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マネジメント系の資格には何がある?取得メリット・企業ができる支援策などを解説

企業をうまく経営していくには、マネジメントスキルを有する人材の存在が必要不可欠です。自社の人材にマネジメントスキルを身につけて欲しいなら、資格取得を促すという方法があります。企業が資格取得を支援できれば、優秀な管理職の人材育成にも役立つでしょう。

この記事では、マネジメント系資格の種類や取得メリット、マネジメントするために身につけたいスキルなどについて解説します。ぜひ参考にしてください。

目次[非表示]

  1. 1.そもそもマネジメントに資格は必須ではない
  2. 2.マネジメントに関する資格を取得するメリット
  3. 3.マネジメントに関する国家資格3選
  4. 4.マネジメントに関する公的資格4選
  5. 5.マネジメントに関する【民間資格】4選
  6. 6.職種別におすすめのマネジメント系資格
  7. 7.資格取得で身につけたいマネジメントスキルとは?
  8. 8.マネジメント系資格を取得する際に気をつけたいポイント
  9. 9.企業がマネジメント系資格の取得を支援する方法
  10. 10.まとめ

そもそもマネジメントに資格は必須ではない

マネジメントとは、経営学者として有名なアメリカのピーター・ファーディナンド・ドラッカーが最初に定義したもので、「組織に成果をもたらすための道具、機能、機関」を指します。ビジネス用語としては、経営管理や組織運営などを指すのが一般的です。

マネジメントをするためには、資格が必要なわけではありません。マネジメントの知識やスキルを身につけるための手段や、スキル保有の証明として資格が活用されています。

マネジメントに関する資格を取得するメリット

マネジメントに関する資格を取得すると、正しい知識やスキルが身につくため、社内のマネジメントの質が高まり、企業の利益につなげられるというメリットが期待できます。マネジメント担当者が信頼を得られやすくなるため、円滑な組織管理に寄与するでしょう。

また、企業によっては、マネジメント系の資格を昇給やキャリアアップの判断材料としているケースもあり、取得した本人にとってもメリットがあります。

マネジメントに関する国家資格3選

国家資格とは、国が法律に基づいてそのスキルや能力を認める資格のことを指します。数多くある資格のなかでも信頼性が高いのが特徴です。ここからは、マネジメントに関する国家資格を3つご紹介します。

1.社会保険労務士

社会保険労務士は、通称「社労士」と呼ばれており、労働に関する法律や社会保険制度などの専門家として活躍できる国家資格です。取得すると、人事・労務に関する相談やアドバイス、コンサルティング業務が可能となります。

独占業務を有する士業は、資格試験の難易度が高くなっていますが、労働管理を徹底したいマネジメント層にはおすすめの資格です。

2.中小企業診断士

中小企業診断士は、中小企業が抱える人事や法務に関する知識を有する専門家として認められる国家資格です。企業の成長を促す知識やスキルが身に就くため、企業にとっても有益な資格として注目されています。

ただし、社労士と同じく士業として難易度が高く、学習のハードルも高い点に注意が必要ですが、本人にとっても昇進や独立が目指せる有意義な資格です。

3.プロジェクトマネージャ試験

プロジェクトマネージャ試験とは、さまざまな分野のIT系国家資格がある「情報処理技術者試験」のなかでも、レベル4に分類されるスペシャリスト向けの試験です。

プロジェクトマネージャ試験に合格すると、ITに特化したマネジメント知識とスキルが身につくので、IT化が進む昨今で有益な力が得られます。

マネジメントに関する公的資格4選

公的資格とは、自治体や各業界の団体が認めている資格で、運営は公益法人などの民間団体が行っている資格です。国家資格に次いで、高い信頼性があります。ここからは、マネジメント関連の公的資格を4つご紹介します。

1.日商簿記検定

日商簿記検定とは、日本商工会議所が運営している、経理や会計に必要な知識やスキルが身につく公的資格です。経営に関するデータを分析し、今後の戦略に生かす力などが得られるため、あらゆる企業で重宝されます。

企業のマネジメント層として活躍するレベルを目指すなら、2級以上が目安です。

2.ビジネスマネジャー検定

東京商工会議所が運営しているビジネスマネジャー検定は、マネージャーとして活躍する管理層に必要な知識やスキルを身につけられる公的資格です。合格すると、「ビジネスマネジャー」の称号が得られ、キャリアアップにも役立ちます。

人と組織、業務、リスクに関するマネジメント知識が得られるため、管理者として活躍できる人材の育成に効果的です。

3.メンタルヘルス・マネジメント検定

メンタルヘルス・マネジメント検定は、大阪商工会議所が主催している、従業員のメンタルヘルスに重きを置いた資格です。近年、メンタルヘルスの悪化により業務に支障がでるケースが増加しており、多くの企業でメンタルケアが重視されています。

資格取得によってメンタルヘルスに関するマネジメントスキルが身につくため、従業員の健康維持や円滑な経営に役立つでしょう。

4.ビジネスキャリア検定

ビジネスキャリア検定は、中央職業能力開発協会が運営している、人事や経理などの専門業務に関するスキルを身につけられる公的資格です。新入社員などの初心者向けから、実務経験10年以上が対象の1級まで、4段階のレベルがあります。管理職として、人事や経理業務のマネジメント知識も身につけたい場合は、2級以上を目安にするとよいでしょう。

マネジメントに関する【民間資格】4選

民間団体や企業が独自に運営している民間資格は、国家資格や公的資格ほどの信頼性はありません。しかし、マネジメントスキルを身につけるために活用されている資格も存在します。ここからは、マネジメントに関連する民間資格を4つご紹介します。

1.PMP

PMP(Project Management Professional)は、プロジェクトをマネジメントするためのスキルや知識が身につく資格です。アメリカの「プロジェクトマネジメント協会」が主催しており、国際資格として広く認知されています。

さまざまな業界で活躍できるマネジメントスキルが身につくため、企業の利益になるだけでなく、本人のキャリアアップにも効果的です。

2.公認モチベーション・マネジャー資格

公認モチベーション・マネジャー資格は、東京未来大学と株式会社リンクアンドモチベーションによる民間資格で、モチベーションに関するマネジメントスキルが身につきます。一般向けと管理職向けがあり、団体受験も可能なため、企業として取り組みやすい資格です。

レベルに合わせて2段階に分かれており、マネジメントの基礎から身につけてもらいたいという企業の人材育成にも活用しやすいでしょう。

3.ビジネスマネージメント認定試験

ビジネスマネージメント認定試験は、社会人として身につけておきたい基礎的なマネジメントスキルや、メンタルトレーニングに関する知識・スキルが身につく資格です。職場の人間関係を良好にするために役立ちます。

資格を保有していると、アドバイザーとして活躍できるため、将来のキャリアアップや独立も目指せる資格です。

4.ロジカルシンキングマスター認定試験

ロジカルシンキングマスター認定試験は、ビジネスマネージメント認定試験と同様に、JLESAが運営している、マネジメントには欠かせない論理的思考に基づいた考え方が身につく資格です。

多角的な考え方が身につくため、ビジネスシーンだけでなく、日常生活においても役立つ、効率的に考えられる力が身につきます。

職種別におすすめのマネジメント系資格

職種によって、マネジメントに必要なスキルが異なります。ここからは、職種別に生かせるマネジメント関連資格について、それぞれご紹介します。

営業職におすすめのマネジメント系資格

営業職のマネジメント層には、営業に関する基礎知識からマネジメントまで幅広く学べる「営業士」がおすすめです。日本営業士会が主催しており、営業技術など成果につながるスキルだけでなく、生産管理などのマネジメントスキルも身につきます。

初級、上級、マスターの3段階のレベルがあり、マネジメント職に就ける人材育成には、上級以上の取得が目安です。

技術職におすすめのマネジメント系資格

技術職のマネジメントには、プロジェクトの進行に欠かせないPMPの資格がおすすめです。IT系エンジニアであれば、情報処理技術者試験のプロジェクトマネージャ試験やITストラテジストも役立つでしょう。

技術職の場合、携わっている分野に合ったマネジメント能力が身につくように、資格を選ぶ必要があります。

会計・経理におすすめのマネジメント系資格

先に紹介した中小企業診断士や日商簿記検定は、会計・経理のマネジメントにおすすめです。またマネジメントには、企業の経営に関する知識を身につけておくことが重要なため、企業経営アドバイザーやMBAなども有用です。どちらも、経営の問題解決に必要な知識やスキルが身につきます。

人事におすすめのマネジメント系資格

企業に貢献する人材の管理や育成には、メンタルヘルス・マネジメント検定やビジネスキャリア検定が有用です。昨今、経営課題として従業員のメンタルケアを掲げる企業が増加しているため、メンタルヘルスに関するマネジメントスキルは欠かせないものとなっています。

ビジネスキャリア検定の場合、2級以上を取得していれば、企業経営を成長に導くマネジメントの力が身につくでしょう。

資格取得で身につけたいマネジメントスキルとは?

マネジメントスキルを得るために資格取得する場合、以下のスキルを身につけられるよう意識すると効果的です。

・経営に関するスキルや知識
・組織をけん引できるリーダーシップ
・人間関係を構築するコミュニケーション能力
・スケジュールの管理能力
・課題発見・解決する能力

マネジメント系資格を取得する際に気をつけたいポイント

マネジメント人材の育成を強化する場合、マネジメントに関する資格をしらみつぶしに取得していくなど、闇雲に取り組んでも成果は出にくいでしょう。資格取得を目的にするのではなく、資格取得によってスキルを身につけ、いかに企業に貢献するかが大事です。

何のために資格を取得し、どのように活用するのかを考慮したうえで、必要な資格の取得を目指すようにするとよいでしょう。

企業がマネジメント系資格の取得を支援する方法

マネジメント系資格の取得を支援する方法は、以下のような支援策が挙げられます。

・自社で生かせる資格の周知
・資格取得に対するインセンティブ制度の整備

支援する際には、まず、自社にどのようなスキルが必要なのか明確にしておくことが大事です。資格取得の目的が明確になり、取得後の貢献につながりやすくなります。管理層の資格保有者の情報を共有すると、目安として役立つでしょう。

また、資格手当などのインセンティブを用意しておくと、資格取得へのモチベーションが上がり、自主性を促せます。

まとめ

マネジメントスキルを伸ばす方法の1つとして、資格取得は効果的です。マネジメントに関連する資格は、本記事で紹介した以外にも複数ありますので、自社に必要なスキルに合わせて、適切なものを選びましょう。

また、資格取得を促すには、企業側の支援も大事です。役立つ資格の情報やインセンティブなどの制度を整備すると、マネジメント人材の育成に役立つでしょう。

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LM編集部
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