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EQとは?高い場合のメリットは?EQが低い場合の改善方法や高める方法を解説

EQとは、自分や他者の感情を理解し、活かす能力のことです。近年、経済が豊かになったことで、お金のためだけでなく、やりがいや良好な人間関係を求めて働く人々が増えてきています。

本記事では、こういった時代背景から重要性が増しているEQという概念の定義や、社員のEQを高めるメリットと育成方法について、分かりやすく解説していきます。


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目次[非表示]

  1. 1.EQとは?意味は?
  2. 2.EQを構成する能力
  3. 3.EQが高い人の特徴について
  4. 4.企業が社員のEQを高めるメリット
  5. 5.EQを高めるための人材育成方法
  6. 6.記事まとめ

EQとは?意味は?

EQとは、Emotional Intelligence Quotientの略称で、日本語では「心の知能指数」と訳されています。EQは、1990年に米国の心理学者ピーター・サロベイ氏とジョン・メイヤー氏によって提唱された理論で、自分や相手の感情をうまく管理し、利用する能力のことを指します。

EQを高めることで、自分の感情をコントロールする能力や、相手の感情を理解する能力が高まり、他者とのコミュニケーションや信頼関係構築に大きく役立てることができます。

■IQとの違いは?

EQとよく似た概念に、IQという概念が存在します。 IQは、Intelligence Quontientの略称で、日本語では「知能指数」を意味し、知能指数という言葉からも分かるとおり、IQは思考の速さなどを含む知能を指すのに対し、EQは自分の思考ではなく、感情を把握し、コントロールする力を指します。

また、IQは先天的に決まっている部分もあるとされていますが、EQは、後天的に向上させることが可能とされている点も大きな違いの1つとして挙げあられます。

■EQの必要性とは?

弊社では、⼈間を「完全合理的な経済⼈」ではなく「限定合理的な感情⼈」であると定義しています。頭でわかっていてもどこか納得できない、行動できないということがあるように、人間の判断や行動は完全に合理的なものではなく、感情的な要素に大きく左右されることが多くあります。

この考え方を前提にすると、どれだけIQが高く、論理的な思考や行動ができる人間でも、自分や相手の感情を理解し、共感を創造することができなければ、組織の中で成果を出すことはできません。

人間が完全に合理的ではなく、限定合理的な感情人であるからこそ、IQのみならず、自分や他者の感情を理解できるEQの高さが求められています。

EQを構成する能力

EQは、感情の識別、利用、理解、調整の4つの能力によって構成されています。

■①感情の識別

感情の識別とは、自分自身や相手の「感情を感じる」能力です。 そもそも感情を識別することができなければ、それをコントロールすることもできません。

その点において、自分と他社の感情を識別する能力は、EQを発揮するための根底となる能力だと考えられます。

自分の感情に無関心でいるのではなく、自分が今どんな感情を抱いているのかに意識を向けることが重要です。

また、今度は自分だけでなく、相手が今何を感じているのかに興味を持ち、共感の接点を探ることが重要になります。

■②感情の理解

感情の理解とは、「感情を考える」能力です。感情をつくり出すためには、自分の感情を識別して終わりではなく、その感情の浮き沈みの原因がどこにあるのかを考え、理解することが解決への大きな1歩となります。

特に、他者の感情は変えられるものではありません。相手からやる気を感じられない時も、自分の言っていることが正しいと相手の感情を無視して嘆いたり、もっと動いてくれと頼んでも状況の改善には繋がりません。

相手がなぜやる気を持てていないかに関心を持ち、その原因について考えることではじめて対策を打つことができます。

■③感情の利用

感情の利用とは、「感情をつくる」能力です。人間の判断や行動は、自身の感情によって大きく左右されます。しかし、自分の感情の浮き沈みによってパフォーマンスが上がり下がりするようでは、継続的に成果を出すことはできません。

例えば、苦手な単純作業を割り振られたとき、面倒くさいと思いながら対応するのではなく、「この作業を効率化できれば、より大きな仕事を任せてもらえるかもしれない」と、自分に求められた行動を起こすために適した感情をつくる能力は、成果創出のために重要な能力の一つと考えることができます。

■④感情の調整

感情の調整とは、「感情を活かす」能力です。 これまでの3つの能力を総合的に発揮する力が求められます。人の感情は、自身の内部環境と外部環境の変化によって大きく変化するものです。1週間や1か月という期間で感情が一定のまま変化しないという人はいないはずです。

だからこそ、感情を識別、理解し、目的達成のために一度気持ちをつくり出した後に、自分や周りのコンディションや外部の環境の変化に応じて自分や他者の感情を調整し、目的達成のために軌道修正をする能力が非常に重要となってきます。

■感情は変えられないもの

前述のとおり、弊社では人間を限定合理的な感情人であると定義しています。 だからこそ、自分や他者の感情を理解し、コントロールすることは非常に重要です。

しかし、自身の感情も、他者の感情も、それ自体はコントロールできるものではありません。

怒りを感じている時に、怒り自体を抑えようとしてもその感情自体は変えられるものではありません。ただし、自分の思考や行動は変えることができます。

怒りの原因について考え、解決するために自分の考え方や行動を変えることでのみ、怒りを落ち着かせることができます。

感情を理解し、活かすために一番重要なのは、自分が変えられるものと変えられないものを区別し、変えられないものに嘆くのではなく、変えられるものに注力するという姿勢であると考えられます。

EQが高い人の特徴について

EQの高さは、自分の感情と向き合う能力と、相手の感情と向き合いながらコミュニケーションを取る能力の2つに分けることができます。

弊社はこれら2つの能力を、対自分力と対人力と呼んでいます。そしてこれらの能力は、業界や職種関係なく普遍的に必要なポータブルスキル(持ち運び可能なスキル)だと考えています。

EQが高い人は、対自分力と対人力において、下記のような力を持っている特徴があります。

■対自分力

  決断力ー失敗へ不安や葛藤を乗り越え、素早く深く意志決定を行える力
  曖昧力ーあやふやではっきりしない不安な状況を受け入れて行動できる力
  瞬発力ー感情の浮き沈みに惑わされず、短期間で集中的にパワーを発揮できる力
  冒険力ー危険を恐れず、または恐れを感じながらでも難易度の高いことも挑戦できる力
  忍耐力ー苦しみや辛さ、怒りなどに耐えられる力
  規律力ー自分の感情に左右されることなく秩序やルールに則り、整然と事を進められる力
  持続力ー感情の浮き沈みに惑わされず、ある状態を保ち、中断することなく継続できる力
  慎重力ー焦ることなく、注意深く落ち着いて行動できる力

■対人力

  主張力ー間違えることへの恐れを乗り越え、相手に自分の意見や考えを言うことのできる力
  否定力ー相手の感情に配慮した上で、意見や提言に対して否定する決断ができる力
  説得力ー論理的なだけでなく、情理的に話しかけることで相手を納得させることのできる力
  統率力ー集団の気持ちを統合し、指示や対話を通して仕事を進められる力
  傾聴力ー相手の言葉だけでなく、その裏にある感情にも関心を持ち理解することのできる力
  受容力ー自分と異なる感情や意見をもっている人の話や要求でも聞き入れることのできる力
  支援力ー業務面に加え情緒的な面でも相手や集団をサポートし助けることのできる力
  協調力ー他人の感情に配慮しながら力を合わせて事をなすことのできる力

企業が社員のEQを高めるメリット

前述のとおり、人間の判断や行動は感情によって大きく左右されます。

特に近年では、働く人々のモチベーションの源泉が多様化してきており、労働の対価として、これまで求められてきた社会的地位や金銭的報酬をに加え、周りからの承認や社会に対する貢献観などの感情報酬を求める人々が増えてきています。

また、組織の中で一人で全てを完結できる仕事は存在しません。仕事は他者との協働によって成り立ちます。よって弊社では、組織は要素還元できない「協働システム」であり、組織に起こる問題は、誰か一人のせいではなく、人と人の「間」で起こる考えています。

このように、人間は、限定合理的な感情人であり、組織の成功や失敗の原因は、特定の誰かではなく、間で起こるという前提に立つと、社員のEQを高めることは、近年の経営においてより重要な課題のひとつだと考えることができます。

個々人が高いEQを持ち、共感や協働を意識することで、チームのパフォーマンス向上や組織内でのシナジー、イノベーション創出にも繋がるでしょう。

EQを高めるための人材育成方法

EQを高めるためには、以下の2つのステップを繰り替えすことが重要です。

  ①診断:現状把握をし、課題特定をした上で、適切な改善計画を立てる。
  ②変革:改善計画を確実に実行し、適宜確認および軌道修正を行う。

■診断:社員に自分の現在地を理解してもらう

自分の感情と向き合う対自分力や、他者と向き合いコミュニケーションをする対課題力は、可視化することが困難な目に見えないスキルです。

しかし、自分のモチベーションがどういった状況で下がり、上がる傾向があるのかを理解していくことは、EQを高めるためにも重要な観点の一つです。事前にその傾向を把握することで、似たような場面に出くわした際の対策を事前に考えておくことができるようになります。

具体的な方法として、診断ツールを活用することをおすすめします。同僚や上司に聞く方法もありますが、診断ツールを活用することで、感覚的・属人的な思考に頼ることなく、再現性のある形で正確に現在地を把握することができます。

また、診断結果を共有できるという点も、診断ツールの大きなメリットの一つです。他者の診断結果を知ることで、自分の感覚に頼ることなく、相手のモチベーション特性を把握し、普段の協働シーンに役立てることができます。

■変革:セルフコントロール研修の実施

診断により自分自身のモチベーション特性を捉えなおすことができたら、次は「自分でモチベーションをコントロールする手法」を体験し、身につけていただくことが重要です。

ここで注意したいのが、前述のとおり、感情自体は変えられないものだということです。

よって、セルフコントロールの第一歩は、変えられるものと変えられないものを区別し、変えられるものに注力するマインドセットの獲得と考えられます。具体的に弊社では、以下のように整理しています。

変えられるもの:思考、行動、自分、未来
変えられないもの:感情、生理反応、他人、過去

これらの区別ができるようになれば、感情という変えられえないものをコントロールするために、自分の思考の切り替え方などをケース・ワークを通じて学ぶことで、今後モチベーションが低下したシーンでいかに対応していくかを考えることができます。

記事まとめ

人間の判断や行動は、決して感情抜きで決まるものではありません。 人間が限定合理的な感情人であるからこそ、自分の感情をコントロールし、相手の感情に関心を持ちながら協働できるEQの高い人材が求められています。

ここ数年では、リモートワークが普及し、上司や同僚の目の届かない環境で働く機会は増えてきています。そういった環境だからこそ、社員のEQを高め、自分と他者の感情を理解し、活かすことのできる人材を育成することは、現代の経営において重要な課題のひとつだといえるでしょう。


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LM編集部
LM編集部
理念・採用・風土・制度など組織人事のトレンドを発信しています。 基本的な用語解説から、多くの企業で陥っている実態、 弊社が培ってきた組織変革技術の知見を踏まえたポイント解説まで 皆様のお役に立ち情報をお届けします。

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