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ロジカルシンキングとは?意味や思考力の鍛え方、フレームワークを解説

ロジカルシンキングとは、合理的・論理的な思考方法や方法論のことで、体系立てて物事を整理することができるため昨今ビジネスパーソンに必要なスキルとして注目を集めています。

日本語では論理思考(もしくは論理的思考)と呼ばれます。この記事では、ロジカルシンキングの意味やロジカルシンキングを鍛えるメリット、実際の手法を解説します。

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目次[非表示]

  1. 1.ロジカルシンキングとは
  2. 2.ロジカルシンキングを鍛えるメリット
  3. 3.ロジカルシンキングの手法
  4. 4.ロジカルシンキングの代表的なフレームワーク
  5. 5.ロジカルシンキングのフレームワークを操るために
  6. 6.ロジカルシンキングの落とし穴
  7. 7.ロジカルシンキング研修の実践について
  8. 8.記事まとめ

ロジカルシンキングとは

ロジカルシンキングとは、物事を体系的に整理し、筋道を立てて矛盾や飛躍のないように考える思考法のことです。日本でロジカルシンキングが広まったのは『ロジカル・シンキング』(照屋華子・岡田恵子共著、 東洋経済新報社)という2001年に出版された書籍が1つのきっかけでした。

ロジカルシンキングでは複雑な問題や課題に対して、要素別に切り分けて結論を導いたり、複数の視点から分析を行い解決策を検討するので、「なぜその問題が起きているのか」を深く追求することができます。そのため、問題や課題を表面的にではなく本質的に捉えることが可能となり、深層にある原因を発見しやすくなります。

また、ロジカルシンキングは他者に対しても分かりやすく物事や自分の考えを説明できるようになるので、コミュニケーションスキルの向上にも寄与します。

ロジカルシンキングにおいて重要視される観点は以下の6つです。

  • 合理性
  • 適切な要素分解
  • 言葉や数字の適切な使用
  • 因果関係を正しい把握
  • それぞれの判断にバイアスがかかっていない
  • 根拠があり、筋道の通っている主張

また、上記観点で物事を捉えるために、フレームワークを使用して物事を捉えられることがとても大切です。

ロジカルシンキングは、自身の思考能力とコミュニケーション能力の向上に役立つため、習得することは仕事の生産性向上に寄与します。VUCA時代を生き抜くためにも、必須のスキルといえます。

ロジカルシンキングを鍛えるメリット

ロジカルシンキングはビジネスにおける様々な場面で活用できるスキルのため、習得すると様々なメリットがあります。ここでは代表的なメリットについてお伝えします。

■分析力の向上

分析力とは、問題や事象を要素分解し、その構造を明らかにする力のことを指します。 ロジカルシンキングでは、物事の筋道が通るための原因や構造を理解しようとするため、問題や事象に対して「なぜそうなのか?」「どうなっているのか?」と考えます。

その際に行われる、要素分解や関係性を把握するプロセスが、分析力を向上させます。

■問題解決能力の向上

ロジカルシンキングでは、複雑な問題や課題を分類し、因果関係や相関関係を見抜くことで原因を突き止めたり、解決に必要な要素を見つけられます。

問題や課題に対して漠然と考えるのではなく、フレームワークなどを使うことで複数の視点から要素を切り分けて理解し、問題の発生箇所や原因を特定することができるようになります。

従って、場当たり的な解決策ではなく、複数の視点から分析された根拠から結論を導き出せるようになり、結果として問題解決能力が向上します。

また、問題解決に向けて外せない問題点や原因など、目的となるところを外さずに認識することができるので、うまくいかない時も改めて解決に向けて立ち戻り、その状態を多角的に捉えることで軌道修正することもできます。

■コミュニケーション能力の向上

ロジカルシンキングを習得すると、伝達される情報の切り分けができ、受け取り側がすぐに理解できる結論に対する論拠を的確に伝えることができるため、論点のズレや事実と意見の違いが発生しにくくなります。

その結果、会議などでも問題点と根拠が明確になり、話すべきこと、考えるべきことが絞られるのでコミュニケーションのスピードが上がり、上司もスピーディーな意思決定ができます。これはビジネスにおいて大きな武器となります。

▼コミュニケーション能力に関する記事はこちら
ビジネスにおけるコミュニケーション能力の重要性と能力向上のポイントを解説

■提案力の向上

ビジネスにおいては、自分と相手の視界や役割の違いから、意見が通らないことは頻繁に発生します。しかし、ビジネスパーソンである以上、自分の意見を通して物事を進める必要がある場合も多々あります。

ロジカルシンキングを身に着ければ、立場や意見の違いに左右されない論理的な根拠や、筋道を立てた提案内容の説明ができるため、スムーズに相手の納得を得て、仕事を進めやすくすることが可能になります。

■仕事の再現性の向上

ロジカルシンキングを身に着けることは、仕事の再現性の向上に役立ちます。ロジカルシンキングの方法論やフレームワークは、ある程度型として確立されているため、ある一定の型を使用するなどルールを決めれば再現性を高めることは難しくありません。型を使用するため、振り返りを行う時にもどこに問題があったのかが特定しやすく、PDCAを回しやすくなります。

■クリエイティビティの向上

ロジカルシンキングでは、論理的な根拠を探したり、筋道立った主張をするために、多角的に物事を捉え、整理し、言語化していく能力が身に付きます。そのスキルは、何かプロジェクトを進める際にディスカッションをする中で、新しい視点や価値、気付いていなかった重要なポイントを発見することに役立ちます。

その結果、既存の事物に囚われない、新しい物やサービスを生み出すきっかけをつくり出すことができます。ロジカルシンキングは相手を説得するためだけのスキルではなく、コミュニケーションを円滑にするスキルでもあり、新しい発見を生み出すためのきっかけにもなりうるスキルなのです。

ロジカルシンキングの手法

ロジカルシンキングには主に2つの具体的な手法があります。それぞれに特徴があるため、論法を理解し、状況に応じて有効なものを使えるようにすることが大切です。

■演繹法によるロジカルシンキング

演繹法は、すでに知られている法則や前提から、階段を登っていくように論理を積み重ねて結論を出す考え方です。誰もが納得できる自明の前提からスタートし、その結果を元に結論を導き出していくため、複雑なテーマにおいても結論付けることが可能です。

しかし、演繹法は既に法則や前提が存在しており、かつその既存の法則や前提が正しいことで成り立つ方法です。従って法則や前提そのものが間違っている場合は、誤った方向に結論が導かれる可能性が高くなります。

大前提→小前提→結論の形で論理が展開されるので、構造的には正しくても、導き出された結論が正当でなくなってしまうのです。

他にも、法則や前提をたくさん出すことで議論が膨らんでいき、結論に至るまでの過程が長くなってしまったり、逆にそれを防ぐために短くすると話を飛躍させすぎてしまい、論理が繋がらないことや結論が成立しないこともあります。

演繹法が有効なのは、「何か新しい大前提を発見するとき」です。大前提→小前提が明確な状態で結論を導き出しても、論理構造が明確なため当たり前の結論しか導き出されない可能性が高いです。

しかし、大前提が分からない状態で論理構造を組み立てることで、今まで気付かなかった新たな前提を見つけ出すことができます。それは新たな道筋を見つけ出すということなので、新たなルールを発見したい時には役立つ手法です。

▼【帰納法・演繹法の考え方】に関する記事はこちら
帰納法・演繹法とは?考え方や活用シチュエーション例をご紹介

■帰納法によるロジカルシンキング

帰納法は、複数の実例から共通項をまとめることによって、事実を導き出し一般化させる考え方です。統計分析にも使用される方法で、大量のデータから傾向やパターンをしっかり理解し、推論を導くことが、相手を納得させるための根拠となります。

そのため、帰納法では「蓋然性」(正しさの度合い)という概念が必要で、この蓋然性が高い推論を導き出すことができればその分論理的にも正しい可能性が高くなります。

ただ、帰納法は複数の実例、すなわち状況証拠を元に共通点を見つけ、推論を引き出す手法です。

そのため、実例や状況証拠そのものに間違いがある場合や、共通点を探し出す際や共通点から推論を導く道筋に論理の飛躍がある場合、帰納法そのものが成り立たなくなることがあります。1つでも推論に反する実例があると、推論は一気に崩壊してしまいます。

それでも帰納法が認められているのは、発信者と受信者の相互了解によってです。帰納法のロジックでは、発信者と受信者の間で納得感が醸成されていれば、別の受信者との間に納得感がなくともその発信者と受信者の間では妥当性が生まれます。

従って、帰納法は発信者と受信者が想定されることで妥当性が判断できる手法なのです。

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ロジカルシンキングの代表的なフレームワーク

ロジカルシンキングを用いて問題解決を行うには

①問題の特定 ②原因の特定 ③解決案の立案 ④実行

という4つのステップがあります。今回の記事では特に②原因の特定と③解決案の立案に役立つ代表的なフレームワークを解説します。

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■起きている事象を整理する代表的なフレームワーク

問題の原因を特定するには、まずは起きている事象を整理する必要があります。
そのときに役に立つフレームワークが「分類」「ラベリング」「構造化」の3つです。

「分類」ではまずどのような目的で分類するのかを明確にし、似たもの同士をグルーピングしながら軸を設定します。
「ラベリング」では分類したグループごとに特徴を表すネーミングを行うことで、複雑性を縮減します。
「構造化」では分類の第一水準の分岐点を決め、さらに第二水準以降の要素を分類していくことで、関係性を分かりやすくします。

「分類」と「ラベリング」は以下の順番で同時に行っていくことが効果的です。

①分類の目的を明確にする(目的の明確化)
②似たもの同士をグルーピングしながら軸を設定する(分類の軸選定)
③分類後はグループごとに特徴を表すネーミングを行う(ラベリング)
④各グループごとに「抜け・漏れ」がないか検証する(網羅性の検証)


この手順で「分類」と「ラベリング」を行った後に、以下手順で「構造化」していきます。

①目的に照らして分類の第一水準の分岐点を決める(第一水準の決定)
②第二水準以降の要素を更に分類していく(下位水準の分類)
③各要素間の水準を更に揃える(全体構成)


構造化は全体像を把握することに役立つため、コミュニケーションの際もとても重要なフレームワークです。


■整理された情報を元に、原因の特定を行うフレームワーク

起きている事象の整理ができたら、次は整理された情報を元に、問題の原因を特定します。
その際に有効なフレームワークは「切り分け」と「ビリヤード思考」です。

「切り分け」では以下手順で原因の特定を行います。

①何の原因究明を行うのかを明確にする(原因究明対象の明確化)
②問題の事実情報を整理する(事実情報の収集)
③IS/IS NOTによる切り分け
④「IS」の特性や変化情報を整理する (ISの特性や変化考察)
⑤推定原因を複数想定する(推定原因の列挙)
⑥推定原因を検証し、絞込みを行う(原因の特定)


まず、何の問題の原因を究明するのか明らかにします。そしてその問題に対する情報から、うまくいっているものはあるのか?それと状況を比較すると問題の発生している箇所はどうか?を「3W1E」に基づき「IS/IS NOT」に切り分けます。

この手順で、問題発生部分と非発生部分の境を特定することができます。その結果から推定原因を複数想定し絞込みを行います。


「ビリヤード思考」では、「切り分け」で見えてきた原因を元に、要素間のつながりや相互影響関係を考え、最も全体にインパクトを与える関係性を特定します。 手順としては以下です。

①何の対策を考えるのか、何の問題解決をするのかを明確にする(思考目的の明確化)
②目的達成に影響する事象を諸要素に分ける(要素分解)
③分解した要素間の関係性(影響関係)を考える(要素間関係の分析)
④最も全体にインパクト(影響)与える関係性を特定する(キーファクターの特定)

■解決策を洗い出すフレームワーク

問題の原因を特定できれば、次は解決策を洗い出すことが必要です。その際に有効なのが「マトリクス」というフレームワークです。複数の項目を掛け合わせることで、可能性を創出したり、縮減させます。

全ての組み合わせパターンを見ていくことで新たな解決案を見出したり、逆に組み合わせる意味のないものを排除して必要なものだけに絞り込むことができます。
方法としては、以下手順で行っていきます。

①どの組み合わせ(マトリクス)を考えるのか、目的を明確にする(目的の明確化)
②「縦軸」「横軸」を設定する(組み合わせ軸の設定)
③各々のマス目(組み合わせ)パターンの中身を検討する(組み合わせパターンの網羅)
④「新しいパターンの検討」或いは「想定パターンの絞込み」を行う(可能性の創出・可能性の縮減)


まず、洗い出したい目的を明確にし、今まで分類やラベリングなどのフレームワークで整理してきた情報を元に、適した縦軸と横軸を設定します。その上で各々のマス目(組み合わせ)パターンの中身を検討し、「新しいパターンの解決策の検討」或いは「必要のないパターンの排除」を行います。

■制約条件を踏まえて最も有効な解決策を絞り込むフレームワーク

実行するためには洗い出した解決策の選択肢から、最も有効な解決策を絞り込む必要があります。その際に効果を発揮するフレームワークが「選択基準」です。

実際の手順は以下です。

①何のための選択を行うのかを明確にする(目的の明確化)
②仮の候補案(選択案)を列挙する(候補案の列挙)
③候補案を評価する「評価項目」を列挙する(評価項目の列挙)
④評価項目の優先順位付けを行う(MUST/WANTの設定)
⑤評価項目に照らして合わせて候補案の絞込みを行う(候補案の決定)
⑥評価項目に照らして合わせて新代替案を創り出す(新案の企画)


まずは目的を明確化し、マトリクスによって選択された解決策、その候補案を評価する「評価項目」をリストアップします。この評価項目には目的が達成された時の具体的な姿や達成基準を数値化した指標や、期限、投入できる金額、使用できる人員などの制約項目を入れます。

評価項目がリストアップできたら、項目の中で優先順位を決めます。目的の達成のために絶対にはずせない項目(MUST項目)、可能ならば充たしたい項目(WANT項目)がどれなのか決め、そのなかでも重要度(高、中、低など)の分類を行うことで解決策を絞り込みやすくなります。

解決策の中で最も条件に当てはまるものを仮案として選び、それを元に最終的な解決策を決定します。

■代表的なフレームワーク

物事を構造的に整理し、課題発見・課題解決するための手法としておなじみのフレームワークをいくつか簡単に紹介します。

(例)3C分析

3C分析は、Customer(顧客・市場)、Company(自社)、Competitor(競合)という3つの「C」について分析する方法で、事業戦略やマーケティング戦略を決定する際などに用いられます。


(例)PEST分析

「PEST」とは、Politics、Economy、Society、Technologyそれぞれの頭文字を取ったもので、マクロな外部環境が自社に及ぼす影響を分析する際に用いられます。

(例)4P分析

4Pは「マーケティングミックス」とも呼ばれ、企業が顧客に商品やサービスを提供する際にコントロールすべき4つの要素(Product、Price、Place、Promotion)の頭文字をとったものです。

(例)STP

STPは、どの市場(顧客)を狙い、どのような立ち位置でアピールするのが最も効果的かを決定するためのマーケティングにおける基礎的フレームワークです。

ロジカルシンキングのフレームワークを操るために

最後に、ロジカルシンキングのフレームワークを使う目的に立ち返った時に、気を付けなければならないことを改めて2つお伝えします。

■フレームワークの目的を理解する

これまでお伝えした通り、それぞれのフレームワークの目的や役割、他のフレームワークとの関係性などに着目して使うことが大切です。目的が変われば効果的な道具も変わります。

フレームにあてはめることを目的化せずに、効果的に問題解決するための有効なツールとしてフレームワークを駆使していきましょう。

■情理を軽んじない

多くの人は、「合理で考え、情理で動く」と言われています。

問題の特定と解決の方向性をロジカルなフレームワークで考え、伝えることは重要ですが、ビジネスにおいては最終的に周囲を巻き込んで動かし、実際に問題を解決しきらなければいけません。

ロジカルであること、フレームワークにあてはめることで満足せず、相手に寄り添ったコミュニケーションを心がけることも大切です。

ロジカルシンキングの落とし穴

ロジカルシンキングの意味と、その代表的なフレームワークをご紹介しましたが、ここで注意しなくてはならないのが、「ロジカルであることは目的ではない」ということです。

ロジカルに考えるための道具としてフレームワークは非常に汎用的ですが、道具の使い方をきちんと理解しなければ、簡単に落とし穴にはまってしまいます。

■落とし穴①:フレームワークを使う目的を見失っているケース

分かりやすく、上で紹介したフレームワークの具体例でお伝えしましょう。

3C分析は、事業戦略やマーケティング戦略を決定する際などに用いられます。つまり、自社が顧客・市場に対してどのような価値を届けるべきかを決定するためのツールです。陥りがちなパターンとして、「3つそれぞれの情報だけ収集して満足している」という状態です。

部下「3C分析しました!」
上司「なるほど、情報はかなり集まっているみたいだね。それで?」
部下「それで?とはどういうことですか?」

上記のようなシーンは良く見られます。情報収集が目的化してその後のアクションを考える意識を持たなければ、分析のクオリティにも影響し、ハコを埋めるだけで満足してしまいます。

「PEST」とは、マクロな外部環境が自社に及ぼす影響を分析する際に用いられます。「自社に及ぼす」というのがポイントで、手当たり次第に外部情報を収集してくることが目的ではありません。

部下「PEST分析してきました!」
上司「なるほどなるほど。うちはBtoBのシステム開発会社だけど、最近ファストファッションが流行ってることって影響ある?」
部下「いったん書いてみました!」

といったやり取りも多く見られます。

■落とし穴②:フレームワークの因果関係を理解していないケース

フレームワークを多く覚えれば覚えるほど、どのシーンで何を使うのかが混乱する危険性もあります。そうならないためには、ひとつひとつのフレームワークが何を目的にして、他のフレームワークとどのような関係にあるのかを理解しなければいけません。

前述したSTPと4Pのフレームワークは、それぞれマーケティングにおける基礎的なフレームワークで、ロジカルに分析するには非常に汎用的な道具です。それぞれの目的を改めて簡単にまとめると以下のようになります。

STP:どこをターゲットにして、どうポジショニングをとるかを定める
4P:ターゲットに対してどんなサービスをどのように提供するかを定める

すなわち、これら2つのフレームワークは、 「まずSTPでターゲットを定め、定めたターゲットに対して効果的に価値を届けるために4Pを使う」という順番で利用できることが分かります。

このように、フレームワークにはそれぞれ目的や役割が存在し、複数のフレームをどのように組み合わせるかというのも意識しなければならない重要な観点です。

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ロジカルシンキング研修の実践について

最後に、ロジカルシンキングを実際に使えるように身に着ける研修についてご紹介いたします。

弊社のロジカルシンキング研修では、
①ロジカルシンキングを習得することの重要性を理解する
②ロジカルシンキングのフレーム・思考方法を習得する
③フレーム・思考方法の使い方を理解し、使える感覚を身に付ける

の3つをポイントにおいています。

①ロジカルシンキングを習得することの重要性を理解する

論理的思考力の必要性を感じられていなかったり、論理的思考力は難しそうで日常で使えなさそうだと思ってしまっている受講者に、丁寧に「なぜロジカルシンキングが必要なのか」という重要性を理解してもらえるようなコンテンツ設計をしています。

そうすることで、日常でロジカルシンキングを活用したいと思っている状態や、使う事の効用を理解している状態になってから実際のフレームワークの解説に移ります。

②ロジカルシンキングのフレーム・思考方法を習得する

本記事の「ロジカルシンキングの手法」に絞って、実際にこれらのフレームワークを使った実践的なワークに取り組んでもらいます。最初はあえてフレームワークを伝えず、グループワークにおいて自分たちの感覚知で進めたときの非効率さを体験させます。

その後、解説パートでフレームワークの使い方を説明し、スキルを活用したときの効率のよさを体感してもらいます。このやってみる→失敗する→解説のステップを踏むことで、スキルの有用性を感じさせることができます。

③フレーム・思考方法の使い方を理解し、使える感覚を身に付ける

②で習得したスキルを、リアルに近い状況の中で「どのタイミングで、どれを活用すべきか」から考えさせて実践させます。これによって現場でも活用できるイメージを持ってもらい、使える自信をつけられるような設計にしています。

上記3つのポイントを押さえることで、「研修の場では使えたが、日常業務では使えない」ということが起こらないような研修に近づけることができます。

記事まとめ

今回の記事ではロジカルシンキングの意味やロジカルシンキングを鍛えるメリット、実際の手法を解説しました。

ロジカルシンキングは仕事を進める上で、自分の中での情報整理だけでなく、コミュニケーションの複雑性を縮減できる有用なスキルです。苦手意識を持っていてもぜひチャレンジしてみてください。

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木藤 綾佳
木藤 綾佳
【プロフィール】 リンクアンドモチベーション入社。以降、大手企業向けのコンサルティング部隊に所属。 営業企画として人材育成サービスに関するマーケティング施策に携わる。

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