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仮説思考という突破口 ~リーダーへと進化するために~

仮説思考

入社してから数年が経過し、いつの間にか「若手」と呼ばれなくなった中堅社員。 上司からの期待も「メンバー」から「リーダー」へと変化したものの、いまいちリーダーとしてのスキル獲得や成長は感じられない。そんな声を多くいただきます。
本記事では「仮説思考」という思考法をもとにリーダーの視界の身につけ方をお伝えします。


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仮説思考はなぜリーダーに必要か

リーダーに求められるものは数多く存在し、個人の思考方法が直接的に結び付くとはなかなか考えつかないかもしれません。ただ、トップが変わると組織が変わるようにリーダーが考え方が変わると、個人に留まらずチーム(組織)にも影響を及ぼします。
明確な正解はありませんが、その内の手段の1つとしてなぜ仮説思考がリーダーに求められるかを解説します。


リーダーに求められるもの

まずリーダーとは文字通り人を率いるポジションの呼称です。リーダーシップを発揮して規模の違いはあれど組織を導いていきます。リンクアンドモチベーションでは、リーダーシップを「ある一定の目的に向けて」「人々に影響を与え」「その実現に導く行為」と定義しています。
つまりリーダーには「目的」「影響力」「推進力」が求められます。そこへの「仮説思考」の結びつけが重要です。


意思決定における阻害要因

リーダーに求められる3要素は分かったものの、肝心の「仮説思考」とはなかなか結びつけづらいと思います。更にもう一段深掘って考えてみましょう。
リーダーに必要な3要素は恐らくこの記事をご覧になられている方は初見ではないのではないでしょうか。 メンバーを率いる際によくある失敗例として、『「目的」を決めて、いざチームメンバーに下ろしたは良いもののメンバーがついてきてくれない』、もしくは、『「目的」が曖昧で、自身の経験からメンバーに指示を出すため「推進力」は一定得られるものの、チームとして誤った方向に行っていまい達成感がなく、メンバーの信頼が減っていく』などが挙げられます。リーダーとして意思決定をするためにはまず明確なゴール(目的)が必要です。
そして現場(メンバー)の引力によって、近視眼的にメンバー視界に寄った判断をしてしまうと、最終ゴールを目指した意思決定が阻害されます。


目的をぶらさないための仮説思考

リーダーとして「目的」をぶらさずに「影響力」を発揮し「推進」していくためには、大なり小なりの「仮説」(自身の軸)を持っていることが必要です。仮説思考とは「限られた事実をもとに結論(ゴール)を仮説し、仮説が正しいことを検証しながら仮説を随時修正し、結論に導いていく思考法」を指します。
そのため「仮説思考」を実践している場合、選択と集中の判断が早まり、かつ目的に沿った判断を下しやすくなります。仮説思考を身につけることは、自分自身の生産性を向上するだけでなく、周囲への「影響力」という観点でも有効な思考法と言えます。



仮説思考はリーダーとどのように結びつくか

仮説思考を実際に実践する上で3つの観点でリーダーと結びつける必要があります。それぞれの観点で仮説思考がリーダーの判断にどのように好影響を与えるかを考えます。


【事例】業務マネジメントの観点~効率的かつ能率的な業務を体現する~

仮説思考を実践することは、業務マネジメントを行なう上で非常に重要となります。 何らかのテーマで情報収集を行う際に「どの範囲の情報を」「どのレベルの深さまで」収集することが適切かを判断することがリーダーには求められます。網羅的に情報を集めることで判断をすることは可能ですが、多大なる時間と工数がかかり、メンバーの不平不満を引き起こします。
仮説思考で「仮説」を立てることで、その仮説が正しいことを検証するためのデータを収集するだけで問題ないので、効率的かつ能率的な業務を自身とメンバーに体現することが出来ます。


【事例】メンバーマネジメントの観点~チームとして成果出しに行くためにメンバー心理の仮説~

仮説思考の実践はメンバーマネジメントにおいても重要な役割を果たします。 メンバーマネジメントにおいてはリンクアンドモチベーションではスイッチ&フォーカス(時間軸と空間軸の適切な切り替え)が重要と置いています。メンバーの陥りやすい症例として、「目の前の枝葉の仕事(資料のレイアウトなど)に集中しすぎてしまう」「漫然と過去の慣習を無思考に繰り返す」というものがよく例に挙げられます。
目的を見失った行動を繰り返すメンバーに対しては「現状の指摘」といった注意は効果を発揮しません。メンバーが本当にやるべきことは何か、いつまでに何をする必要があるか、そのために何を取捨選択するかという仮説を立てて共有することでメンバー自身がやるべきことを把握し、生産性の高いパフォーマンスを発揮してくれるでしょう。


【事例】時間マネジメントの観点~自分の時間、相手の時間を長さではなく濃さで体感する~

最後に仮説思考が最も効果を発揮する時間マネジメントについてお伝えします。 仮説思考の対義語として「網羅思考」というものが挙げられます。これは網羅的に情報を集め、それらから確からしい事実を見つけ、答えを導く考え方です。仮説思考とは異なり、あらゆる情報をもとにするため正確性は高いですが、情報収集のためにかなりの時間を要します。対して仮説思考は限られた情報から答えをまず立てて、その答えが正しいことを証明するための情報を集めます。故に、圧倒的にかかる時間が変わります。当然、限られた情報での仮説のため誤っている場合もあるものの、軌道修正を繰り返すことで精度が向上し、より早く答えに辿り着きます。
ビジネスにおいて、基本的に「相手」がいます。それは顧客であり、部下であり、上司であり、株主であり、関係は様々です。リーダーとして求められることは、自身の業務を進めるといった視界ではなく、プロジェクト案件を動かすというところにあります。時間はすべての人に平等に与えられているからこそ、「相手」には長さではなく、濃さでもって相対しましょう。



リーダーの実情は?

メンバーの延長線上の仕事をしている ~現状維持バイアス~

これまでリーダーとしてのあるべき姿と仮説思考の有用性をお伝えしてきましたが、一方で現実問題としてリーダー視界での仕事の進め方が出来ていない場合もあります。
過去慣性にとらわれ新たな変化を生み出すことを恐れている状態を人間心理の偏見(偏った考え方)と捉え、リンクアンドモチベーションでは現状維持バイアスと呼びます。リーダー事例で考えると、メンバーからリーダーに立場は変わっても、個人プレーを優先する姿勢に陥る状況が当てはまります。メンバー時代に周囲のサポートにより成果を挙げていた人ほど、過去の栄光にとらわれてしまい中々脱却できないケースが見受けられます。


目の前の成果が何よりも第一優先 ~近視眼バイアス~

別の例を挙げると、メンバー視界の抜けきらないリーダーというものもあります。先ほどの現状維持バイアスと似ていますが、時間軸で切り分けた考え方で、短期的な成果や目標にばかり目がいき、長期的な打ち手を考えることを放棄している(見て見ぬふりをしている)状態をリンクアンドモチベーションでは近視眼バイアスと呼びます。
リーダーとしては目の前の成果だけでなく、より広い視野と先を見通したプロジェクト案件全体の進捗管理が求められます。



仮説思考という突破口

先にあげたリーダーの実情に対して、改めて仮説思考という思考方法がどういった点で状況打破のための突破口となるかを述べていきます。

仮説思考を使うメリット

繰り返しになりますが、仮説思考とは現状の限られた情報から仮説を立てて答えを導く考え方です。そしてこのページをご覧になっているあなたはきっと、そうした課題を持っているもしくは、今後持ちうることを懸念しているのではないでしょうか。
そこには当然様々な「変えられない理由」があり、その大きな壁を前に立ち止まっている状態といえます。しかしながら、どんな壁であっても乗り越える、もしくは突き崩すことは可能であり、それを実現するのが「仮説思考」です。
仮説を立てて挑むことで、大きな課題を細分化してひとつずつ対処していくことが出来ますし、何より最終的な解決までの時間が大幅に短縮されることになります。


リーダーの視野を拡げる

リーダーとして「仮説思考」を用いることは自身の業務やプロジェクト案件の効率的な推進に留まらず、リーダーとして目指す姿を体現することとなります。リーダーはメンバーに対して、やるべきこと、やりたいこと、やれることを伝えることが求められます。自分自身が「現状維持バイアス」「近視眼バイアス」に陥っていると「やるべきこと」を伝えるだけになりがちです。
メンバーの目的を明確にして、リーダーとしての意志を伝え、実現可能性を示唆することが出来ればメンバーからの信頼だけでなく、リーダーとしての視界も広がります。



仮説思考を実践するための3つの習慣

①1日、1週間、1か月、1年の仮説を立てる

「仮説思考」の理論や、やった方が良い理由はご理解いただけたかもしれませんが、実際に活用されてはじめて効果を発揮します。ただ、実は人は普段の生活の中でも「仮説思考」を用いていて、例えば出かける時に①空模様が怪しい②天気予報で降水確率が高かったという2つの情報があると、これらの情報をもとに雨が降るかもしれないという仮説を立てると思います。これも立派な「仮説思考」です。思考方法は意識して使うと更に効果は高まり、冷静に分析が出来るようになります。
具体的な実践方法として、1日、1週間、1か月、1年という単位で仮説を立てます。1年先は自分は何をしているか、そうなるためには1ヵ月先は何をしているか、さらにそのためには1週間先は何をしていて、この1日は何をしているかと遡って思考します。まずはこのプロセスを実践しましょう。


②検証を行う

仮説を立てたら日々の中できっとズレが生じてきます。そうなると、1年先の仮説を直すという手段と1日の仮説を直すという手段があるものの、仮説の修正により精度を高めていく動きが生まれます。
「仮説思考」において非常に重要なのが、仮説を立てたら必ず検証することにあります。仮説はいきなり正解を導く可能性はあまり高くありません。ですので、少しでも早くより精度をあげた仮説を立てるためにも検証をスピーディーに行っていきましょう。


③仮説を立てる(PDCA)

「仮説思考」とはつまるところ、PDCAサイクルを回して仮説を改善していくことです。仮説を立てて検証し、内容を修正して新たに仮説を立てていくという流れをいかに早く回せるかで結論への到達が早まります。そして、この思考方法に慣れてくると自身の方向性が定まり、リーダーとしての求められる要素が少しずつ満たされていきます。
人を率いて目的に向かって導くためには「仮説思考」をいかに使いこなせるかが重要であり、頼れるリーダーか不安なリーダーになるかの分かれ目となります。



リーダーと「仮説思考」のまとめ

本ページで述べたように、リーダーと「仮説思考」は切っても切り離せない関係です。しかしながら、「仮説思考」はあくまでも技術であり、伝搬可能なものとなります。リーダーは自身の成長だけでなく、メンバーの成長に責任ある立場ということを考えると自身の持つ技術をいかに早くメンバーに伝搬可能かが重要です。本ページを読んだ皆さまに少しでも気付きを与えるきっかけとなれば幸いです。





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