catch-img

CS向上につながる具体策とは?取り組むメリットや詳しい調査方法・評価指数などを解説

CSとは「Customer Satisfaction」の略であり、顧客満足度を表すビジネス用語です。多くの企業は、経営改善においてCSを欠かせない要素として捉えています。しかし、重要性を理解していても、CS向上のために十分な施策を実行できていないケースは多いでしょう。この記事では、CS向上がもたらすメリットに触れたうえで、CSを向上させるための具体的な方法を解説します。

目次[非表示]

  1. 1.CS向上が注視される理由
  2. 2.CS向上に欠かせないESとは
  3. 3.CS向上が企業にもたらすメリット
  4. 4.CS向上を目指すための4ステップ
  5. 5.CS向上のための期待測定方法は
  6. 6.CS向上を図るために重要な評価指数
  7. 7.CS向上のための具体的な取り組み
  8. 8.CS向上のカギを握るのは従業員育成
  9. 9.まとめ

CS向上が注視される理由

CS向上は、なぜ多くの企業が重視しているのでしょうか。ここでは、CS向上がなぜ注目を集めているか解説します。

競合との競争が激化している

現在は企業数が増加し、多業種展開やグローバル化も加速している状況です。類似した商品やサービスを提供する企業が多くなり、競合との争いが激しくなりました。また、顧客は単に質や価格が優れているだけでは、商品やサービスを購入するとは限りません。
 
購入を促すには差別化が必要であり、何らかの付加価値が求められています。その結果、CSが重要な指標として捉えられるようになりました。

顧客ロイヤルティの重要性が高まっている

顧客は商品やサービスから得られる体験や経験を重視する傾向が強まっており、顧客ロイヤルティの重要性が増しています。魅力的な体験や経験を提供すれば、顧客ロイヤルティも向上する可能性が高いです。それにより売上アップや口コミによる拡散を期待でき、他者との差別化につながります。顧客ロイヤルティを高めるには、CSの向上も欠かせません。

SNSでの評価による影響が大きくなった

SNSが普及して以来、自社の商品やサービスに関する情報が広がる機会は急激に増えました。SNSにおける企業への評価や評判は、もはや無視できない状況です。SNSには顧客が自由に意見を書き込めるため、ポジティブな情報を拡散してもらうにはCSを向上させる必要があります。

CS向上に欠かせないESとは

CS向上に不可欠な要素としてESがあります。ESとは「Employee Satisfaction」の略であり、従業員満足度を表すビジネス用語です。CSを向上させるには、従業員の企業に対する貢献度が重要です。積極的に企業の利益につながる行動を従業員にとってもらえるよう、ES向上にも注力しましょう。

CS向上が企業にもたらすメリット

CS向上により、企業はさまざまなメリットを得られます。具体的にどのようなメリットを得られるか解説します。

新規顧客の獲得につながる

CS向上が実現すると企業に対する評価も高くなる傾向にあり、口コミや紹介によって新規顧客の獲得も目指せます。特にSNSで情報が拡散された場合、これまで自社の商品やサービスを知らなかった層にもリーチが可能です。CS向上を適切に意識できていれば十分なクオリティを提供できるため、新規顧客の固定化も期待できます。

リピーターの増加が期待できる

CSが向上すれば、顧客のリピート率も高まる可能性があります。リピーターが増加するとLTVも向上する傾向があります。LTVとは、1人の顧客が生涯で企業に与える利益を表す数値です。企業の利益を高めるにはLTVの向上も重要であり、そのためにもCS向上が欠かせません。

企業の認知度やブランド力が強化される

新規顧客やリピーターを増やすには、企業の認知度やブランド力の強化が重要です。CSが向上するとより多くの人に知ってもらえる可能性が高く、商品やサービスの宣伝効果も期待できます。顧客数とともに、よい口コミの数が増加することで自然と世間的な評価も高まります。

CS向上を目指すための4ステップ

CS向上のためには、具体的にどうすればよいのでしょうか。順を追って解説します。

1.現在のCSを調査する

CS向上のためには、まず自社のCSの現状を把握する必要があります。評価されている部分と不満に思われている部分を定量的・定性的に調査し、課題を探しましょう。調査でよく用いられる評価指数は後述するため、合わせて参考にしてください。

2.期待値を把握しておく

CSだけでなく、顧客が企業に対する期待値の高さもチェックしましょう。調査で把握した不満の解消に向けて改善策を実行しても、期待値を超えられないと評価にはつながらないからです。また、目標や施策を考える際の前提として顧客の期待値を把握していなければ、ニーズから逸脱する恐れがあります。

3.具体的な目標と施策を考える

調査で明らかになった課題と期待値を考慮し、目標と施策を検討しましょう。目標は、リピート率、継続率、解約率などのKPIを設定すると効果的です。具体的な数値を基準にすると、効果測定もしやすくなります。また、CS向上につながる課題を解決するには、顧客の深層心理を読み取ったうえで施策を検討する必要があります。

4.定期的にCSを調査・分析する

CS向上を実現するには、中長期的に取り組む必要があります。定期的にCSを調査して分析を行い、そのときのニーズに合う商品やサービスを提供しましょう。具体的には、半年や1年の頻度で調査や分析を実施し、前回の結果を踏まえて改善策を検討してください。

CS向上のための期待測定方法は

ここでは、CS向上のための期待値の測定方法について解説します。

アンケートの活用

Web上で簡単に答えられるアンケートなら、顧客の要望や期待値も簡単に把握できます。特に匿名で回答を募ると、多くの意見を集められます。また、曖昧な回答を減らすには質問の工夫も必要です。

インターネット情報の活用

公式サイトへのアクセスの記録や流入データなど、インターネットから得られる情報からも期待値を把握できます。たとえば、検索キーワードをチェックすると、自社に対するニーズも明らかになります。インターネット情報の活用は、簡単ながらも効果的な方法です。

公表されている統計データの活用

行政や調査企業などが公表しているデータを活用しつつ、期待値を分析する方法もあります。たとえば、過去から現在までの市場動向の推移を確認すると、消費者のニーズの移り変わりも把握できます。変化を読み取り、自社の施策に役立てましょう。

顧客へのインタビューを実施

顧客にインタビューを行い、生の声を聴いて期待値を図っている企業もあります。インタビューの方法は、電話、メール、オンライン、対面などさまざまあります。手間はかかりますが、アンケートでは把握しきれない細かな意見も聞ける可能性が高いでしょう。また、顧客と真摯に向き合おうとする姿勢が評価される場合もあります。

CS向上を図るために重要な評価指数

CS向上においては、確認すべき重要な評価指数があります。代表的なものをあげると、以下の通りです。

評価指数
内容

CSI(Customer Satisfaction Index)

顧客満足度を測定するための5つの指標
・顧客期待値
・顧客不満度
・顧客忠実度
・商品やサービスに対する顧客個人の評価を示す知覚品質
・価格に対する満足値を表す知覚値

C-SAT(Customer Satisfaction)

顧客満足度を測る指標

NPS(Net Promoter Score)

顧客ロイヤルティを示す指標(11段階で評価)

JCSI(Japanese Customer Satisfaction Index)


CS向上のための具体的な取り組み

CS向上に向けた取り組みとしては、さまざまな内容があげられます。以下で詳しく解説します。

接客レベルの水準を引き上げる

顧客が魅力的な体験や経験をするには、接客の質が重要です。対応が悪い場合、商品やサービスの質が高くてもCSは低下します。すべての従業員が一定以上の接客レベルを維持するためには、研修の実施、マニュアルの用意、フォードバックなどのサポートが必要です。接客の質を上げるには従業員のモチベーションも高める必要があり、ES向上も欠かせません。

期待値以上の商品・サービスを提供する

調査した期待値をもとにし、期待値以上の価値を提供するために商品やサービスを改善しましょう。価格帯に適した質を実現するだけでなく、売り切れが発生しないように品ぞろえにも注意が必要です。なお、常に変動する性質がある以上、実際に期待値を上回るのは難しいといわれています。しかし、接客や体験から得られる付加価値を重視して対応すれば、最終的にはCS向上を期待できます。

業務の効率化ツールを導入する

顧客によいサービスを提供するには、業務の効率化も大切です。CS向上につながる代表的な業務効率化ツールとしては、以下のものがあります。
 
・CRM:顧客管理ツール
・SFA:営業支援ツール
 
CRMやSFAを導入すると、社内の情報共有や連携が効率的になります。その結果、サービスの質も向上させることが可能です。

SNSなどで顧客との接点をつくる

CS向上のためには、顧客と企業が直接やり取りできる場を用意すると効果的です。たとえば、SNSで企業の公式アカウントや顧客対応専用のアカウントを作成し、運用するケースも増えています。双方でコミュニケーションが取れるため、顧客からの信頼も得やすい方法です。宣伝になるだけでなく、リアルな評価や不満から開発や改善のヒントも見つかります。

ターゲット層の見直し

ターゲット層を見直して施策の効果を高めることも大切です。自社の商品やサービスに合わない層へ向けて施策を実施しても、なかなか効果は得られません。市場調査を徹底し、ターゲット層を絞り込んでCS向上のための施策に取り組めば、ニーズにマッチする商品やサービスの提供を実現できます。

CS向上のカギを握るのは従業員育成

CS向上には、接客の質と商品やサービスの改善が必要です。それを実現するには、従業員の活躍が重要なカギとなります。従業員のスキルや階層に合わせて研修を実施したり、企業理念を浸透させたりする必要があるでしょう。
 
適切な人材育成を実施するためには、コンサルティングサービスを活用する方法がおすすめです。人材育成が得意な企業が提供しているサービスほど、CS向上につながる期待があります。

まとめ

CS向上は、企業の認知度や売上を高めるために重要です。そのためには、現状のCSについて把握し、自社に適した取り組みを推進する必要があります。従業員の活躍を期待するうえでは、ES向上の取り組みも大切です。
 
リンクアンドモチベーションは、従業員ゲージメント市場でシェアNo.1のクラウドサービス「モチベーションクラウド」を提供しています。多くの企業が対応している組織状態の診断だけでなく、コンサルティング支援を通じた変革や、IR領域でのサポートを通した公表にも対応可能です。累計導入社数は10,000社超の豊富な実績があるため、ぜひご活用ください。

  リンクアンドモチベーションのサービスご紹介資料 リンクアンドモチベーションが提供する各コンサルティングサービスの特徴を紹介。これまで5,000社以上の企業様のご支援をする中で明らかになった課題解決のポイントとフレームワークも収録。 ソリューションサイト
  お問合せ | リンクアンドモチベーション(組織開発・人材育成・研修) お問合せ前に必ずお読みください当社の個人情報保護方針をご確認いただき、ご同意の上、お申込みください。 ソリューションサイト



LM編集部
LM編集部
理念・採用・風土・制度など組織人事のトレンドを発信しています。 基本的な用語解説から、多くの企業で陥っている実態、 弊社が培ってきた組織変革技術の知見を踏まえたポイント解説まで 皆様のお役に立ち情報をお届けします。

新着記事

この記事を読んだ人は、こんな記事にも興味を持っています

あなたの組織にも、課題はありませんか?

各種サービス資料が無料ダウンロードできます

3分でわかる新入社員研修

3分でわかる新入社員研修

サービスご紹介資料

3分でわかるモチベーションクラウド

3分でわかるモチベーションクラウド
ページトップへ戻る