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承認欲求とは?意味や承認欲求が強い人の特徴は?メリット・デメリットも解説!

承認欲求を求める若者が多いという言葉をよく聞くようになったと思います。

本記事では、様々な社会変化を背景によく耳にするようになった承認欲求に関して、改めてその意味や特徴、組織に与える影響を紹介するとともに、承認欲求が高い人が組織に与える影響やマネジメントのポイントなどを解説していきます。


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目次[非表示]

  1. 1.承認欲求とは?意味は?
  2. 2.現代人は承認欲求が強い?
  3. 3.承認欲求が強い人の特徴
  4. 4.承認欲求の強い人が会社にもたらすメリット・デメリット
  5. 5.承認欲求の2つのレベルと5段階説について
  6. 6.承認欲求を満たすに必要なこと
  7. 7.記事まとめ

承認欲求とは?意味は?

承認欲求とは「他者から認められたい、自分を価値ある存在として認めたい」という願望です。 この承認欲求という言葉は、マズローの欲求五段階説でも聞いたことがある方がいらっしゃるかと思います。

マズローの欲求五段階説とは、アメリカの心理学者アブラハム・マズローが考案したもので、人間の欲求を下図のように欲求を低次の欲求から高次の欲求まで5段階で整理しています。

一番下の生理的欲求から順に満たしていくことで、最終的に自己実現に達するという理論ですが、モノや情報、コミュニケーションが多様化した現代では、必ずしも低次の欲求を満たしていなくても次の欲求を欲するといったケースもあります。



マズローの欲求五段階説では、承認欲求は下から4つ目の欲求として分類されていますが、承認欲求を更に詳しく見ると、承認する対象によってさらに2つに分けることができます。

 ①他者承認:他人から認められたいという欲求  ②自己承認:自分を自分で認めたいという欲求

劣等感が強い人など、自分に自信を持てないタイプの人は自己承認が苦手な傾向があります。 また、日本人は特に期待を裏切れないといった切迫した感覚に陥りやすく、他者承認を求めやすいという傾向もあります。

また、学術的に承認欲求を見てみると、心理学の分野では承認欲求は「賞賛獲得欲求」と「拒否回避欲求」に分類されます。



現代人は承認欲求が強い?

では、この承認欲求がなぜ注目を集めてきているのか、承認欲求という言葉をよく聞くようになった背景をテクノロジーや時代の変化という観点から紹介したいと思います。

■SNSの普及

令和2年版の総務省が発表した情報通信白書によると、年代別ソーシャルネットワーキングサービス(以下SNS)において、全体として69.0%の国民がSNSを利用しており、年代別にみると、20代の利用率が最も高い(87.1%)ことが分かります。



(出典)総務省「通信利用動向調査」

SNSが普及することによって、手軽に個人が社会に対して情報を発信できるようになりました。 それと同時に、その投稿に他者がリアクションできるようになったことが承認欲求の高まりに拍車をかけたといえます。

自分が投稿した記事にイイネをつけてほしい、リツイートされたいといった感情が、承認欲求が高まっていくきっかけとなっています。このSNSの普及による双方向のコミュニケーションが活発になったことが、現代人の承認欲求の高まりに影響を与えていることは間違いないと思います。

■時代背景によるもの

テクノロジーだけではなく、時代とともに変わった価値観の変化も承認欲求の高まりに影響を与えているといえます。 戦後復興期においては、工業化が進み価値を発揮する主体は「業界」でした。

そこから高度経済成長期に入ると、価値を発揮する主体は「企業」へと変わっていきました。そして、IT化・ソフト化が進む中で、価値を発揮する主体は「個人」へと移り変わってきました。

言い換えれば、個人が企業の中に埋没していた時代から、個人が前面に出る時代へと変わってきたといえるでしょう。このような時代の変化の中で、社会からは価値を生み出すひとりとしての個人に注目が集まるようになりました。

このような時代背景の変化も、承認欲求の高まりに影響を与えているといえるでしょう。

承認欲求が強い人の特徴

では、承認欲求が強い人の特徴にはどのようなものがあるでしょうか。 メンバーをマネジメントする立場の方は、近年増えてきている承認欲求が高い若手の特徴を本章を元に理解し、特徴を踏まえたマネジメントすることがポイントになります。

■自信がない

承認欲求が強い人の特徴の1つとしては自信がないということが挙げられます。 この傾向は前述の自己承認欲求が強い人の傾向として挙げられます。

前述のSNSの普及と重ねながら、例を挙げて特徴を紹介します。 SNSでは、「イイネの数」や「リツイートの数」など、承認の形を視認しやすい状況にあるといえます。

一方で、ビジネスのシーンなどでは日常的に認識しやすい承認される機会はSNSほど多くありません。承認が見えにくいことにより、自分は承認されないのではないかと自信を失うケースがあります。

承認欲求が強く、自信がない若手に対しては、分かりやすい承認機会を作ってあげることが、マネジメントをしていく上でのポイントの一つとなります。

■目立ちたがり

承認欲求の高い人のもう一つの特徴としては目立ちたがりであるという傾向が挙げられます。こちらに関しては他者承認欲求が強い人の傾向として挙げられます。

周囲から存在を認められたいという欲求から、自らのアピールが強くなることで、結果として目立ちたがりという特徴が浮き彫りになっているケースです。

ビジネスの世界において、自分自身ができることをアピールして、周囲から注目を集めることは活躍していく上では重要なポイントです。一方で、他者から承認されることが目的化すると、本人のパフォーマンスは頭打ちになってしまう可能性があります。

適切に目的をすり合わせた上で、目立つことができるという強みを活かしてあげることが、マネジメントをしていく上でのポイントといえるでしょう。

承認欲求の強い人が会社にもたらすメリット・デメリット

■メリット

承認欲求が強い人が会社にもたらすメリットを3つの側面から紹介したいと思います。

①モチベーションが高い

特に他者承認欲求が高い人は、人から認められたいという思いが人一倍強いため、認められるための努力を惜しみません。

モチベーションが高い人は組織に対してもポジティブな影響を及ぼすことが多く、あの人が頑張っているので自分も頑張ろうといった相乗効果が組織内で生まれ、モチベーションが高まることが1つ目のメリットといえるでしょう。

②成果が出やすい

こちらも他者承認欲求が高い人の傾向ですが、目に見える成果を上げることで他者から認められたいという欲求が高いため、結果に対してもこだわりが強くなります。結果を出して、さらに高い目標を持ち、達成に向けて頑張る姿勢は組織に対しても好影響を及ぼすでしょう。

③自己肯定感が高まりやすい

こちらは自己承認欲求が高い人の傾向ですが、自分自身を認めてあげられることで、自信がつきます。自信がつくことで、より高い目標に対しても挑戦してみようという意欲が湧きます。自己肯定感が高まり、自信を土台にして挑戦し続ける姿勢も、組織に対して好影響を及ぼすといえます。

■デメリット

承認欲求が強い人が会社にもたらすデメリットに関しても、3つの側面から紹介したいと思います。

①自己肯定感やモチベーションが下がりやすい

承認欲求が強い人は、逆に承認される機会が少なくなるとモチベーションの低下を引き起こしやすいという特徴があります。

一度の失敗で自信喪失しモチベーションが下がってしまうケースもあります。普段モチベーションが高い人がモチベーションを下げると、組織の雰囲気に対して与えるネガティブな影響も大きくなります。

②人間関係が悪化するリスクがある

承認欲求が高い人は自分が認められるようにするために、必要以上にアピールしてしまうことがあります。その結果、周囲の人からネガティブな感情を持たれてしまうケースもあります。

職場の人間関係が悪化することによる組織に対してのネガティブな影響を与えるリスクがあることもデメリットの1つです。

③手段が目的化する

承認欲求が高い人は他者から承認されることを目的化してしまうこともあります。

あくまでお客さまに対して価値を届けることによる過程や結果によって承認欲求が高まるものであり、承認欲求を高めるために仕事をしているわけではないということを認識させ、手段が目的化しないようにマネジメントしてあげることがポイントとなります。

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承認欲求の2つのレベルと5段階説について

改めて承認欲求に関して様々な角度からご紹介してきましたが、一度承認欲求に関して整理してみたいと思います。

冒頭で記載したように、承認欲求は承認されたい対象によって2つに分類することができます。一つは他者から認められたいという他者承認、もう一つは自分自身を認めたいという自己承認です。

■他者承認

他者承認欲求は、他者からの称賛や社会的地位を得ることなどを通じて満たすことができるものです。一般的に使われている承認欲求はこの他者承認欲求を指します。

他者承認欲求は自己承認欲求よりも低次の欲求と整理されています。他者からあるがままの自分を受け入れてもらえて始めて、自分で自分を認めたいという自己承認欲求が生じると言われています。

他者承認欲求に関しては気を付けるべき点があります。それは、他者承認欲求はあくまでも低次の承認欲求であり、この欲求に留まることは危険だということです。このことに関しては、マズローも警鐘を鳴らしています。

他者承認欲求はあくまで承認を得られるかどうかが他者の感じ方に依存します。例えば、自分がどれだけ頑張ったとしても、他者が認めなければ評価をしてもらえないということになります。言い換えると、自身の存在価値を他者からの評価に依存してしまうことになります。

他者承認欲求を満たそうとすると、他者から認められるために、時には自分の感情を押し殺したり、自分自身を犠牲にしたりしてしまう可能性があります。そのため、低次の他者承認にのみ固執するのではなく、高次の自己承認へと移行していくことがポイントになります。

■自己承認

自己承認欲求は、技術を磨いたり、能力を高めたり、自己信頼を高めることによって満たすことができるものです。マズローの欲求五段階説では、他者承認よりも高次の欲求として位置づけられています。

自己承認は他者承認と異なり、自分の存在価値を自分の基準で考えることができます。そのため、他者に依存することなく承認欲求を満たすことができます。

一方で、自己承認欲求に関しても注意すべきポイントがあります。それは理想の自分を高く掲げすぎると、現状の自分に対して不満を感じてしまうということです。

自分自身に高い基準を課すことは、時にモチベーションを挙げる有効な一手にもなりえますが、クリアできなかったときにモチベーションダウンを引き起こしてしまうリスクもあります。自分が掲げたことを実行できず、自分を過小評価し、自信を失ってしまうと、他者に承認を依存しやすくなります。

このループに陥らないようにするためにも、一気に高い基準を掲げるのではなく、少しずつ基準を引き上げていくというスモールステップを刻むことがポイントとなります。

■マズローの欲求5段階説

以上を踏まえて改めて承認欲求をマズローの欲求五段階説で整理します。 下図のように、低次の欲求を満たすことで、人はより高次の欲求も満たしたくなるという段階を5つに分けて整理したものがマズローの欲求五段階説です。

なお、マズローは晩年に自己実現欲求の上に自己超越という6段階目の欲求があることも発表しています。

欲求五段階説の中でポイントとなるのは、提示の欲求が満たされていると高次の欲求を欲するようになること、逆に言えば、高次の欲求は低次の欲求が満たされていなければ関心を持たないことにあります。 大事にしたいものの優先度を表すと、下記のように書き換えられるかと思います。

 生理的欲求≧安全欲求≧社会的欲求≧承認欲求≧自己実現欲求

このように並べてみた時に、承認欲求を満たすことはもちろん大事ですが、承認欲求にのみ囚われて自分を押し殺すのではなく、大事にしたいものに優先順位をつけて考えることが、自己管理の上でも重要となります。

一例として、ビジネスでは業績を上げることに重きを置かれがちですが、業績を上げるためには、顧客満足を作り出すこと、そもそも従業員満足にこだわれていることなど、優先すべき事項がいくつかあるかと思っています。これらをまとめると、一例ですが下記のようにあらわせます。

 健康管理≧家族関係≧法令遵守≧組織人事≧顧客満足≧業績向上

承認欲求にのみ囚われるのではなく、自分の大事にしたいことを踏まえて、適切に自己管理ができることが、そもそも承認欲求を高めるための土台としてあることを覚えておくことがポイントです。

承認欲求を満たすに必要なこと

■存在承認

存在承認とは、承認欲求を満たすうえでの土台となるもので、その人の存在そのものを承認することを指します。存在承認において注意すべきことは、意外と自分に対して存在承認ができていないことがあるということです。 存在承認の例としては下記のようなものが挙げられます。

  • 私は、社内の組織改善のプロジェクトに参加している
  • 成果は出せていないけれど、新規事業立案に貢献していく

上記の例から分かるように、ポイントは「存在承認はプロセスや結果に依存しない」ということです。

人は存在を認識されて始めて意識をポジティブに変えることができます。この土台があって行動を変えることができ、プロセスを変えることができ、結果を出せるようになっていきます。

承認欲求を満たすうえでのファーストステップとして、プロセスや結果に依らずに、まずは相手そのものの存在を承認してあげましょう。そのうえで、レベルや段階などに応じて行動承認、結果承認を行っていきましょう。

■行動承認

行動承認とは、プロセスを認めることです。すなわち、結果ではなく途中経過、努力を褒めることを指します。行動承認においてのポイントは、結果がうまくいったかどうかに依らず、行動したかどうかを対象にするということです。

行動承認の例としては、下記のようなものが挙げられます。

  • 自分のミッション以外にも後輩の育成もサポートしている
  • 社内の施策に手を挙げて挑戦する

行動承認に関しては2つのポイントがあります。

1つ目は具体的に承認するということです。
何となく行動しているな、という抽象的な認識で承認してしまうと、かえって相手に自分自身のことをちゃんと見てくれていないのではないかという感情を生んでしまいます。「普段のあなただったら、こういう施策に手を挙げることはなかったという印象が強いけれど、今回手を挙げてくれて嬉しかったよ」という具体的な声掛けが行動承認を高める上では求められます。

2つ目は変化に着目して承認するということです。
上記の例でもあるように、以前だったら手を挙げるという行動をしていなかったと思うけれど、今回は行動することができた、というように、その人自身の変化と共に行動を承認することで、より行動承認を高めることができます。

■結果承認

結果承認とは、実際の結果に対して承認することです。結果承認におけるポイントは、過去との比較や全体の目標が達成しているかどうかといった結果の前に、まず、今目の前の結果を認めるということです。

結果承認の例としては下記のようなものが挙げられます。

  • 今日は朝7:30に出社できた
  • 新規で受注を獲得することができた

結果承認においても意識すべきポイントが2つあります。

1つ目は、結果承認後のフォローです。承認対象が結果なので、次回も結果を出さないと認められないのではないかと思ってしまい、過剰にストレスを感じ、モチベーションをダウンさせてしまう可能性があります。結果承認後は相手に寄り添い、適切に期待を調整することが求められます。

2つ目は、上司と部下で適切に期待をすり合わせるということです。これはマネジメントでも当てはまることですが、上司と部下で任せたタスクに対して期待が異なることがあります。

「上司×部下」「できると思っている×できないと思っている」のマトリクスで整理した際に、「部下ができると思っていること」に対して結果が出せなかったとしても、その仕事が上司が「できない」と思っていることなのであれば、期待値をすり合わせることで、部下を過度に落ち込ませることは無くなります。

下図の内容を元に、マネジメントの内容を見直してみることも、結果承認をうまく活用する上ではポイントとなります。


記事まとめ

今回は承認欲求に関して、意味や特徴、メリットデメリットやポイントなどを紹介しました。

承認欲求が高まってきていると言われている現代においては、適切に承認欲求を満たしつつ、マネジメントすることが求められます。本記事で紹介した内容がより良い職場づくりの一助となれば幸いです。

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永久保 達也
永久保 達也

【プロフィール】 新卒でリンクアンドモチベーション入社。 大手・リーディングカンパニー向けのコンサルティングに従事。 採用領域の変革支援を中心に行っており、 インフラ企業、製造業、小売りサービス業の採用成功に向けての支援が強み。

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