有を適切におこなうのが難しい」「状況や相手に合わせて言葉づかいを変えるのが難しい」「比喩やユーモアが分からない」「相手が何を言いたいのか察するのが難しい」「相手の話を聞かず自分の話ばかりしてしまう」「身振り手振りのコミュニケーションが理解できない」といった症状が見られます。

■特定不能のコミュニケーション症・特定不能のコミュニケーション障害

上述した4つの障害に当てはまる症状が見られるものの、診断基準を完全に満たさない場合、特定不能のコミュニケーション症・特定不能のコミュニケーション障害に分類されることがあります。上述した4つの障害と同じく「DSM-5」に該当するコミュニケーション障害の一つです。

■自閉スペクトラム症(ASD)

自閉スペクトラム症(ASD)は発達障害の一種であり、言葉や言葉以外の方法(表情や視線、身振り手振りなど)から相手の考えていることを読み取ったり、自分の考えを伝えたりすることが難しい症状のことを言います。相手の気持ちを汲み取れなかったり、言葉の意図を理解できなかったり、自分が考えていることをうまく表現できなかったりして、コミュニケーションに困難が生じることがあります。

■注意欠如・多動症(ADHD)

注意欠如・多動症(ADHD)は発達障害の一種であり、「発達水準から見て不相応に注意を持続させることが難しい」「順序立てて行動することが苦手」「落ち着きがない」「行動の抑制が難しい」といった特徴が持続的に認められ、日常生活に困難が生じている状態を言います。人の話を聞かずに一方的に話し続けたり、話に集中できなかったりすることから、周囲とのコミュニケーションが制限されることがあります。また、職場における会議など、同じ空間に同じ姿勢で居続けることに苦痛を感じる人もいます。

■学習障害(LD)

学習障害(LD)は発達障害の一種であり、教育的な立場での学習障害と医学的な立場での学習障害に分けて考えられます。教育的な立場での学習障害は全般的な知的発達に遅れはないものの、聞いたり話したり推論したりする力など、学習面での能力の障害のことを指します。医学的な立場での学習障害は、「読み書きの特異的な障害」「計算能力など算数技能の獲得における特異的な発達障害」を指します。一般的には、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算する」「推論する」能力に困難が生じます。

仕事でコミュニケーション能力を向上させるポイント

■報連相

仕事において起こったことを伝えたり、相談したりする報連相。報連相において「事実」と「推測」を分けたり、報連相のタイミング、方法をコントロールする練習をすることでコミュニケーション能力を上げられます。

リモートワーク下においてはチャットやメールでのやりとりも多くなり、文章でいかに的確に伝えられるかはさらに重要なスキルとなりつつあります。

的確な報連相

まず、的確な報連相をするためには、報告・連絡・相談を使い分けることが必要です。

報告は、上司や先輩などから指示を受けた仕事の進捗状況や、結果などを知らせる事を言います。 つまり報告の目的は、自分の現状を知らせることにあります。 それによって指示を出した上司や先輩などは、仕事の進捗状況や進んでいる方向を知る事ができます。

連絡の目的は、事実の周知です。 自分の意見や感情などを入れず、事実のみの(=情報)を複数の関係者に伝えます。 ミスやお休みの情報共有もこれに入ります。

相談は個人的に判断に迷ったり、決断できない際に、上司や周囲の関係者に意見を求める事です。

自分の発信が報告・連絡・相談のどれなのかを明確に示してコミュニケーションを取ることで、受信した人も自分がどう関わるのが良いか判断しやすくなり、うまくコミュニケーションが取れるようになるでしょう。

最適なタイミング

報連相のタイミングも重要です。例えば、仕事のミスをしてしまったときに、上司にすぐ報告せずに3日後に報告するとどうでしょうか?適切な連携ができないだけでなく、最悪の場合ミスがクレームなどに繋がることもあるでしょう。

また、夜遅くなど明らかに相手が仕事をしていない時間帯に電話などで相談するのはどうでしょう。もちろんできるだけ早いほうがいいこともありますが、相手の心象を考えるとあえて次の日の朝に相談するなど、タイミングを考えることも大切でしょう。

適切な方法

最後に、報連相の方法についてです。MTG、電話、メールなど色々なコミュニケーション手段がありますが、これらをうまく使い分けることが大切です。

例えば電話の場合、とにかくすぐに報告すべき内容や、メールではうまく伝えられない内容を伝えるのに適していますが、相手に予定がある時間に行う場合は注意が必要です。

逆にメールであれば比較的いつ送っても相手に迷惑はかかりませんが、スピードが遅くなってしまうなど、デメリットもあります。

伝えたい・聞きたい内容やタイミングによって方法を切り分けることでコミュニケーション力が向上するでしょう。

■議事録

打ち合わせの内容などを記録し、色んな人に伝えるための議事録。やること自体はさほど難しくないように思え、議事録などは若手の最初の仕事として認識されがちですが、実はコミュニケーション能力を鍛えるのにとても良い仕事と言えます。

先ほどの報連相においても重要なことですが、情報や素材量が多くて、処理能力を超える「複雑性」が存在する場合、ものごとを分類したり、そこにラベルをつけたりすることで相手にわかりやすく伝えることができます。

「分類」「ラベリング」ができるかどうかで議事録の精度が変わります。仕事のできる人ほど、相手に分かりやすく伝えるための技術が高く、議事録の精度も高い傾向があるので練習してみるもの良いでしょう。

分類、ラベリングのステップは以下の通りです。

①分類の目的を明確にする(目的の明確化)
②似たもの同士をグルーピングしながら軸を設定する(分類の軸選定)
③分類後はグループごとに特徴を表すネーミングを行う(ラベリング)
④各グループごとに「抜け・漏れ」がないか検証する(網羅性の検証)


どんな分類の軸を採用するかによって、分類の仕方は大きく変わります。目的に合わせてうまく分類・ラベリングを行えるようになりましょう。

▼コミュニケーションスキルに関する記事はこちら
コミュニケーションスキルを磨くポイントは?

■プレゼンテーション

ビジネスにおいて良く活用されるプレゼンテーションを行うのも、コミュニケーション能力を鍛えるうえでは効果的でしょう。

プレゼンテーションなどの場合、普段のコミュニケーションとは違い、言葉だけでなく図形や表などを用いて説明したほうが相手に伝わりやすいです。

高いコミュニケーション能力は言葉だけに限りません。伝えるための資料を準備したり、表現方法に工夫を加えることは、相手にインパクトも与えられるでしょう。

■交渉・ヒアリング

ビジネスの場で相手の要求を汲み取れるかどうかも、非常に重要な問題です。商談先のニーズをヒアリングから察知し、それに対して提案・交渉することはビジネスの基本といえます。

相手の要求を読み取れない状態で提案をいくらしても、相手には伝わりません。相手の要求、気持ちを読み取れなければいかなるビジネスシーンであっても、その人はコミュニケ―ション能力が欠如した人という印象を与えてしまうでしょう。

コミュニケーション研修について

上記を実践することでコミュニケーション力の向上は見込めますが、定期的に研修などを通して体系的に学ぶことも効果的でしょう。

ここでは弊社リンクアンドモチベーションで実施しているコミュニケーション能力向上に重きを置いた研修をご紹介します。

■コミュニケーション研修の概要

この研修の目的は、相手を説得し、引き出したい意思決定を促進するためのコミュニケーションスキルを獲得することです。

研修を通して、以下の状態を実現します。

  • 相手の選択基準を見抜き、MUST条件/WANT条件で整理することができる
  • 引き出したい意思決定に相手を導くためのコミュニケーション戦略を立てることができる
  • コミュニケーション戦略を実行し、相手のMUST条件/WANT条件を入れ替えて、引き出したい意思決定に導くことができる

この状態を実現することができれば、商談やステイクホルダーとのコミュニケーションにおいて、望む方向性を実現したり、顧客の信頼を得られるようになります。

研修においては大きく3つの技術を磨きます。

①相手の選択基準を「見抜く」技術

相手の選択基準を「見抜く」ためには、複数の相手の選択基準をMUST条件(絶対にはずせない条件)/WANT条件(できれば満たしたい条件)に分けて整理することが重要です。


例えば上図のようにa,bをMUSTの選択基準、c,d,e,fをWANTの選択基準に置いている人がいるとします。そこに対して案Ⅰ~案Ⅳがそれぞれの選択基準を満たせるかを示しています。

この場合、MUSTの選択基準a,bを満たせていない案は、どれだけWANT条件を満たせていてかつ魅力的だと自分が思っていたとしても、相手には刺さらないでしょう。

この選択基準を見極めることが、意思決定を導く前に重要なことです。

②引き出したい意思決定に「導く」技術:戦略

引き出したい意思決定(商品購入など)を促進するためには、相手の持つ選択基準に働きかけ、相手のMust条件/Want条件を入れ替えるためのコミュニケーション戦略を練ることが必要です。

そのためには、主に「選択基準の重要度を変える」ことが重要です。以下の図のように、選択軸の重要度が変わるよう訴求したり、他にもっと重要なことがあることを伝えたりすることで、選択軸を変えるのです。

戦略をしっかり練ることで、具体的に何をどのように伝えられれば相手が意思決定してくれるかどうかが明確になるでしょう。

③引き出したい意思決定に「導く」技術:実行

最後に、相手のMUST条件/WANT条件を入れ替えていく手法として、弊社リンクアンドモチベーションでは、相手の思考を切り替えるコミュニケーションスキルである「スイッチ&フォーカス」を伝えています。

「スイッチ&フォーカス」は大きく以下の5種類があります。

タイムスイッチ

過去⇔現在⇔未来、短期⇔中期⇔長期など時間軸を変えることで選択軸を変える手法です。

短期で見ると効果的なことも、長期視点で見れば他の手法の方が良かったりするものです。長期的な関係性を構築するためにも時間軸を整理して伝えることが大切です。

ズームスイッチ

低い⇔高い、狭い⇔広いなど空間軸を入れ替える手法です。

誰もが物事を考えるうちに狭い視野に陥ってしまったりするものです。第3者の視点で視野を広げてあげたりすることで、本質的な問題解決に貢献することが大切です。

ゴールフォーカス

実現したいことにフォーカスし、選択軸を変える手法です。

「手段の目的化」と良く言われるように、手段そのものが目的となってしまっては良くありません。本当に実現したいことは何か気づかせてあげることで共に目的を実現させましょう。

チャンスフォーカス・リスクフォーカス

得られるもの・失うものにフォーカスする手法です。

相手の思考の特性によっては、チャンスばかりに目を向けたり、逆にリスクばかりに目を向けてしまう人もいます。適切にチャンスとリスクの両方に目を向けさせて、目的を実現することが大切です。

■コミュニケーション研修導入のポイント

コミュニケーション研修を導入する際には、目的や対象に合わせたものを選ぶのが良いでしょう。

営業力向上なのか、管理職向け、メンバー向けなのかなどによって、学ぶべき内容や選ぶべき研修も変わるからです。

また、あくまで研修もコミュニケーション能力を向上するための1つの手法。研修で学んだことを普段の業務でも実践できるような体制や仕組みづくりなどを同時に行っていくことも、効果を最大化させるためには重要となるでしょう。

記事まとめ

コミュニケーション能力は、ソーシャルスキルの一つ。仕事をするだけでなく、社会生活を送るうえでも必要不可欠な能力でしょう。コミュニケーション能力を向上させるためのポイントをおさえて手段を講じれば、能力は高まります。

現在では研修だけでなく、コミュニケーション能力に関する書籍も沢山出ています。あらゆる情報を得ながら効率よくコミュニケーション能力の開発や活用をしてみてはいかがでしょうか。

コミュニケーション能力に関するよくある質問

Q:面接で応募者のコミュニケーション力を見極めるために効果的な質問は?

たとえば、「前職の上司は、あなたのどのようなところを評価していましたか?」といった質問はコミュニケーション能力を推し量るのに効果的です。コミュニケーション能力に優れた人は「他人から見られる自分」を意識しているため、自分の評価を客観的に捉えることができているはずです。

また、「どんなことが好きですか?」というような抽象度の高い質問も有効です。「答えにくい質問にどう答えるか?」を見ることもできますし、「好きな仕事という意味ですか?」など、質問の意図を確認するための逆質問からコミュニケーション能力を見極めることもできます。

Q:コミュニケーション能力の評価指標は?

会社が従業員にどのようなコミュニケーションを求めるかによって、コミュニケーション能力の評価指標は変わってきます。たとえば、エン・ジャパンが提供している適性検査「3Eテスト」で測定しているコミュニケーション能力は以下の4点です。

・意思伝達力:自分の考えをしっかりと伝えることができる力

・論理的表現力:筋道立てて説明したり文章にしたりする力

・好感表現力:感じの良さを意図的に表現できる力

・対人調和力:相手の意図や感情を理解し、配慮できる力

参考文献・サイト

7つの習慣 人格主義の回復(スティーブン・R.コヴィー)

リンクアンドモチベーション ネゴシエーション(交渉)研修

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湯浅 朱菜
湯浅 朱菜
【プロフィール】 採用を主な専門領域とし、 リンクアンドモチベーション入社後、ベンチャー企業向けのコンサルティングに従事。 現在は採用の専門性を活かし、大手企業の採用コンサルティング支援を行う。 IT系業界、小売業界など幅広い業界の企業様にコンサルティング経験を持つ。

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