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キャリア開発とは?概要やメリット・具体的な方法・成功するポイントなどを解説

キャリア開発とは、企業が従業員1人ひとりに合ったキャリア構築の支援を行うことを指します。企業と従業員が互いに成長していくためには、キャリア開発によって中長期的な視点で人材育成を行うことが重要です。

この記事では、キャリア開発の概要やメリット、成功させるためのポイントなどを解説します。

目次[非表示]

  1. 1.キャリア開発とは
  2. 2.キャリア開発と似た言葉との違い
  3. 3.キャリア開発が求められている理由
  4. 4.キャリア開発のメリット
  5. 5.キャリア開発に効果的な手法
  6. 6.キャリア開発のリスク
  7. 7.キャリア開発に成功するポイント
  8. 8.キャリア開発ならリンクアンドモチベーション
  9. 9.まとめ

キャリア開発とは

キャリア開発とは、従業員の主体的なキャリア形成をサポートすることを意味します。

従業員個人の能力開発や人事異動を行うことで、1人ひとりが中長期的に見て、よりよいキャリアへと進んでいくことを促すものです。企業が主導するキャリア開発には、研修の実施や資格取得に向けたサポートなども含まれます。

キャリア開発と似た言葉との違い

キャリア開発以外にも「キャリア」と名のつくビジネス用語は多くあります。それぞれの言葉との違いは、以下の通りです。

・キャリア形成:仕事を通じてさまざまな人生経験を積むことで、従業員が主体的に自己実現を図るためのプロセス
・キャリアパス:従業員が目指す職位や職務における目標などを実現するためのプロセスや道筋
・キャリアアップ:特定の分野における知識やスキルを高め、自身の市場価値を向上させること
・キャリアデザイン:私生活も含め、今後どのような働き方をしたいのか、明確なビジョンを持ったうえで人生設計をすること

キャリア開発が求められている理由

近年はなぜキャリア開発が求められているのでしょうか。終身雇用の崩壊、働き方の多様化の観点から解説します。

終身雇用の崩壊

昨今では、1度就職した会社で定年まで働くという、終身雇用の概念が崩壊しつつあります。ITの発達によって働き方が変容し、人材も流動的な昨今では、従業員自身が必要なスキルや知識を積極的に身につける姿勢が不可欠です。

企業においても、社員をひとくくりに教育するのではなく、1人ひとりに適した能力開発を支援する必要があります。

働き方の多様化

リモートワークの推進やAIの発達によって働き方が変化していることも、キャリア開発が求められる理由の1つです。従業員の価値観は時代とともに変化しており、企業も価値観の変化に対応していく努力が必要でしょう。

従業員1人ひとりが自身の持ち味や強みを生かせる環境を整えることは、組織の活性化にもつながります。

キャリア開発のメリット

キャリア開発を行うことによってどのようなメリットが得られるのでしょうか。本章では主なメリットを3つ解説します。

組織が活性化する

キャリア開発を行うことによって、自分で考え行動できる、自律した人材の育成を促せます。個人が能力を発揮できる環境は、行動的で活気ある組織を作ることにもつながるでしょう。会社を活性化させるためには、指示をされる前に自ら気づき、行動できるメンバーの育成が欠かせません。

企業全体の生産性が向上する

キャリア開発によって主体的に行動できる人材が増えると、企業の生産性向上にもつながります。また、キャリア開発の工程で適材適所に人材を配置することで、従業員がそれぞれの強みを生かしながら業務に取り組めるでしょう。新規事業の開発や、時代の変化に応じた事業戦略の推進など、企業全体の成長も見込めます。

優秀な人材を獲得しやすくなる

企業がキャリア開発に取り組むことは、採用活動の場でも有利に働きます。就職先や転職先を探している人にとって、自身の成長を支援してくれる企業は魅力的に映るでしょう。また、キャリア開発を魅力的と捉える人材は、成長意欲がある人材と見なすこともできます。キャリア開発への取り組みは、優秀な人材の確保や、従業員のエンゲージメント向上にもつながります。

キャリア開発に効果的な手法

メリットを把握したところで、どのようにキャリア開発を促すとよいのでしょうか。キャリア開発に効果的な手法を5つ解説します。

キャリア面談

キャリア面談とは、従業員が自身のキャリアについて、悩みや不安を相談できる場のことです。

従業員が自身の課題や疑問に思っていることを解消し、日々の業務に前向きに取り組んでもらうといった狙いがあります。キャリア面談には、上司や先輩に相談する方法や、キャリアコンサルタントに相談する方法などがあります。

研修

社内研修や社外研修を行うことも、キャリア開発でよく採用される手法の1つです。

研修は業務に必要なスキルや知識を深めるものだけでなく、仕事への向き合い方など、マインドセットとしても有効です。新人を対象とした「キャリアデザイン研修」や、管理職向けの「部下のキャリア支援開発」など、テーマ別に研修を用意するとよいでしょう。

自己啓発の支援

企業が一方的に研修を用意するだけでなく、従業員が主体的に学べる環境を整えることも大切です。

従業員の自己啓発を促すことによって、さらなるキャリアの幅や枠の拡大につながります。自己啓発支援の具体例としては、eラーニングの導入や書籍購入制度、資格取得のための金銭的援助などが挙げられます。

異動や配置の変更

キャリア開発を実現するためには、部署異動や配置の変更を適宜行うことも検討しましょう。

長期間同じ部署で働いていると、習得できるスキルや知識が限られてしまうため、従業員自身が希望するキャリアプランを実現できない可能性があります。異動の自己申告制度や社内公募制度などを導入し、従業員が異動しやすい環境を作りましょう。

副業や兼業の許可

副業や兼業によって本業では得られない経験をすることで、新たなキャリア形成につながる可能性があります。副業での経験が本業に生かせることもあるでしょう。また、これ以上のキャリアアップが見込めない世代では、副業で新たな刺激を得ることで、モチベーション維持にも役立ちます。

キャリア開発のリスク

キャリア開発にはメリットもありますが、逆にリスクもあるため注意が必要です。キャリア開発におけるリスクや注意点を解説します。

現在の仕事から逃避

従業員の希望するキャリアプランが、必ずしもその従業員にとって望ましいものであるとは限りません。場合によっては、従業員自身が直面している課題やトラブルから逃げるために、異動希望や転職活動を行うこともあるでしょう。従業員の現実逃避を防ぐためには、上司や人事部のフォローや定期的な話し合いが必要です。

制度の形骸化

キャリア開発の制度が形だけのものとなり、実態が伴っていないと、従業員が会社に失望するリスクが高まります。

たとえば、異動の自己申告制度はあるものの、希望を出す前に上司に説得され、実際には申告まで漕ぎ着けないなどです。この場合、従業員の希望が人事に届かないうちに、従業員が退職してしまうおそれがあります。

転職

キャリア開発を行うことによって、従業員自身が「現在の仕事は向いていない」、「働く意義を感じない」などと判断し、転職してしまう可能性もあります。

キャリア開発による離職の発生は、企業が自社の魅力をきちんと伝えられていないことが原因の場合もあります。キャリア開発の際は、自社や自部署の魅力もあわせて伝えるようにしましょう。

キャリア開発に成功するポイント

キャリア開発を成功させ、自社の活性化を導くためのポイントを3つ解説します。

従業員の主体性を尊重する

キャリア開発は企業主導の取り組みである一方で、主役はあくまで従業員です。従業員本人が自律するための目的意識を持たなければ、成功することは難しいでしょう。一方的に企業のやり方を押し付けたり、従業員の価値観を尊重しなかったりすると、失敗してしまう可能性があります。

従業員が主体的に取り組みたいと思える環境を整えましょう。

従業員の志向に配慮したサポートをする

キャリア開発では、従業員1人ひとりの志向に配慮したサポートを行うことが望ましいです。それぞれの志向に応じたスキルや経験を培える支援を行うことで、1人ひとりのパフォーマンス向上につながります。一律かつ一方的な教育は、時間と労力が無駄になりやすいため注意しましょう。

相談できる環境を整える

キャリア開発では、すべての従業員が自分に合った目標設定を行えるとは限りません。キャリアプランの相談窓口を設置し、従業員が相談しやすい環境を整えることも大切です。他部署の先輩社員が相談相手となる「メンター制度」や、先輩社員が仕事をアドバイスする「ブラザー・シスター制度」などを、導入してもよいでしょう。

キャリア開発ならリンクアンドモチベーション

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まとめ

キャリア開発を行うことで、従業員1人ひとりの強みを引き出すとともに、自社の生産性向上や組織活性化を図ることが期待できます。従業員が希望するキャリアプランを実現できれば、1人ひとりのモチベーション向上にもつながるでしょう。

リンクアンドモチベーションでは、企業向けのキャリア開発支援を行っています。組織状況を診断するだけでなく、コンサルティングによる組織変革やステークホルダーへの公表など、手厚いサポートが強みです。ご興味のある人は、下記のリンクもご覧ください。

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LM編集部
LM編集部
理念・採用・風土・制度など組織人事のトレンドを発信しています。 基本的な用語解説から、多くの企業で陥っている実態、 弊社が培ってきた組織変革技術の知見を踏まえたポイント解説まで 皆様のお役に立ち情報をお届けします。

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