社員研修とは?階層別のプログラム例や種類、オンラインで行う方法などを詳しく解説
社員研修は入社時に実施するだけでなく、社員の状況に応じて適切に行うとスキルアップにつながります。社員の成長は自社の成長にも直結するため、社員研修は重要です。この記事では、社員研修の種類や研修実施までのステップなどについて詳しく解説します。社員研修のメリット・デメリットについても解説するため、ぜひ参考にしてください。
目次[非表示]
- 1.社員研修とは
- 2.社員研修を行う目的
- 3.社員研修を行うメリット・デメリット
- 4.社員研修の種類
- 5.階層に合わせた社員研修も検討しよう
- 6.社員研修を実施するまでの流れ
- 7.社員研修を成功させるためのポイント
- 8.まとめ
社員研修とは
社員研修とは、業務に取り組むうえで必要なスキルを社員が習得できるようにするための研修です。主に社内研修と社外研修に分かれています。それぞれの概要についてまとめると、以下の通りです。
社内研修
社内研修は、上司や先輩社員などが指導する研修です。自社の業務の進め方や考え方について自由に教育できます。社内研修を実施すると、自社の業務に関する実践的な内容を伝えられます。特に自社の理念は特有の内容であるため、マネジメント層が研修を主導すると効果的です。
社外研修
社外研修は、社外の講師から仕事やビジネスに関する内容を体系的に学ぶ研修です。プロによる指導により、集中的に学習に取り組めます。また、社内にはない価値観に触れる機会になり、新しい発想やスキルを得られる可能性があります。社内の研修の担当者が研修内容を細かく企画する必要がないため、業務負担の軽減も可能です。
社員研修を行う目的
新入社員に対する社員研修は、自社に対する興味や関心を高めて組織の文化を実感させ、愛着をもたせる目的で実施されます。また、各社員の成長を促すことで、その結果として事業の成長にもつながります。自社のビジネスで高い成果を目指すうえでも、社員研修の実施は重要です。
社員研修を行うメリット・デメリット
社員研修には、メリット・デメリットの両方があります。以下でそれぞれ解説します。
社員研修を行うメリット
新入社員研修は新入社員が自社の組織の文化を理解し、適応するために重要なプロセスとなります。同期とのコミュニケーションの機会にもなり、仲間意識を醸成することが可能です。学習意欲を高め、研修後の支援やノウハウの共有などにもつなげられます。
さらに、効果的な研修により新入社員の不安を自信に変えられれば、若年層における自己肯定感の低下の問題にも対応できます。教育の効率と効果を向上させられるため、社会人としての基本的なスキルや知識の平準化も可能です。早い段階で即戦力となる人材に到達しやすくなります。
社員研修を行うデメリット
社内研修のみでは外部の専門家の知見を得られず、新しい視点や最新のトレンドについて学ぶ機会を確保できません。それにより、組織のイノベーションや競争力が低下する可能性もあります。
また、社内の人的リソースは限られており、均等かつ充実した研修をすべての社員に提供できるとは限りません。研修の質や内容にバラつきが生じる恐れがあります。業務と研修のスケジュール調整も難しく、部署の日常業務に影響が出る場合もあります。
社員研修の種類
社員研修にはさまざまな種類があります。それぞれの詳細について解説します。
OJT
OJTは、実際の業務を通して業務の流れや方法を学ぶ研修です。現場の業務を通して社員の能力の開発を促す目的で実施されます。実践的な知識やスキルについて指導でき、社員自身もスムーズに業務を覚えることが可能です。そのため、即戦力となる人材を育てる効率な手段として多くの企業が採用しています。
OFF-JT
OFF-JTとは、職場を離れて行われる研修です。主に、講演会やセミナーなどの形式により座学で知識やスキルを習得します。OFF-JTの目的は、日常業務では獲得しにくい知識やスキルの習得です。体系的に知識やスキルについて学べるため、基本的な内容を網羅できます。
eラーニング
eラーニングとは、インターネットを通じて社員が各自で学習を進める研修です。Web上でいつでもどこでも学習できるため時間や場所の制約がなく、社員が自分のペースで学習できます。特に若い社員に受け入れられやすく、注目されています。コストの削減や社内のニーズに合わせたオリジナルコンテンツの作成も可能であり、メリットも豊富です。
グループワーク
グループワークとは、参加する社員を小さなグループに分け、テーマについてグループごとにディスカッションする研修です。社員同士で意見を出し合い、協力して問題の解決を目指します。社員同士のコミュニケーションを促す効果を期待できます。ともに問題の解決を目指すという経験は、実際の業務においても役立つ可能性が高いです。
ロールプレイ
ロールプレイ(ロープレ)とは、参加者が顧客と店員の役割を演じ、接客の流れを学ぶ研修です。主に、サービス業でよく採用されている方法です。周りの様子を見られるため、自分の接客のヒントにできます。定期的にセミナー形式で実施されるケースだけでなく、接客のリハーサルのために行われるケースもあります。
オンライン研修
オンライン研修とは、Web会議システムを使用してインターネット上で実施する研修です。カメラや音声をオンにすれば顔を合わせてやり取りができるため、実際に会場に集まっている場合と変わらないコミュニケーションが可能です。集中力を維持するには、グループワークなどもうまく活用するとよいでしょう。
階層に合わせた社員研修も検討しよう
社員研修を効果的に実施するには、階層に合わせる必要があります。それぞれの階層に合わせた社員研修の内容について解説します。
新入社員向け
新入社員向けの研修の目的は、学生から社会人になる際のマインドの切り替えや、社会人としての基礎的なスキルの習得などです。そのため、具体的な研修内容としては、マナー、ビジネス文書、メンタルヘルス、ロジカルシンキング、チームワーク、コミュニケーションなどが挙げられます。まずは、業務に取り組むために必要な最低限のスキルや知識を学んでもらう必要があります。
中堅社員向け
中堅社員向けの研修の目的は、企業の将来を支える核となる人材の育成です。幅広い年齢層を対象にしており、さまざまな研修があります。たとえば、次世代リーダー向けの研修や中途入社社員向けの研修が実施されています。リーダーシップ、キャリアデザイン、女性リーダー育成、チームビルディングなどに関する研修も重要です。
管理職向け
管理職向け研修の目的は、収益の確保や社会的責任を果たすために必要なマインドとスキルを身につけることです。具体的な研修内容は、組織づくり、マーケティング、コストダウン、業務フロー改善、役員養成、人材育成、採用、BCP(事業継続計画)、BCM(事業継続管理)などです。これらの研修により、組織運営、戦略的意思決定、人材管理などに関する幅広い知識とスキルの習得が期待されます。
社員研修を実施するまでの流れ
社員研修はどのように実施すればよいのでしょうか。実施までの流れについて解説します。
1.求める人物像を明確にする
研修の目的と内容を定めるには、まず自社に必要な人材の定義を明らかにする必要があります。定義が難しい場合は、対象者へアンケート調査を実施すると効果的です。特に若手を対象とする研修においては、対象者が実際に直面している課題や欠けていると感じるスキルについて確認したうえで研修内容を具体化する必要があります。
2.研修内容やスケジュールを決める
自社が求める人物像が明確になったら、具体的な研修内容とスケジュールを決めましょう。研修内容については対象者の意識も考慮しつつ、企業の課題や目的に合わせることが大切です。また、スケジュールについては、対象者が無理なく参加できる日程になるよう調整する必要があります。
3.実施して振り返りをする
研修を終えたら振り返りを行い、研修の効果を評価しましょう。これにより、研修の改善点を明らかにできます。参加者からフィードバックを集めると、研修内容の有効性やブラッシュアップが必要な部分についてより具体的に把握できます。その結果を踏まえ、次の研修に生かしましょう。
社員研修を成功させるためのポイント
社員研修を成功させるには、さまざまなポイントがあります。以下で詳しく解説します。
目的を明確にする
社員研修を成功させるには、目的を具体的に意識することが重要です。研修の必要性やメリットを明確にしたうえで、社員に対して事前に周知しましょう。研修を受ける社員自身が目的を理解していると、モチベーションを高められます。より積極的に取り組もうとするため、研修そのものの活性化が可能です。
社員の知識のバラつきを回避する
社員の知識にバラつきがあると、研修の効果にも差が出やすいです。前提として必要な知識について、集合研修の前に事故学習できる仕組みを用意しましょう。たとえば、eラーニングを活用すると、基本的な知識について事前に学んでもらえます。そのうえで研修を実施すれば、研修の効果がより高まります。
まとめ
社員研修は、社員の企業に対する理解を深め、業務を進めるうえで必要なスキルや知識を伝えるために実施されています。社員研修は自社の成長そのものにも直結します。階層に合わせた社員研修にも力を入れることが大切です。
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