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フォローアップとは?重要性や取組み方、研修内容例を紹介

皆さんは「フォローアップ」というキーワードにどのような印象をお持ちでしょうか?ビジネス、スポーツ、教育といった幅広い分野で人材を効果的に育成するためには不可欠なものです。

特にビジネスにおいてはコロナ禍で仕事の働き方がますます多様化しています。その中でフォローアップによってサポートしなくては人材の育成スピードは鈍化し、仕事のやりがいを感じられずに会社とのエンゲージメントが高まらず、離職してしまうというリスクもはらんでいます。

今回の記事ではそんなフォローアップの方法について、あらゆる角度から知見を深めていければと思います。


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目次[非表示]

  1. 1.フォローアップとは?
  2. 2.フォローアップの重要性
  3. 3.離職率が高いことによる企業側のリスク
  4. 4.フォローアップを効果的に行うための取り組み方
  5. 5.フォローアップ研修で行う内容例
  6. 6.フォローアップ研修はいつ行うべき?

フォローアップとは?

「フォローアップ」の意味は幾つかあり、『学習内容の定着強化の為、一定の時間が経過した後に内省』『経験が浅い従業員(新規入社者など)に対し、面談などで定期的な支援行動』を指しています。

前者で言うと、社内研修や訓練の後にフォローアップを丁寧に行い、「従業員の研修に対する理解度を上げ、スキル向上に繋げる」ことが主な狙いとなります。その場合は「以前、学習した内容をフォローアップする」のような表現の仕方をします。

後者で言うと、「定期的に支援行動をすることで、従業員(新規入社者)の帰属意識を高める」ことが主な狙いとなります。その場合は「入社後半年の従業員に対し、フォローアップを行う」のような表現の仕方をします。

フォローアップの重要性

フォローアップには先ほど記載した通り、以下の2つが主な目的として挙げられます。

①『学習内容の定着強化の為、一定の時間が経過した後に内省を行う』
②『経験が浅い従業員に対し、面談などで定期的な支援行動を行う』

企業経営においては、これらの「フォローアップ」が充実している企業は、社員の定着率が高くなるという傾向があります。社会心理学的には、人が企業に対して感じる魅力は以下の4通りあると言われています。

<参考:エンゲージメントの4Pとは>

ビジョン(理念・戦略)、活動内容(事業・仕事)、構成員(人材・風土)、特権(制度・待遇)の頭文字のPをとって「4つのP」と称していますが、従業員が感じる魅力は必ずこの中のどれかに包含されます。

「フォローアップ」を実施することで「活動の魅力(仕事が上達する)」「組織の魅力(支援を有難く感じる)」「特権の魅力(学習機会が用意されている)」などを感情として感じるため、結果として従業員のエンゲージメントが向上していきます。

つまり、上記の理由からも従業員と企業のエンゲージメントを高めるための施策の1つとしてフォローアップが必要だという事ができます。

では、フォローアップを効果的に行うときのポイントとは何でしょうか?

2つのポイントをご紹介します。

①フォローアップを受けている人の意見を集める(アンケート)

実際にフォローアップを受けている人の意見を集めると、どんな支援が求められているのか、次の研修で何を重要視すべきかが分かります。特に研修を実施した後にはアンケートを取り、研修内容について意見を聞いたり、理解度を測定することをおすすめします。

また、一定期間経過後にどの程度定着しているかを確認し、不足する項目についてフォローアップ研修に組み込むことも有効でしょう。

②PDCAサイクルを回す

PDCAとは、 Plan(計画)・ Do(実行)・ Check(評価)・ Action(改善) の頭文字をとった用語です。社会人にとって、働く上で必要なスキルと言えます。まず、過去の研修終了後にPlan(計画)・ Do(実行)します。

そして、フォローアップ研修時に過去の研修や通常業務で学んだことを実施できているかCheck(評価)して確認します。その上で、次の行動Action(改善)を決めます。様々な研修や普段の業務において、PDCAというサイクルを回すと効果的です。

PDCAをさらに効果的にするために最も重要なのはCheckです。特に新規入社者への「フォローアップ」を主な目的として進める場合は、マネージャーは適切にPlanで立てた目標・ゴール・ターゲットを上方修正、または乖離をなくすために軌道修正を行う支援が出来ると良いでしょう。

<参考:PDCAを効果的に回すために、マネジャーが持っておく前提とは>

離職率が高いことによる企業側のリスク

ここまでは「フォローアップ」の定義を『学習内容の定着強化の為、一定の時間が経過した後に内省を行う』『経験が浅い従業員に対し、面談などで定期的な支援行動を行う』という2点で説明をしてきました。

また、これらの機会が用意されていることは前述の通り「従業員エンゲージメントの向上」に繋がり、結果として離職率の低下(帰属意識の向上)にも繋がっていきます。

もちろん、離職率を0にする必要はないですが、適正値より離職率が高い企業にはリスクが生じます。以下に、「離職率が高いことで生じるリスク」を記載しましたので、見ていきましょう。

■コストの増大

退職者が1人発生し、外部から大体社員を調達する場合には約450万円のコストが生じると言われています。採用に関わる広告費、人材紹介会社への紹介料、選考活動に割いた時間、育成面での再インプットなど、直接的にも間接的にも大きなコストを支払うことになります。

■組織エンゲージメントの低下

離職者が出ることで、同じ職場の人間のエンゲージメントが低下することがあります。同僚が居なくなることで残っている人間に物理的、精神的な負荷がかかり、連鎖的に離職が発生するケースもあります。

■企業ブランドの低下

離職率が高い企業は採用活動で大きなハンディキャップを持ちます。(コンサルティング業界や投資銀行業態など、それが前提となっている企業を除く)一度ついた負のイメージを払拭するには10倍のパワーがかかるため、長期において労働市場の中で競争力が無い状態に陥ってしまいます。

■事業計画の遅れ

企業の戦略を考えるのもそれを実行するのも「人材」であるため、離職率が高い場合は計画した事業計画通りに事業活動が進まないことが多いです。

役員や上級管理職、専門性を持った人材などが離職をした場合は育成に相当な年月が必要になるため、その傾向が更に高まると言えるでしょう。

■離職率を減らすための対応策

従業員が企業に属する際には、必ず何かしらの期待(目的)があります。それが得られると感じるからこそその企業に所属を続けますし、それが得られないと感じた場合はその企業から離脱する(離職する)という構図です。

だからこそ、従業員が「何に期待してこの会社に属しているのか」という期待把握、すなわち「モチベーションマーケティング」がすべての起点になります。モチベーションマーケティングの実施を「入社前」と「入社後」に分けて考えてみましょう。

■入社前の「エントリーマネジメント」の実践

入社前に応募者の「モチベーションマーケティング」を実施し、応募者が働く上で欲しているものと、企業が提供できるものを擦り合わせることを「エントリーマネジメント」(入社時のモチベーションマネジメント)と呼びます。

また、応募者が欲しているものを理解するためのフレームワークとしても先ほどご紹介した社会心理学の「4つのP」を活用できると良いでしょう。

応募者がどの要素を求めており、その価値観はどのように形成されたのか?をしっかりと把握するための選考活動を行う事、加えて「自社だとどのような魅力を提供することが出来るのか、それは何故かを説明する事」によってしっかりと「入社前の期待値調整」を行うことが可能になります。

ポイントは「提供出来ない魅力は、その旨をしっかりと伝える」事でしょう。海外で働くことを期待している応募者に対して、海外で働く機会が無い企業が「働けます」と言ってしまうと入社後にミスマッチが生じることは想像に難くないかと思います。

自社が提供できる魅力とそうではない魅力を切り分けて伝えることが、将来的な離職率の低下に繋がる行為だと言えるでしょう。

■入社後の「リテンションマネジメント」の実践

上記の従業員の期待把握は入社前だけしていれば良い訳ではありません。なぜならば、従業員が企業に求めるものは年齢や勤続年数、ライフスタイルの変化によって移ろうものだからです。

可変的なものだからこそ、企業は入社後にも従業員が求めているものを理解し、そこに対応をし続けていく必要があります。これを「リテンションマネジメント」と呼びます。今回のテーマであるフォローアップはこの一環に含まれます。

定期的に上長が1on1を実施することも、従業員満足度調査を行うことも、社員の声を拾うためのあらゆる組織施策も、「期待の再把握」をするために実施している、という理解のもと実行をしていることが大切だと言えます。

上記2つの例どちらもビジョン・ミッション・バリューを設計するだけでなく、今回であればシェアリングデイなどの研修といった形でフォローアップをしていったのかがカギとなっています。

どちらの変革も理念や制度を変更することで組織が劇的に変わったのではありません。その変革をどのように落とし込んでいくために研修を実施し、思考や行動がどのように変わっていったのかをモニタリングし続けたことが大きな要因です。

以下に一般企業で行われている離職率を減らすための「フォローアップ」についてご紹介します。

■管理職に対する研修・教育

管理職に対して研修・教育を実施すると、従業員へのフォローアップが適切に実施されます。企業は、部下に対してきめ細かな指導が行えるよう、管理職に対してマネジメントスキルの向上などが実現する研修・教育を行うとよいでしょう。

それを通して「管理職とはどのようなものか」「管理職としてあるべき具体的な行動は何か」といった管理職が持つべき「役割認識」が確認できます。

■ストレスチェックの実施

2015年12月から、従業員50名以上の会社には「ストレスチェック制度」に則って、年に1回「ストレスチェック」を行うことが義務付けられました。

これは定期的に従業員のストレスの状況をチェックし、従業員本人にその結果を知らせ、自らのストレスの状況について気付きを促すもの。従業員のメンタルヘルス不調のリスクを減少させるだけでなく、職場環境の改善に結び付くものと期待されています。

■待遇や福利厚生の充実

たとえ企業体質や業務内容、人間関係が魅力的でも、給与や評価などの待遇に従業員が不満を抱いた場合、離職につながる可能性も高いでしょう。

企業は、業界平均や競合他社の動向を考慮し、適切な待遇を与えられているのか、給与は平均よりも下回っていないかなど精査する必要もあります。また、ワークライフバランスを意識して福利厚生の充実を図ると、従業員が働きやすい職場環境に近付くでしょう。


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フォローアップを効果的に行うための取り組み方

効果的なフォローアップを行うポイントの一つに「PDCAサイクルを回す」ことをご紹介しました。

PDCAを回す上でFBを受け、適切に軌道修正をしていくことが必要になります。今回はフォローアップとして効果的に行うための取り組みをご紹介します。

■フォローアップ研修の実施

従業員に対して定期的にフォローアップ研修を行うと、経営理念の浸透やスキルの向上、同期との連帯感の構築が見込めます。理想的な内容は、職務活動の見直しや、業務上求められる技能や知識の習得、将来を見据えた目標の洗い出しなどです。

フォローアップ研修は、従業員ごとの能力のばらつきを平準化したり離職率の低下に結び付けることができたりすると考えられています。フォローアップ研修は、3カ月~半年ごとなど、定期的に行うとよいでしょう。

■人事担当者による面談

普段社内で業務の指示や管理を行うのは従業員の直属の上司や先輩ですが、悩みとなるとなかなか言いづらいもの。そこで直属の上司や先輩ではない人事担当者が面談など、話しやすい環境を用意するのです。

それによって従業員の本音が聴けるため、課題が把握しやすくなるため、人事管理や労務、教育などにおける改善点が見つかりやすくなります。

面談を行う際は、「現状」「従業員にとってより良い環境」「目指したい姿を実現するためにはどんな手段を取るべきか」などを丁寧にヒアリングしながら従業員本人の意向を確認して、アドバイスを行うとよいでしょう。

■直属の上司からのフォローアップ

従業員と毎日一緒に仕事をする上司は、普段の業務を把握しているため、きめ細かなフォローアップが行えると考えられます。しかし日々の業務にて、悩みや相談事を部下と上司が落ち着いて話し合うのは、そう簡単ではありません。

1on1ミーティングなどの機会を設けると、普段話せない事柄をお互いに伝えやすくなります。それによって業務に対しての課題解決だけでなく、双方のモチベーションアップも図れるでしょう。

その際、普段の仕事の優先順位や中長期的な目標、またスキルアップ向上に必要な手段などを会話に盛り込むとより有効です。その結果、部下と上司の信頼関係はより深いものとなります。

■メンター制度の導入

メンター制度とは、新入社員同士がお互いをフォローしていく取組のこと。メンター(助言者)になるのは他の部署の先輩社員で、悩みや課題に対して適切なアドバイスをしてくれます。

別部署の先輩社員が担当するため、相談する側は正直に思いを伝えやすく、相談された側は客観的な立場で助言できるのです。

フォローアップ研修で行う内容例

では、フォローアップの具体的な内容としてはどのようなことを行っているのでしょうか?以下に内容をご紹介します。

■例)キャリアプランを作成する

ただ漠然と働いているだけでは、エンゲージメントは低下し、従業員は仕事にやりがいを感じられず、次第に意欲が低下してしまいます。

そこで従業員にキャリアプランを作成してもらい、「何のために働いているのか」「どんな目標を掲げて業務に当たるべきか」などを明確にさせて、モチベーション向上を図るのです。その際、3年後や5年後と段階的にキャリアビジョンを定めていきましょう。

モチベーションは一般的に次の3要素で成り立つと言われています。

「モチベーションの高さ」=「目標の魅力」×「達成の可能性」×「危機感」

キャリアプランを形成することで自身の未来に対する期待が高まり、「目標の魅力」が高まります。目標を立て、マイルストーンを具体的に描くことにより、「達成の可能性」が高まります。

そして、それを実行するためには思考や行動を変化させる必要を感じ、「危機感」が高まります。

適切に上司と現状に向き合い、キャリアプランを形成することがエンゲージメント向上において大切になります。

■例)コミュニケーション研修

コミュニケーション研修とは、日々無意識のうちに行っている意思伝達が、行き違いや間違った解釈にならないように、コミュニケーションの基礎を学び、改めてそのポイントや長所を習得することです。

狙いは、社会人としての正しいコミュニケーションを身に付けることです。コミュニケーション研修の内容はさまざまありますので、自社に合ったカリキュラムを選びましょう。

■例)研修に対するプレゼンテーションの実施

研修に参加しても、そこから得た学びを日々の業務に落とし込み、発揮することは容易ではありません。そこで、研修で得た知識や貴重な学びを従業員自ら発表する「プレゼンテーション」などの機会を設けるのです。

プレゼンテーションのために、資料作成や、内容を相手へ伝わりやすくするための構成やポイントなどを深く考えるため、プレゼンテーション能力も向上します。

フォローアップ研修はいつ行うべき?

では、フォローアップを行うべきタイミングはいつがよいのでしょうか。実際の業務で生かされているかを振り返るため、3ヶ月後・1年後とある程度の期間を開けて実施するのが適切だといわれています。

研修から3ヶ月後

まずは、研修から3か月後です。短期間で実施されるので、3ヶ月間の目標達成状況などをプレゼンするなど具体的なプログラム内容となることが多いようです。

あらかじめ、フォローアップ研修とセットで研修のスケジュールを組むこともあります。新入社員が対象の場合は、実際に業務経験してからの仕事の進め方の再確認や悩みの払拭などの目的もあります。

研修から1年後

研修から1年後にフォローアップ研修を実施すると、1年間現場で実践してみた総合的な振り返りができます。また、1年も経過すると各受講者に部下を持ったり、業務内容に変化が起きている場合があります。次のステップに向けての目標設定の場にもなります。

新入社員の場合は、1年経つと業務の中でも中心的な役割を担うことが増えてきます。先輩社員としてのステップアップが期待されます。これまでの復習をするとともに、先輩社員としての心構えを身に着けさせるという機会にもなるでしょう。

■まとめ

いかがでしたでしょうか?フォローアップを行い、エンゲージメントを向上させることが非常に重要です。特に離職率を下げるためには「会社と従業員の信頼関係」を築いておくことが最も効果的な方法かと思います。

「この会社であれば自分の期待しているものが手に入る」「この会社にもっと貢献したい」そのような意欲が高まると自己効力感が高まり、離職率は下がってくるもの。

そのような「エンゲージメント経営(エンゲージメントを軸にした経営手法)」推進の一助として、今回の記事が役に立ったのであれば幸いです。


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LM編集部
LM編集部
理念・採用・風土・制度など組織人事のトレンドを発信しています。 基本的な用語解説から、多くの企業で陥っている実態、 弊社が培ってきた組織変革技術の知見を踏まえたポイント解説まで 皆様のお役に立ち情報をお届けします。

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