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フォロワーシップとリーダーシップの違いとは?役割や実践方法をご紹介

最近、「リーダーシップ」とともに「フォロワーシップ」というキーワードを聞いたことがあるのではないでしょうか?近年注目されてきている言葉で、あまりなじみがない方もいるかもしれません。

この記事では、フォロワーシップが注目されている背景や種類、活用方法などをお伝えします。

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目次[非表示]

  1. 1.フォロワーシップとは?
  2. 2.フォロワーシップの役割
  3. 3.フォロワータイプ
  4. 4.フォロワーシップを発揮する際のポイント
  5. 5.フォロワーシップの行動例
  6. 6.記事まとめ

フォロワーシップとは?

■フォロワーシップが注目されている背景

近年、ビジネス環境は非常に早いペースで変化しており、組織は外部環境に対してスピーディーに対応していくことが求められています。

このような環境下では、強力なリーダーの力だけで組織を活性化させ、良い方向にもっていくことは難しくなってきています。

そのため、現代ではリーダーに臆することなく意見を伝えることができ、リーダー以外の従業員をフォローできる存在が重要になります。

つまり、リーダーだけでなくフォロワーも、能動的な判断や行動が求められるようになってきています。

西之防が行ったフォロワーシップに関する研究によると、積極的なフォロワーシップの発揮は組織成果に対して好影響を与えると言及しています。

そのため、組織成果を最大化させるためには、効果的なフォロワーシップが欠かせない要素になります。

※参考:「日本の組織におけるフォロワーシップ -フォロワーシップの内容と成果の検討-」西之防穂

■メンバーシップ・リーダーシップとの違い

フォロワーシップと似たようなキーワードとして「メンバーシップ」や「リーダーシップ」という言葉があります。それぞれの定義や3つの違いについてリンクアンドモチベーションでは、下記のように定義しています。

  リーダーシップ:魅力的なビジョンを示し、人々に影響を与え、実現まで導くこと
  メンバーシップ:与えられた役割を果たし、組織全体のために力を尽くすこと
  フォロワーシップ:学問上の明確な定義は存在しないが、『世界基準の経営理論』によると下記のように言及されている。

「リーダーはフォロワーがいなければ存在しない。したがって、リーダーシップを発揮するにあたってのフォロワーの役割などに焦点を当てる分野をフォロワーシップと呼ぶ。」

上記のように、リーダーシップ、メンバーシップには明確な定義が存在しますが、フォロワーシップは明確には定義されておらず、様々な考え方があります。

参考:『世界基準の経営理論』 著:入山章栄

フォロワーシップの役割

次に、フォロワーシップにはどのような役割があるのかをご紹介します。

■役割①組織の活性化

まず1つ目に、フォロワーは組織を活性化させる存在として重要です。なぜなら、フォロワーがリーダーである上司に対して働きかけることで、リーダーの素質が向上する場合もあるからです。

冒頭でもお伝えしましたが、現代のビジネス環境においては能力のあるリーダーが1人いれば成功するわけではありません。

そのため、フォロワーがリーダーを感化することにより、リーダーに対しても組織に対しても良い影響を与えることができます。そしてその結果、組織全体の改善にも繋がります。

■役割②信頼関係の構築

2つ目は、フォロワーはリーダーとの信頼関係を構築する必要があるということです。組織で活動していくうえでは、リーダーとフォロワーが互いに認め合うことが必要です。

なぜなら、リーダーに素晴らしい能力や功績があっても、その人をリーダーと認めるフォロワーがいなければ、リーダーでい続けることは難しいからです。

ここでの信頼とは、「相手が言葉や行動、あるいは決断を通して、日和見的な行動をしないであろうという前向きな期待」を指します。

つまり、フォロワーとリーダーの間で「組織目的の達成のために、お互いに対して期待をかけ、仕事を任せられる」ことが重要になってきます。

では、信頼はどのように醸成するのでしょうか。

リンクアンドモチベーションでは、信頼を獲得するためには「約束」と「実行」が大切であると考えています。どんな小さな約束でも1つ1つをしっかり守ることで、その積み重ねが将来的に大きな信頼形成に繋がっていきます。

■役割③エンゲージメントの向上

3つ目の役割として、フォロワーは組織のエンゲージメント向上に貢献することが求められます。

リンクアンドモチベーションでは、企業経営に最も重要なのは「従業員エンゲージメント」を高めることであると考えています。

ここでいう「従業員エンゲージメント」とは、企業と従業員の相互理解・相思相愛度合いを指します。

このエンゲージメントが高ければ高いほど、従業員の欲求が充足し、会社としての成果も最大化されるようになります。

フォロワーもこの考え方を理解し、どのようにしたら自組織のエンゲージメントを高めることができるのかを考えていけると良いでしょう。

関連サイト:エンゲージメント経営についてはご興味をお持ちの方はコチラ
​​​​​​​参考:『【新版】組織行動のマネジメント―入門から実践へ』 スティーブン P.ロビンス (著), 髙木 晴夫 (翻訳)

フォロワータイプ

次にフォロワーのタイプについて、ご説明します。カーネギーメロン大学のロバート・ケリー教授は『The Power of Followership』という著書で、フォロワーシップを下記5つのタイプに分類しています。

■模範的フォロワー

まず最初は、模範的なフォロワーです。このタイプは、リーダーの「腹心」や「側近」と呼ばれる存在です。

特徴としては、自分の意見を持ちリーダーに対して発信できるだけではなく、メンバーをまとめあげることもできます。

■孤立型フォロワー

2つ目は、孤立型フォロワーです。このタイプは、リーダーや組織の方針に対して批判的なタイプのことを指し、「問題児」や「頑固」などと評されることが多いことが特徴です。しかし、組織への貢献を意識しだすようになると理想的なフォロワーに変貌することがあります。

そのため、マネジメント側としてはいかにこのタイプのフォロワーを組織にとって良い方向に持っていけるかが重要となります。

■順応型フォロワー

3つ目は、順応型フォロワーです。このタイプは、リーダーの示す方針に従順に従う人のことを指します。

特徴としては、批判もなく真面目に仕事をこなしますが、言われたことに素直に従うものの、リーダーへの進言までは期待できません。

そのため、フォロワーに自分の意見を提案してもらうために、積極的に発言の機会を持たせるようにすると良いでしょう。

■消極的フォロワー

4つ目は、消極的フォロワーです。このタイプは、組織への批判はありませんが、積極的に関わることもないことが特徴です。

組織への貢献度も低くなりがちで、フォロワーとしての働きも期待できるとは言い難いでしょう。

そのため、業務に対しどのような目標や希望を持っているかを確認し、やる気を高める努力が必要となります。

■実務型フォロワー

最後は、実務型フォロワーです。このタイプは、与えられた仕事はしっかり遂行するものの、それ以上の働きまでは期待できないでしょう。

特徴としては、バランスが良いと評されることも多いですが、挑戦意欲が欠如しているため、組織への貢献は高くも低くもないことがほとんどです。

高めの目標設定をしておくと、確実に遂行してくれるため、良いフォロワーになれる存在だと期待できます。

参考:『The Power of Followership』 Robert E. Kelley  (著)

フォロワーシップを発揮する際のポイント

次に、フォロワーシップを発揮する上で留意しておきたい5つのポイントをご紹介します。

①リーダーの能力には限界がある

まず、1人の有能なリーダーがいるだけでは、組織の成功に導けるわけではないということを理解することが大切です。

変化が激しいビジネス環境においては、リーダーが指し示す方針が正解とも限りません。そのため、フォロワーはリーダーの能力には限界があることを理解し、自ら考えることが必要となるでしょう。

②クリティカルシンキングを意識する

フォロワーシップは、「素直にリーダーの言うことに従う」ということではなく、時には「リーダーの意見は正しいのか」というように、組織やリーダーの意見を批判的に考える力が必要となります。

ここでいうクリティカルシンキングとは、単なる否定や批判ではなく、1つの考えが偏っていないかを検証していく思考方法です。

そのため、リーダーの意見を客観的に捉え、自分の中でも考えてみることが大事です。

③自分のフォロワータイプを把握する

フォロワーが十分に「フォロワーシップ」を発揮できるようにするためには、自分のタイプを把握することが必要です。なぜなら、自分のタイプを正しく認識することで、適切な改善策を打つことができるからです。

上記に記載した5つのタイプのうち、自分はどのタイプなのかを客観的に認識し、適切に対策を打つことで、フォロワーシップを発揮することができます。

④研修を実施する

企業内でフォロワーシップに関する研修を行うのも効果的です。メンバーは自分にあったフォロワーシップを見つける機会になり、マネジメント側や企業にとっては、メンバーが十分に力を発揮できる状態を創り出すことができます。

個人にとっても、組織にとっても大きなメリットがあると言えるでしょう。

⑤コミュニケーション量を増やす

フォロワーシップを発揮するためには、組織内のコミュニケーション量を増やすことも効果的です。

なぜなら、コミュニケーションを増やすことでメンバー間の相互理解が深まり、良好な人間関係を築くことに繋がるからです。

弊社では、コミュニケーションは組織の血流であると提唱しています。

つまり、組織におけるコミュニケーションは人の体における「血流」のようなのである、ということです。

血流が悪くなり、ある一部に血流が届かなくなると、その部分が壊死してしまうように、個人や組織のモチベーションを保つためにはコミュニケーションを充実させていくことが大切です。

メンバーから理想的なフォロワーシップを引き出すためにも、組織内でのコミュニケーションを増やしていきましょう。

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コミュニケーションについて、具体的に知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください。

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フォロワーシップの行動例

フォロワーシップを意識して行動すると、ポジティブな効果が期待できます。それでは、実際にフォロワーシップを発揮するためには、具体的にどのような行動をすれば良いのでしょうか。

フォロワーシップを発揮している時に見られる代表的な例を、フレームワークと共にご紹介します。

■フォロワーシップの行動の土台となる考え方

弊社では、メンバーの能力開発において、経済産業省と連携して策定した人材要件フレームを活用しています。

上記のように、人材の能力は5つに分かれており、その中でメンバー(フォロワー)はポータブルスキルとスタンスを開発することが重要です。

それぞれに開発方法がありますが、今回はフォロワーシップを発揮するための行動例を紹介するにあたり、人材要件フレームの「スタンス」と紐づけてご説明します。

スタンスとは、「物事に対する姿勢や指向、組織における役割期待」を指します。スタンスを詳細化すると、以下のように要素分解することができます。

▼STARの観点

  ①Say   :情報はまず発信することが大切である
  ②Target  :常に目的を意識して行動することが大切である
  ③Action  :時には失敗を恐れず積極的に行動に移すことが大切である
  ④Roleplay :何事も相手の立場に立って考えることが大切である

■具体的な行動例

この4つの観点から、フォロワーに求められる行動例をご紹介します。

①Say

  • 報連相を着実に行う
  • 自分の意見を伝える
  • リーダーの指示やその背景をチーム全体に浸透、波及させる

②Target

  • 全体への貢献を考える
  • 組織の目的を考える
  • 未来思考で物事を考える

③Action

  • 積極的に仕事を引き受ける
  • 完璧を求めない
  • 自他の行動を検証する

④Roleplay

  • 他者のニーズをくみ取る
  • 相手の状況を考えたコミュニケーションを取る
  • 上司の最終決定を受け入れる

記事まとめ

このように、変化が激しい現代では、フォロワーシップは組織の活性化や組織成果の創出に大きく寄与します。

メンバー一人一人が、当事者意識を持ち、フォロワーシップを発揮することで組織は大きく変わります。

しかし、フォロワーシップと言われても何をすればいいかわからなくなるときがあると思います。その時は、この記事で記載したような行動をしていきましょう。

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LM編集部
LM編集部
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